転んだ時だけ柔らかくなる床「ころやわ」が広島県の病院内で実証実験を開始

高齢社会の日本では、多くのお年寄りの方々が転倒を原因として怪我を負ってしまうのはご存知でしょうか。株式会社Magic Shieldsはこの課題を解決するために、転んだときだけ柔らかくなる床「ころやわ」を開発しました。
転倒による骨折を防止Magic Shields社はこの度、ひろしまサンドボックス「D-EGGS PROJECT」にて採択されたと発表。2021年5月より広島県内の医療機関へ「ころやわ」の順次設置を行っており、転倒による骨折予防に向けた実証実験を開始しています。同実験は10月中旬まで続けられる予定で、終了時には「ころやわ」の成果発表会が行われます。

「ころやわ」とは読んで字の如く「転んだときだけ柔らかい床」で、医療機関での患者の転倒骨折の軽減に役立たせることができるアイテム。Magic Shields社によると「メカニカルメタマテリアルの概念を応用したもので、素材では出せない特性を独自の構造体で実現」。同社は広島県での実証実験から、高齢者の大腿骨骨折にかかる日本国内の医療費および介護費1兆円の削減を目指します。
広島県のプロジェクトに採択そんな「ころやわ」が採択された、ひろしまサンドボックス「D-EGGS PROJECT」は、コロナ禍における新しい時代に適応していくためのアイデア（製品やアプリ・サービスなど）を全国から広く募集するプロジェクトです。Magic Shields社は「広島県内の医療施設での、患者の転倒骨折を軽減する、転んだときだけ柔らかい床」というアイデアで応募。その結果、2021年4月21日に応募総数 391社の中から採択企業の1社に選ばれ、広島県知事の参加する記者発表会で公表されました。

同社代表の下村明司氏は「高齢者の3人に1人が転倒しており、誰もが直面する課題です。実際私の祖母も転倒骨折から寝たきりとなり、本人も家族も大変辛い思いをしました。今回の実証実験にて、広島県の皆様により良い医療・介護をご提供し、安心して暮らせる老後を提供できるよう尽力して参ります。そして広島をきっかけに世界中に安全な環境を広めて行きます」と述べています。

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D-EGGS PROJECT

（文・Takeuchi）