イギリス空軍戦闘機 NATO防空任務でルーマニア入り

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2021年04月23日 18:31  おたくま経済新聞

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イギリス空軍戦闘機 NATO防空任務でルーマニア入り

 NATO連合航空部隊司令部(ドイツ:ラムシュタイン空軍基地)は2021年4月22日(現地時間)、NATO加盟国の連番制となっている防空任務のため、イギリス空軍のユーロファイター・タイフーン4機がルーマニアの展開先へ到着したと発表しました。タイフーンはルーマニア空軍の戦闘機と協力し、黒海を含む地域の防空任務に従事します。


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 NATOには、空軍力に余裕のない加盟国の防空任務(QRA)を手助けするため、余裕のある加盟国から戦闘機を派遣する拡大防空任務(エンハンスド・エア・ポリシング:eAP)という枠組みがあります。


 枠組みの対象となる国は、ロシアと国境を接するバルト3国(リトアニア、ラトビア、エストニア)やアイスランドのほか、ヨーロッパ東部のルーマニアなど。戦闘機を派遣するのはイギリス、フランス、イタリア、ドイツ、ベルギー、スペイン、カナダなどの国々で、これとは別にアメリカ空軍は独自に部隊を駐留させていますす。


 黒海に面するルーマニアのコンスタンツァ県には、ルーマニア空軍のミハイ・コガルニチャヌ基地(民間空港と共用)があります。黒海の対岸には、ロシアがウクライナから強制的に併合したクリミア半島があり、NATOにとっては東欧の最前線となる場所です。


 このような地理的条件のため、ロシア軍機の活動も活発で、ルーマニア空軍の戦闘機だけでは十分なカバーができません。このため2014年から、有力なNATO加盟国の空軍から戦闘機が交代で派遣されています。


 これまでルーマニアに派遣されていたのは、スペイン空軍のユーロファイター。2月から防空任務についており、イギリス空軍はそれに代わってロジーマス基地から、タイフーン4機を派遣することになりました。


 派遣部隊の指揮をとるイギリス空軍のランピング中佐は「私たちはイギリスがNATO加盟国の防空のため、加盟国との協力に全力を傾けていることを示すためルーマニアに戻ってきました。黒海での防空任務は、普段私たちがイギリスで行っていることと非常によく似ていますので、NATO防空任務でも不安はありません。新型コロナウイルス禍という困難な状況ではありますが、問題なく任務を遂行できます」と語っています。


 イギリスから到着した4機のユーロファイター・タイフーンは、いったん展開先の状況に慣れるため、訓練飛行を行います。防空任務体制に入るのは、5月1日からを予定しています。


<出典・引用>
NATO連合航空部隊司令部 ニュースリリース
Image:NATO/スペイン空軍


(咲村珠樹)


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  • ブリテンさんがタイフーンということは・・・ルーマニアはIAR81かしら? Me190Gかしら??
    • イイネ!1
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