ロッテ、逆転サヨナラ劇を呼び込んだリリーフ陣の頑張り

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2021年04月22日 07:14  ベースボールキング

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ロッテ・佐々木千隼投手
◆ 田中靖が見事な火消し

 ロッテは6回終了時点で0−5という状況のなかで、7回に4番・安田尚憲の2ラン、代打・角中勝也の適時打で3点を返すと、8回に中村奨吾の犠飛で1点差に迫り、9回二死一塁から岡大海の2ランで逆転サヨナラ勝ち。これでマリーンズの連勝は6に伸び、今季初めて2位に浮上した。

 5点ビハインドを跳ね除け、逆転サヨナラ勝ちを収めた打線も見事だが、逆転サヨナラ劇を呼び込んだリリーフ陣の頑張りも大きい。0−4の6回から登板した東條大樹が一死後、4者連続四球で1点を失う。なお一死満塁で3番・近藤健介、4番・中田翔と続いていく打順で、田中靖洋が登板。

 田中は今季開幕してから得点圏に走者を背負った場面で登板し、何度もチームのピンチを救ってきた。この日も近藤に対し初球ボールにしてしまうが、2球目以降はストライク先行の投球で、5球目の縦に落ちるカットボールで空振り三振。続く中田翔を初球で遊飛に打ち取る見事な火消し。

 5回までの日本ハム先発・伊藤大海の投球内容に加え、ここで大量失点すると完全にファイターズペースになってしまう状況をなんとか踏みとどまることができたのも、田中の好リリーフだ。

◆ 土居、佐々木も無失点リリーフ

 0−5の7回からは高卒3年目の土居豪人が登板。土居は二死走者なしから大田泰示に三塁の内野安打で出塁を許したが、無失点で切り抜ける。その裏、打線が3点を返し、土居は直後の8回もマウンドへ。一軍の公式戦では初のイニングまたぎとなった土居は先頭の清水優心に四球を与え、続く石井一成に初球を送られ、得点圏に走者を進めてしまう。

 谷内亮太を中飛で二死としたが、西川遥輝に四球を与え一、二塁。ここで近藤を迎えたが、土居は147キロのストレートで3球三振でピンチを脱した。

 4−5の9回は佐々木千隼がマウンドに上がり、中田翔を三ゴロ、浅間大基を遊ゴロ、渡辺諒を二飛とテンポよく1イニングを打者3人で抑え、攻撃にリズムを与えた。そしてその裏、岡の逆転サヨナラ2ランが飛び出した。

 今季は、ビハインドの場面で登板するリリーフ陣が勝利を呼び込むケースが目立つ。18日のオリックス戦では、1−2の7回から登板した2番手・東條が1イニングを無失点、8回の1イニングを佐々木が無失点に抑え、9回の逆転劇に繋げた。“勝利の方程式”だけでなく、“ビハインド”で投げるリリーフ陣も安定していれば、今季は昨季に比べて打線に得点力があり、負けゲームが勝ちゲームになる可能性を秘めている。そういった意味でも、ビハインドゲームで投げる投手たちの役割は大きい。

 話を21日の日本ハム戦に戻すと、昨季は6回終了時点でリードした試合は44勝3敗1分と、基本的にリードを守りきるという勝利が多かったなかで、ビハインドゲームを勝ちゲームに持っていくことができたのは、チームにとっても大きな自信になるだろう。

文=岩下雄太

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  • 素直にひっくり返した打撃陣の奮起だろ、そこは。流れを変えたのはタナヤス。褒め称えるならそこ。ちゃんと見ているのかね?取材者は。
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