アグエロの得点シーンに学ぶ。「動かないこと」も駆け引きのうち

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2021年05月07日 16:51  webスポルティーバ

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サッカーIQラボ 〜勝負を決めるワンプレー〜

Question
このあとアグエロは、どこへ動いたか?

 パリ・サンジェルマンとのチャンピオンズリーグ(CL)準決勝に勝利し、クラブ初の決勝進出を決めたマンチェスター・シティ。

 国内リーグでは2位に13ポイント差をつけて(5月3日、第34節終了時点)、優勝をほぼ手中に収めている。すでに優勝を果たしたカラバオカップ(リーグカップ)を含め、初の欧州制覇と3冠達成なるかが注目を集めている。

 チームはCLの大一番を控えた先週末に、クリスタル・パレスとのプレミアリーグ第34節を戦い、2−0で勝利。CLに備えてターンオーバーで臨んだチームのなかで違いを見せたのが、今季限りで退団が決まっているセルヒオ・アグエロだ。

 後半12分、エメリク・ラポルトから左サイドタッチライン際に開いたバンジャマン・メンディへパスが出る。




 その瞬間に、近くのラヒーム・スターリングは縦のスペースへ走り出し、最前線のガブリエル・ジェズスはペナルティーエリア中央へ動いた。

 この時、アグエロはどこへ動いただろうか。

◆酔っ払いながらゴール。ペレよりも多く5000得点した破格のストライカー>>

Answer
動かずに待ち、クロスを受けてゴール

 メンディにボールが入った瞬間、スターリングの攻撃の深さを取る動きと、ジェズスがゴールに向かって開いていく動きにはリアリティがあった。それゆえにクリスタル・パレス守備陣に対しての、ブラフとなった。




 この状況でのアグエロとメンディの選択が見事だった。スターリングとジェズスが動き出したのに対し、アグエロは事前に相手の間の中間ポジションに動き、そこから大きくは動かなかった。

 そうして、スターリングとジェズスにクリスタル・パレス守備陣が釣られたために、動かないアグエロの周辺にスペースが広がったのがポイントになった。

 まずはスターリングの走り出しでアグエロへのパスコースが空き、すかさずメンディは鋭い高速クロスを入れる。クリスタル・パレス守備陣はこのクロスに裏をかかれた格好となった。

 そして、ジェズスがファーへ開いたことで、アグエロの前にシュートを打てるだけのスペースが空いた。そこから動き出したアグエロはメンディのクロスを前にコントロールし、右足を振り抜いてゴール。

 シティのユニットとしてのコンビネーションと、アグエロのポジショニングとフィニッシュワークという、個が光った見事な先制点となった。

 クラブの悲願である欧州制覇を達成し、レジェンド・ストライカーへ最後の花道を飾ることができるか。シーズン最終局面のマンチェスター・シティに注目だ。

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