独立した子どもの荷物どうする? 本人いなくても効率的に片付ける方法

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2021年05月09日 11:30  AERA dot.

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写真※写真はイメージです (GettyImages)
※写真はイメージです (GettyImages)
 終わらない「断捨離」ブーム。そりゃあ、私らもスッキリ無駄なく暮らしたい。だけど、ちょっと待て。「実家の片づけ」でいつも責められるのは親の側だが、巣立っていった子どものモノもたくさんあるんだぞ。どうすりゃいいのよ、あなたたちの、この荷物。

*  *  *
 昨年の今ごろは、「ステイホーム」「おうちじかん」という言葉のもと、自宅での暮らしの見直し、断捨離などに挑戦した。3度目の緊急事態宣言のいま、ふと思い出した。

「実家に自分の荷物、けっこうそのままじゃないか?」。机や本棚、壁には往年のアーティストの色褪せたポスターが。

 現在70代の両親はまだまだ健在、あの荷物が片づいたら、新たにできることもあるのではないか。小言を賜ったりしたような気もするが、「また今度」とか「勝手に触るな」とか、お茶を濁してきた。そろそろ、何か言われるころかも。

「この部屋を片づければ、こんなことが私たちはできる、やりたいのだという気持ちを、きっちりとお子さんに伝えるところから始めましょう」

『子育てが終わったら見直しどき 50代からの暮らしの整え方』の著者で整理収納アドバイザーのRinさんは、巣立った子ども部屋の片づけに向き合う親に向けてこうアドバイスする。それは、自身の経験も踏まえてのことだという。

「あるとき、『子育ても終わって、これからいろいろなことをやって、元気に楽しくやっていきたいと思うんだけど』と娘に言ってみたんです」

 すると娘はこう返した。

「お母さん、今までがんばってきたんだから、楽しいことをしたら」

 これを聞いたRinさん、すかさず言った。

「『そのためにはあなたの荷物が邪魔なのよね』って(笑)。今ダイニングの脇でやっているヨガや整体の施術を、リラックスしてやりたいんだと。そのためにも、一肌脱いでくれない?とお願いしたんです」

 5月発売予定の『わたしに合った「片づけ」ができる仕組みづくり』の著者、ライフオーガナイザーの中里ひろこさんも、親子のコミュニケーションを重要視する。

「『あなたたちの物、どけてくれない?』と言って揉める親子は非常に多いです(笑)」
 角を立てないポイントは、「目的を明確にする」ことだという。

「今までずっとそのままだったのに、なんでそんなことを突然言いだすのかな、何かあったのかなと余計な不安をかりたててしまいます」(中里さん)

 まずは自分たちの部屋や荷物を片づける様子を見せた上で、「あとはあなたたちの荷物だね」という流れを作ることが効果的らしい。「労力のかかる作業ですから、将来なんとかしようと思いつつ後回しにしてしまう子どもたちは多いですが、結局後で困るのは自分。だったら自分たちの労力を減らすためにも親と一緒にやろう、親も喜ぶしと、考え方も柔軟になります」

 今回の取材にあたり、中里さんは、20〜50代の子ども世代48人に、<自分の荷物が実家に置いたままであることを、親はどう思っていると思うか>と尋ねてくれた。結果は、

・片づけてほしいと思っている……24人
・そのままでもかまわないと思っている……21人
・置いておきたいと思っている……2人

 となった(一部無回答)。

 子ども側の意識としては、「片づけなくては」派と、「そのままでいいや」派に、そう差はなかった。親に手間をかけさせたくないという思いもある一方、自分の荷物はやっぱり自分の手で片づけたい気持ちも強い。

 とはいえ、コロナ禍収束の見通しもたたず、帰省すること自体難しいご時世でもある。前出のRinさんは言う。

「こっちはやりたいことがたくさんあるから、いつ帰ってくるかわからない者を待っていられないわけですよ(笑)」

 やっぱり子どもの同意を得て、自分で片づけてしまおうと思った場合。子ども部屋なら机やベッドなど、まずは大物家具から始めるといいそうだ。

「うちは大物をどけて床にタイルカーペットを敷きました。普段他のことに使っていても、娘や娘家族が帰省したときには、そこに布団を敷けばいいわけです」(Rinさん)

 次に、クローゼットの中の衣類や小物、本に手紙など、こまごまとしたものが待っている。

 Rinさんは、スマホで写真を撮って娘に送りつつ、メールや電話なども併用しながら根気強く仕分けをしていった。

「あそこのアレが」とか「それじゃなくてそっち」とか、言葉だけで説明すると、らちが明かなくても、写真一枚で解決することもある。

「そもそも本当に大事なもの、思い入れの強いものは、すでに持ち出しているはず。実家に置いてあるものは、見てしまうとその当時のことを思い出したりして、『やっぱりいる』となりがちですが、それは決断できずにとりあえず置いたままだったものがほとんどです」

 最終的にRinさんは、娘の荷物を段ボール2箱にまとめられたという。

「『思い出ボックス』みたいな感覚ですね。娘の家だってスペースがないのはわかっていますから、この2箱をいつかのために預かっておいてあげるということにしました」

 中里さんも同様に写メや、テレビ電話など動画での通話で相談しての作業をすすめる。「帰省しづらい今だからこそ、余計に『これはどう?』と逐一聞くことが信頼関係にもつながります」

 自分の荷物の始末で親の手を煩わせたくないと思う人は多い。「そのためにも、選択権、決定権は基本的に子どもに渡す。そうしていくうちに、子どもの側も、置いてある荷物への気持ちに変化が出てくると思います」

 なかには、子どもの荷物を片づけることで、喪失感をおぼえる人もいるかもしれない。

「今そこに暮らしている人が、その家の主人公ですから、主人公がそのままでいいというのなら、それでいいと思います。将来子どもに迷惑をかけないためではなくて、自分がやりたいことのために、いま片づけるという思いを明確にしてください」(中里さん)

 ふたたび実家に思いをはせるうち、10代のころ隠したままのエロ本の存在を思い出した! この先、親が片づけを希望したとき、写メやテレビ電話で相談しながらも、そこだけはうまく隠して、後日人知れず処分しよう。(本誌・太田サトル)

※週刊朝日  2021年5月7−14日合併号

【おすすめ記事】「捨てなさい」はタブー 親が生きている間に実家を片付ける方法


このニュースに関するつぶやき

  • 私も10年たっても取りに来ない荷物片づけたいなー…。持ち物の主は子供じゃなくて義弟だけど
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  • CHAGE「3年間だけ部屋と荷物を残しといてやる」とか親に言われたとか???ASKAも3年以内にヒット曲1曲くらいは出るだろう!と 3枚目シングルの万里の河♪でw
    • イイネ!5
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