「PTAには入りません」って言えない!? 任意なのに「加入率100%」のトリック判明……

3

2021年04月18日 21:02  サイゾーウーマン

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

サイゾーウーマン

この春、我が子が小学校に入学! と同時に、うわさでいろいろ見聞きしていた「PTA」が、ついに現実のものに。「PTAは任意なんでしょ? 加入しなければいいのに」と思っていたけど、子どもの学校は「加入率100%」……!? 早くもPTAの謎ルールに面食らった母がつづる、「PTAには入りません、って言えない!?」。

嫌なら「PTAに加入しません」と言い張ればいいのに?

 2021年春、コロナ禍が収束しないまま迎えた新年度、Twitter界隈では「PTA」の話題が賑わいを見せている。

 まず大前提として「PTA」は、保護者(Parent)と教員(Teacher)による任意のボランティア団体(Assosiation)である。「任意」である以上、保護者だろうが教員だろうが、PTAに加入する・しないはその人の自由。子どもの入学に伴い自動(強制)加入状態の学校も多いというが、嫌なら「加入しません」と言い張ることができるはずだ。だって「任意」なんだから。強制されるだけの法的根拠などないんだから。

 だが実際には、大半の親がPTAに加入しているらしい。筆者の周囲にいる小中学生の子を持つ親たちもみんな加入している。「加入しない」「退会した」という話はほぼ聞かない。かといって積極的にPTA活動をしているわけではなさそうで、「大変」「面倒」「憂鬱」という感想が多い。

 すごく責任感が強いとか真面目というわけでもないフツーの親たちだ。つまり、実質強制? 「任意のはずでは?」と水を向けると怪訝な顔をされるか、「そうはいってもね……」と苦笑いされるか。

 任意であることを知らない親もいたが、任意だと知っていたとしてもどうやら大多数の親が、PTAについて「やらなければならないもの」だという認識を持っている。

 役員や委員決めで「決まらないと帰れません」と言われたり、ドアを塞がれたりなんていう、いかにもやばいエピソードを時折ネット上で見かけるたび、「監禁ですよ!」と警察に電話でもすればいいのにと不思議に思ってきたが、そういうわけにもいかないものなのか……?

「あくまでも任意」なのに加入率100%

 腑に落ちないまま年月が流れ、我が子が小学校入学の年齢となった。入学前の説明会では、PTA会長からPTAの活動について説明された。「あくまでも任意」と抑えつつも「本校では100%加入しています」と強調する。児童数900人近くの大規模校で、加入率100%。

 「うちは加入しません!」と突っぱねる親が、1人くらいいたってよさそうなのに、いないのか。いやもちろん、小学生の子どもが2〜3人いる家庭もあるし、委員を引き受けても一切仕事をしない人や連絡の取れない人もいるのかもしれないが……。

 もし加入しなかったらどうなるのかが気になり、後日学校に問い合わせてみると、「そういったケースが過去にないため、わからない」とのこと。加入と非加入で何がどう違ってくるのか案内があると助かると伝えたところ、「本部役員さんたちに伝えておきます」と言われたが、入学式当日に配布されたPTA関係の書類を確認しても、そのような案内は一切ない。まあ期待していなかったが。

 むしろ、PTA規約、委員会紹介、委員選出の用紙がパラパラと数枚(1冊にまとまっているわけではない)、加入の意志の確認もないまますでに配布されている。読むと、どうやらコロナ禍や共働き世帯の増加を受け、PTA活動の内容を縮小する方向ではあるらしい。

 が、これらの書類に「任意」とはどこにも記されていない。おまけに、表題にマル秘記号が振られた、委員希望やその理由、あるいは今年度は引き受けられない理由、これまでに委員・役員を引き受けた実績などを書いて提出する用紙まである……。

 えっとぉー、いつ私、PTA会員になったんだっけ?? しかも提出締切は入学式翌日で、子どもを経由して担任に提出だと。マル秘書類を子ども経由で提出というのも釈然としないが、思い起こせば、小学校とはそういう場所だった。

 それにしても、一体いつ、PTA加入の意思確認は行われるのか? 再び学校に連絡して質問してみた。すると、この4月に着任してきたという教頭先生から、「桜田さんのご指摘はもっともでして、本校のPTAの課題であり、まさに今、PTAの本部役員さんたちと、改革・改善を進めようとしている最中です」との回答が! 

 「PTAは任意団体であるべき」という認識ははっきり持っているようだ。ただし、「今年度は加入届は配布しておらず、加入の意思確認は行っていない」とのことで、これから見直していくそうだ。もし今年度、加入しないという親がいた場合は、「本部役員さんと直接話し合ってもらうことになると思う」とのこと。加入の意思確認をしなければ、そりゃ、加入率100%になるよな〜。

 しかしながら、どうやら子どもが通う学校のPTAは、本部役員も学校側も「今のままではよくない」「なんとかしなければ」という問題意識を持ち、行動に移そうとしているらしいことはうかがえた。

 ここまでくると、私が「PTAには加入しません」と言ったら一体どうなるのか、気になる。一方で、PTA委員選出で、どんな光景が繰り広げられるのか自分の目で確かめたい気もしてきた。肝心の委員選出は、保護者懇談会の最後に実施されるらしい。委員希望を記入し、子どもに託した。

このニュースに関するつぶやき

  • やりたい人がやってくれるのが一番やねんけど、任せるなら、違法な問題以外は口出しでけへんよなぁ。そもそもPTAを廃止しろってことなら議論が違ってくるとは思うが…。
    • イイネ!0
    • コメント 0件

つぶやき一覧へ(3件)

ランキングライフスタイル

前日のランキングへ

ニュース設定