【体験記】コロナ感染で親の認知症が進行 利用した美容院も休業に…周囲を巻き込んだ後悔

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2021年05月06日 17:30  まいどなニュース

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写真コロナ陽性で親の介護を直撃するケースも(godfather/stock.adobe.com)
コロナ陽性で親の介護を直撃するケースも(godfather/stock.adobe.com)

新型コロナウイルス禍で迎えた2度目のGW。4都府県に緊急事態宣言が出される中、外出が減らない要因を分析するため、東京都は若者を対象に「なぜ外出するのか?」という街頭アンケートを実施した。

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最多となった回答は「マスクをしているから大丈夫」。

そう思う若者の気持ちもわからなくはない。私も半年前まではどこかでそう思っていたし、「重症化しなければ大丈夫」「インフルエンザみたいなものでは?」と、正直どこか甘く見ていた。

しかし、実際に感染して、「感染しない・させない」ことの重要さを思い知ることになる。

私が感染したのは2021年の正月明け。まさに第3波が襲い始めた頃に、住んでいる四国から大阪に移動し、あるセミナーに参加した。とてもお世話になっている職場の先輩から熱心に誘われたセミナーで、その後の人間関係を考えると断れなかったというのが本音。感染が明らかに拡大していた大阪に行くことは躊躇したし、セミナーそのものが中止になることを腹の中では祈っていたが、予定通り開催された。セミナーは3日間で、その間はもちろんマスクを着用。しかし四国に戻った翌々日に発熱し、すぐ発熱外来を受診したところ新型コロナ陽性と診断された。

そこからは想像以上に苦しく、肩身の狭い日々が続いている。人それぞれ状況も症状も違うだろうが、ここでは私が体験した、コロナ感染で起こった4つの苦しみを伝えたいと思う。

■周囲の命と生活を巻き込む覚悟を…想像以上の症状

私は自宅療養を選択したが、発熱から3日ほどは血中酸素飽和度が93前後で、息を吸っても肺まで届かないような感覚がずっと続いた。同じ階のトイレに行くだけで息が切れたし、呼吸困難で救急車を呼ぼうか迷った瞬間もあった。

熱は38〜39度で、解熱剤を飲めば一時的に37度台に下がるものの、すぐに高熱に戻る。ずっと息苦しいので熟睡できないこともつらかった。

■隔離生活

私は要介護の母親(80代)と2人暮らし。母は検査の結果陰性だったが、濃厚接触者として2週間外出禁止(隔離)となった。もちろん私も外出できないので、食料や日用品は車で30分の場所に住む息子に頼み、玄関先に置いておいてもらった。

自宅療養を選んだのは、認知症状のある母親を1人にしておくと、勝手に外出する可能性があったから。とはいえ、同居で母を感染させるわけにいかないので、生活は1階と2階に分け、会話は携帯電話、食事はレトルト中心に切り替えた。入院して、母の面倒を息子に見てもらおうかとも考えたが、人との接触が禁止なのでそれもできない。母に宿泊療養施設に入ってもらう案も話したが、「噂になるのはイヤ」と訴えるので断念した。

■濃厚接触者への影響

母はデイサービスに通っていたが、濃厚接触者認定を受けたことが施設内で噂となり、隔離解除後も「人目が気になるから」とデイサービスはもちろんのこと、外出もしなくなった。田舎というのは往々にして噂が広がりやすい。そして、人との関わりが減ったことで認知症状も進行。ワクチン接種後にデイサービスに復帰すると言ってるので、今は体制が整うのを心待ちにしているところだ。

また、大阪で立ち寄った美容室の美容師さんも濃厚接触者認定を受けた。美容師さんはずっとマスクを着けていたが、私はカットのときに少しだけマスクを外した。対面での会話もなかったが、終始互いがマスクを装着していないと濃厚接触者になるそうだ。個人店だったため、その美容室は2週間休業。美容師さんは陰性だったが、ただただ申し訳ない気持ちでいっぱいになった。

ほかにも、セミナーで同じテーブルに着き、一緒にグループワークを行った参加者数名も濃厚接触者ということで保健所から連絡が。しかし、経営者が多く、事業への影響を考えたのか、ほとんどの人が濃厚接触を否定。PCR検査も拒否している。ちなみに、同じセミナーに参加した知人もコロナに感染したが、主催者側はこれらを公表していない。

自宅のぼやにも気づかない深刻な後遺症

コロナ陽性となってすぐに、味とにおいはわからなくなった。これは1カ月以上続き、今でも完全には回復していない。「甘い」「塩辛い」という大まかな味は3週間ほどでわかるようになってきたが、それまでは何を食べてもとにかくおいしくなかった。

何よりも怖かったのは、母が1階で軽いボヤを起こしたのに気づけなかったこと。私は2階で生活していたが、なんだか視界が白いなと思って1階に様子を見に行ったら、オーブントースターが発火していた。母が脂の多い魚をオーブントースターで焼いたことが原因のようだが、1階は煙で真っ白。それでも、焦げ臭いにおいはひとつも感じられなくてぞっとした。

遅れて火災報知器が鳴ったが、ガス漏れや火災を知らせる警報器は定期的に点検する必要性も感じた。

私が体験した新型コロナの症状や後遺症、周囲への影響は、インフルエンザとは比べ物にならないくらい大変だった。もし自分が無症状だったとしても、関わった多くの人が行動を制限され、中には「出社できない」などの理由で収入がストップする人もいる。そしてその責任は、誰も取ってはくれない。自分が背負うしかないのだ。

長引く自粛生活でストレスが溜まるのはわかる。しかし、新型コロナというウイルスは、「自分がよければいい」という生易しいものではない。感染することで、多くの大切な人の命と生活を巻き込んでしまう。

だからどうか、半年前の私のように「感染しない・させない」気持ちを緩めないでほしいと切に願う。

■嗅覚障害を改善するマスクも

ちなみに、つらい後遺症のひとつである嗅覚障害については、それを改善するとされる「高性能フレグランスマスク」が開発されたようだ。医療機関への寄付を目指してクラウドファンディングを開始しているので、興味のある人は以下のクラウドファンディングページを覗いてみてはいかがだろうか。

(まいどなニュース特約・鶴野 ひろみ)

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  • ペストやコレラほど恐れるべき病気じゃないのに、過剰反応した結果、経済に大ダメージを与えただけでなく、認知症も増えて医療・介護現場も苦しんでいます。
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