ロバート・クビサ擁するチームWRT、予選2番手から圧巻のデビューウイン/ELMS開幕戦

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2021年04月20日 17:51  AUTOSPORT web

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開幕戦バルセロナで、デビューウインを達成したチームWRTのルイ・デレトラズ/ロバート・クビサ/ヤイフェイ・イェ組
4月16〜18日、ELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズ第1戦がスペイン、バルセロナのカタロニア・サーキットで行われ、チームWRTの41号車オレカ07・ギブソン(ルイ・デレトラズ/ロバート・クビサ/イーフェイ・イェ組)がデビュー戦で初優勝を飾った。

 欧州を転戦する耐久シリーズの2021年シーズンがスペインで幕を開けた。事前の公式テストに続く形で行われた今季開幕戦にはLMP2、LMP3、GTEクラスから計40台が参加。さらに、今年のル・マン24時間レースに特別枠の“ガレージ56”から参戦することが決まっているアソシエーションSRT41が賞典外として出場し、本戦でもアクセルペダルとブレーキペダルを用いずにドライブができるよう改造されたLMP2カーを駆る青木拓磨と、彼のチームメイトたちが4時間レースに臨んだ。

 決勝前日に行われた予選では、FIA-F2王者ニック・デ・フリース駆るGドライブ・レーシングの26号車アウルス01・ギブソンが1分31秒788というタイムでポールポジションを獲得。これに41号車オレカ、パニス・レーシングの65号車オレカ、ドラゴンスピードUSAの21号車オレカが続き、前年王者ユナイテッド・オートスポーツの32号車と22号車オレカが3列目に並ぶ結果に。

 迎えた決勝レース、先頭でスタートしたGドライブだったが、20分を経過するタイミングでデレトラズが乗り込んだ41号車に交わされ2番手に後退してしまう。また、ロマン・ルシノフがスタート手順を遵守しなかったことを含むふたつのペナルティを受け、さらに3つポジションを落とす。
 
 一方、序盤に26号車アウルスをパスして首位に立った41号車オレカは、予選5番手から追い上げてきたユナイテッド・オートスポーツ22号車に対して大きなリードを築く。
 
 また、デレトラズからステアリングを引き継いだイェのスティントでは主要なライバルたちがトラブルに見舞われたため、ここでもレースをリード。最後は元F1ドライバーのクビサが危なげなくフィニッシュまでマシンを運び、最終的に後続車に22秒の大差をつけてトップチェッカーを受けた。

 強豪GT3チームとして知られるベルギーのWRTにとってはこれがELMS初の総合優勝であり、チームはシーズンフル参戦最初のレースで勝利を勝ち取ったことになる。

 2位は予選3番手のパニス・レーシング、前年王者ユナイテッドの22号車オレカが表彰台の一角を確保した。ポールシッターのロシアンチーム、26号車アウルスはペナルティが響き4位に。5位にはアルティメットの29号車オレカが入り、同チームがLMP2プロ・アマクラスを制した。

 16台がエントリーしたLMP3クラスは、クール・レーシングの19号車リジェJS P320・ニッサンとRLR Mスポーツの15号車リジェが接戦を繰り広げ、前者が辛くも勝利。両者のギャップはわずか2.218秒だった。
 
 LMGTEクラスではアイアン・リンクスの80号車フェラーリ488 GTEエボが予選2番手からの逆転でクラス優勝を飾った。クラス2位はプロトン・コンペティションの77号車ポルシェ911 RSR-19、同3位にはスピリット・オブ・レースの55号車フェラーリが続いている。

 青木、ナイジェル・ベイリー、ピエール・サンシネナというトリオで今戦にスポット参戦したSRT41の84号車オレカは127周をラップ。総合34位で無事にレースを完走した。2016年に四肢切断者として初めてル・マンに挑戦し、完走を果たしたフレデリック・ソーセ率いるチームは、第3戦ポール・リカールにも同じ体制で参戦する予定だ。
 
 ELMSの次戦第2戦は5月15〜16日、オーストリアのレッドブル・リンクで行われる。

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