乃木坂46・山崎怜奈、才女が語る“勉強”の意義と秘けつ「呼吸しやすくなるし、生きていくための自己投資」

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2021年05月10日 11:11  ダ・ヴィンチニュース

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写真歴史のじかん
歴史のじかん

 現役アイドルながら、忙しい日々との両立で名門校・慶應義塾大学を卒業した乃木坂46・山崎怜奈。才女として知られる彼女は、歴史への造詣も深く初の著書『歴史のじかん』(幻冬舎)を出版。さらに、知識自慢の芸能人が出演する『クイズプレゼンバラエティー Qさま!!』(テレビ朝日)でも活躍する。

乃木坂46・山崎怜奈、好きだから分かる歴史の醍醐味「自分の周りにも起こりうる」

 2021年3月28日に行われたグループの無観客配信ライブ「9th YEAR BIRTHDAY LIVE 〜2期生ライブ〜」の壇上で「唯一好きなものが学び続けることでした」と語った彼女は、なぜ“勉強”を武器にできたのか。幼少期の思い出や本人ならではの“勉強”の意義や秘けつを聞いた。

(取材・文=カネコシュウヘイ 撮影=花村謙太朗)

親が自然と「好奇心のアンテナを張り巡らせてくれた」

――グループのライブでも「唯一好きなことが学び続けることだった」と語ってましたね。今や、才女として活躍の場を広げていますが、そもそも、自分自身の知的好奇心はどうやって育まれたと思いますか?

山崎:小さい頃から「何で?」と聞いてばかりの子だったから、ですかね。好奇心のアンテナを張り巡らせてくれたのは、親であり学校でした。実家では、父親がクイズ好きだったので、幼いときから一緒によくTVを見ていて。お風呂にも世界地図が貼ってありました。

 また、一人っ子なので、自分だけで遊ぶ時間が多かったのも関係しているかもしれません。絵本も読んでもらうより、親が買い与えてくれたクレヨンや色鉛筆でマネして描いていたり。振り返ると、幼い頃は、家族から徹底的に与えられていたと思いますね。

 でも、小学校へ入学してからは「自分で買いなさい」と言われるようになって。誕生日やクリスマスも、祖父母から「好きに使いなさい」と図書カードをプレゼントされるようになったんです。かたや、親からも週ごとにお小遣いをもらうようになり、収入や支出の書き方を教えてくれたので、習った通りにお小遣い帳もつけていました。きちんと計画的に貯金して、ニンテンドーDSのソフトを買ったりしていました。

――幼い頃から自然と“考える”環境にいたのかもしれませんね。

山崎:考えるよりも、考えさせられていました。日常的に理屈を説明させられる場面が多かったんです。親に対してイラッとしているときも「何で怒っているの?」「何が不満なの?」と聞かれることが多くて。私がバーッと説明すると、親も「こんな意図があったから」と返してくるし、ケンカではなく話し合いでした。

 そのおかげか、子どもの頃から理不尽にイライラすることもなかったですね。いったん考えるから、余計な感情の起伏もなくて。今、何事にも「なぜ」「どうして」と考える癖がついたのもその経験があったからだろうし、勉強以外の場面でもずっと考えていました。

孔子の教えが今なお説かれているのは「世の真理」

――山崎さんにとって、学校の勉強と大人になってからの勉強の違いは?

山崎:学校の勉強にも2パターンあると思っていて。試験でいい点数を取るための勉強と、大人になっても役立つかもしれない勉強。

 点数を取るための勉強は、とにかく文部科学省の基準に沿って「覚えて」と言われたものをこなせればクリアできると思います。例えば、歴史ならば有名な日本史の参考書を必死に暗記すればいいし、それが筋だと思います。

 でも、大人になって役立つかもしれない勉強は、いずれ、生きていくための自己投資にもなる可能性があるので。自分だけの人生を生きていると、知ることができないものって色々あるじゃないですか。歴史はそれこそ、自分が困難に直面したときにどう切り抜けるかを考えたときの手札だと思っています。

――時代が変わっても、原理原則は変わらないという話もありますし。

山崎:特に、歴史はそうだと思いますね。昔から「歴史は回る」とか「歴史は繰り返す」というじゃないですか。実際、トラブルが起きたときの対策は、将来を推測するより過去から学んだ方が早くて。素早くデータを引き出せるし、大人になってから、歴史の勉強をするのは自分の助けにもなると思います。

 例えば、人生で大事にしなければならないものは、永遠に孔子が説いた言葉があります。孔子の教えを渋沢栄一が説いて、その教えを色々な経営者の方々が説いているのは、大切なものは変わらないという世の真理ですよね。時代が変わろうとも人の根本は変わらないし、よりよく生きるためのヒントだと感じています。

強制されて辛ければ「勉強から逃げてもいい」

歴史のじかん

――山崎さんが、大人になってから「もっと勉強しておけばよかった」と思えた教科は?

山崎:え〜、何でしょう。ないかな(笑)。でも、学生のみなさんもこの記事を読んでくださるのなら「色々とかじっておくのが大事」と伝えておきたいです。学生時代は学校や親の保護下にいて、やっぱり、大人になってからあの時は時間に余裕があったと気がつくんです。

 テストや部活に追われて、学生だからこその苦労もたくさんあるけど、振り返ると心から時間があると思えるのは本当にその時代だけなんです。だから、何の教科が役に立つかを考えて勉強するより、大人になってから「あの勉強が役に立った。ラッキー!」と考えられる方がいいと思います。

 でも、一つだけ。高校生になったら義務教育ではなくなるから、自分には無駄と思えばやらなくてもいいかな。私も、そうしたので(笑)。

――(笑)。どの教科に見切りをつけたんですか?

山崎:理数科目ですね。物理や数学とかは、受験勉強に必要なかったのでバッサリ切りました。ただ、本当は科学も好きなんです。宇宙の話も好きだし、幼い頃は『週刊そーなんだ!』(デアゴスティーニ・ジャパン)を定期的に買って、ファイリングしていたほどでした。

 でも、受験勉強としては数式を覚えるのが苦手なのでやめたけど、大人になって余裕が生まれてからは少しだけ掘り返しました。強制されて辛いならば、勉強から逃げてもいいと思います。大切なのは逃げた先で何を頑張るか。だからこそ、大人になってからの勉強は楽しいです。

大人になって勉強すれば「呼吸しやすくなる」

――大人になってからの勉強が楽しい理由は?

山崎:他人と比べなくて済むからです。学生時代はあくまでも偏差値が基準になるじゃないですか。顔も知らない誰かと点数の平均で比べられてしまうし。だから、圧倒的に大人になってからの勉強の方が楽しいと思います。

 でも、学生時代の勉強は、数字を気にし過ぎなければ、大人になってからの楽しみを見つけるためのアンテナを張り巡らせる意味もあると思います。知識がゼロベースだと手を伸ばすきっかけもないし、興味を持つこともないから、自分にとっての「アンテナの組み立て期間だ」と割り切るのもいいかもしれません。

――学生時代から、その考えはあったんですか?

山崎:いえ、なかったです。中学時代は学年1位をひたすら狙っていて。トップになると学費がもらえたので、常にレースへ参加している気持ちでした。でも、楽しまなければ続けられないので、続けるための努力は重ねていました。テストのためには苦手な教科もやる必要があるけど、好きな教科に時間をかけるために、効率のよい勉強法を模索して。結果はテストに出るから、ダメならばその次と、何度も検証を重ねていました。

 振り返ると、自分に対しての実験かつゲームだったというか。高校時代はアイドルとの両立だったので根本が違いましたが、中学時代の3年間は、人生の中でも学校の勉強へ一番打ち込んでいた期間だったと思います。

――山崎さんならではの“勉強”に関する持論を展開してもらいましたが、最後に、勉強が必要だと感じる人たちへのアドバイスをお願いします。

山崎:世代によって“勉強”の必要性は変わってくるし、10歳を超えないぐらいの子どもたちには、大人が「こういう世界もある」とアンテナを張り巡らせてあげるのがいいのかなと思います。

 でも、大人が勉強する理由は、やっぱり自己投資でしかないので。勉強することで自分が呼吸しやすくなるとか、生きやすくなるのが一番の意味だと思います。だから、現状で満足しているのであれば必要性はなくて。ただ、学生時代のように「勉強=知識」ではないし、例えば、歴史を学べば国内旅行を楽しめるとか、政治経済を学べば投資に興味が湧くとか、いずれ自分に返ってくると思うんです。

 勉強が楽しくなれば日常的な会話でも興味の幅が広がるだろうし、実社会で辛い場面でも、気をまぎらわせられるので。自分に役立つと感じるなら、打ち込んでみるのもいいと思います。

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