数年来の汚部屋を見違えるほどキレイに…「お片づけ習慣化」コンサルタントのビフォー・アフター

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2021年05月10日 07:00  AERA dot.

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写真ある受講生の家のキッチンカウンターとダイニングテーブルにはモノが山積み/Before
ある受講生の家のキッチンカウンターとダイニングテーブルにはモノが山積み/Before
 5000件に及ぶ片づけ相談の経験と心理学をもとに作り上げたオリジナルメソッドで、汚部屋に悩む女性たちの「片づけの習慣化」をサポートする西崎彩智(にしざき・さち)さん。募集のたびに満員御礼の講座「家庭力アッププロジェクト®」を主宰する彼女が、片づけられない女性たちのヨモヤマ話や奮闘記を交えながら、リバウンドしない片づけの考え方をお伝えします。

【見違えるほどキレイになったAfterの写真はこちら】

*  *  *
 はじめまして。「お片づけ習慣化コンサルタント」の西崎彩智と申します。普通は「お片づけコンサルタント」ですが、それとはちょっと違うんです。

 私は「家の片づけが苦手」と悩む女性が自分で片づけができるようになるまで伴走し、サポートする活動をしています。力を入れて取り組んでいるのは、1度に数十名の女性が参加し、45日間で家を丸ごと片づけ切るプロジェクト「家庭力アッププロジェクト」です。「ママだけが頑張らないお片づけ」を合言葉に、これまで約800人の女性が修了されました。

 昨年は、ウェブ開催にチャレンジし、北は北海道から南は沖縄まで全国の受講生が集まり、スマホやパソコンでつながって、家の片づけをやり切りました。

 さらっとお伝えしましたが、数年来の汚部屋【Beforeの写真】を1カ月半でキレイにするのはかなりの負担。でも【Afterの写真】も受講生が自ら考えて、最後まで手を動かしつづけた結果なのです。

 私の主な役割は、皆さんのお尻を叩くこと。プログラムや課題の提供、座学の講師、個別のアドバイス、受講生たちが片づけを最後までやり抜くためのサポートに徹しています。

 実はプロジェクトを始める前は、個人宅に行って私が考えたプランで片づけるお仕事を受けていました。やめた理由は女性たちのある勘違いに気づいたから。今日は、片づけに悩む女性たちの共通点と勘違い、私の過去の失敗とお客様の家の片づけをしない理由をお伝えしたいと思います。

 私はこれまでに、個人的なものを含めると5000人以上の女性の相談を受けました。「片づけが苦手」なこと以外は、年齢も職業もさまざまな女性たちです。会社員、美容師、看護師、医師、弁護士、自営業の方などの仕事に就き、多くは家事の負担を抱えがちなママでした。

 話の中で気づいた共通点は、「よく探し物をする」「期間限定グッズやセール品に弱い」「家族の物が家のあちこちにある」という物に関することから、「子どもを怒ってばかりいる」「気軽に『どうぞ』と人を家に招き入れることができない」「夫婦関係が悪化している」という人間関係の悩みまで。「そんな自分が嫌で、自尊心もボロボロ……」という嘆きもよく聞かれます。

 そもそも片づけができないことは、家族や友人に打ち明けにくいので、複雑な気持ちを溜めに溜めて来られます。表に出にくい悩みですが、スマホの検索窓に「片づけ」と入力して提案されるキーワードを見てください。「片づけ コツ」 「片づけ やる気」「片づけ 順番」「片づけ どこから」と、悩みの影が出てくる、出てくる。

 Googleに答えを聞いている人が多いのでしょう。便利な世の中ですが、いつもネットで片づけ情報を探しているのも受講生の“あるある”エピソードなのです。努力なしに部屋が散らかってしまったわけではなく、むしろそうやって調べて収納の資格を取ったりセミナーに通われたりして、自分なりの努力をしてきた方が多いように思います。

 答えが知りたくて外へ答えを求め続けた結果、170冊のお片づけ本がプロジェクト中に部屋から出てきたというツワモノもいらっしゃいました。

 片づけられない人の勘違い。

 それは、たった一つの正解がどこかにある。特効薬のような解決策がどこかにあると信じていること。それに対する私の考えは、あなたの家の片づけについて正解はどこにも書いていないけれど、最善解を見つけて片づけられるようになる方法はある、ということです。

 ネットや書籍の情報をアレンジして上手く取り入れられる方もいらっしゃるでしょう。でも片づけが苦手な方は、誰かの成功事例や正解を見てそのまま再現したり、はたまた理想を高く持ちすぎたりして失敗しがち。まずは自分や家族の望む生活スタイルを知って、自分達にとっての最善解を導き出す力が必要なのです。

 個人宅の片づけをやめた理由も、正解を聞かれることが重なったからでした。

 ある日「夫のゴミ箱どれがいいですか?」とお客様に聞かれました。信じてはじめた仕事でしたが、「何を捨てればいいか」から「どこに何を置くか」「何を選ぶか」まで至れり尽くせり私がアドバイスをした結果、お客様はゴミ箱を選ぶことにさえ、自信を持てなくなってしまったのです。

「あ、これはまずいな。このやり方ではいつまでたっても、この人は自分で片づけられない」と思いました。

 私が片づけをお手伝いすればするほど、お客様は物を捨てる痛みも、収納の考え方もわからない。ライフイベントやお子さんの進学で変化があると再現性がなく、汚部屋のリバウンドが多くなることに気がついたのです。これが私の最大の失敗でした。

 そんなわけで、ありがたいことにニーズはあったのですが、そのお仕事はやめてしまいました。過去の教訓を生かして、今のプロジェクトはプログラムの8割が実践型。自分の頭と身体をフル稼働して、家族と協力しながら進めてもらいます。

 さて、冒頭で合言葉とした「ママだけが頑張らない」ですが、最善解を見つけていく中で、重要なテーマです。我が家だけの片づけのあり方を考える過程では、ママだけが考えても答えは出ません。必然的に家族とのコミュニケーションが生まれます。そのコミュニケーションを通じて、家族の動線に配慮があり、使いやすい収納や家具のレイアウトが作られるとびっくり! 家族が自分で片づけをするようになって「ママだけが頑張らない」に近づいていきます。片づけ成功の鍵は、実はコミュニケーション。

「最近子どもに怒ってばっかり」「夫婦の会話がめっきり減った」……なんて方は、いま一度、部屋のあり方を見直されることをおすすめします。その時々で最善解は変わるものですから。

◯西崎彩智(にしざき・さち)/1967年生まれ。お片づけ習慣化コンサルタント、Homeport 代表取締役。片づけ・自分の人生・夫婦間のコミュニケーションを軸に、ママたちが自分らしくご機嫌な毎日を送るための「家庭力アッププロジェクト®」や、子どもたちが片づけを通して”生きる力”を養える「親子deお片づけ」を主宰。ラジオ大阪「西崎彩智の家庭力アッププロジェクト」(第1・3土曜日夕方)が2021年5月1日からスタート。フジテレビ「ノンストップ」などのメディアにも出演

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