こどもホスピス、休眠預金が支援 5団体に計8700万円

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2021年05月10日 11:30  OVO [オーヴォ]

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写真「うみとそらのおうち」完成予想図(横浜こどもホスピスプロジェクト提供)
「うみとそらのおうち」完成予想図(横浜こどもホスピスプロジェクト提供)

 出入金などの取引が10年以上ない休眠預金の活用対象の一つに、難病のこどもや家族が自分の家のようにくつろいで過ごせる「こどもホスピス」の全国展開を目指す事業が選ばれ、事業を提案し資金を分配する公益財団法人原田積善会(はらだせきぜんかい・東京都世田谷区)が事業に当たる5団体を選定した。2024年までの最大3年間、計8700万円を助成する。

 事業には8団体が応募し、このうち北海道こどもホスピスプロジェクト(北海道旭川市)▽東京こどもホスピスプロジェクト(東京都昭島市)▽横浜こどもホスピスプロジェクト(横浜市)▽東大寺福祉事業団(奈良市)▽福岡子どもホスピスプロジェクト(福岡市)−の5団体が選ばれた。東京は「5年後の開業に向け道筋がかなり明確に示されている」、福岡は「10年間に及ぶ活動実績がありコミュニティからの支援獲得に努力している」などと評価された。横浜の施設「うみとそらのおうち」は、眺めの良い大きな風呂や、ゆったりとくつろげる居室、イベントも開けるホールなどを備え、9月完成を目指し建設が進められている。

 金融庁によると、10年間取引がない預金は、預金者への払い戻しを差し引いても毎年700億円程度(2014〜16年度)に上る。こうした休眠預金を社会課題の解決や民間公益活動の促進のために活用する制度が、18年施行の休眠預金等活用法に基づき、19年度に始まった。休眠預金は預金保険機構から日本民間公益活動連携機構に交付され、公募で選ばれた原田積善会のような資金分配団体を通じ、民間公益活動を行う各実行団体に助成される仕組み。原田積善会は20年度の公募に、一般社団法人希望を未来(あした)につなぐプロジェクトと共同で、こどもホスピスを全国に展開する事業を提案し採択された。



 こどもホスピスは、命に関わる重い病気や障がいのあるこどもと家族が、楽しい思い出をつくったり夢を育んだりできるように支援する施設。1980年代に英国で始まり欧州などで増えているが、日本では大阪市に2016年にオープンした「TSURUMIこどもホスピス」や、国立成育医療研究センター(東京・世田谷)の医療型短期入所施設「もみじの家」など数カ所にとどまっている。設立には土地・建物の取得や初期費用で3億〜5億円、運営費として年間約5000万円が必要といい、資金調達が大きな壁になっている。

 原田積善会は、三重県松阪市出身の実業家原田二郎氏が1920(大正9)年に社会福祉への貢献を目的に設立。福祉、学芸・科学、災害支援、地方創生の4分野で事業を行っている団体に助成をしている。希望を未来につなぐプロジェクトは、こどもホスピスの重要性を知ってもらい、社会全体で支える環境を整えようと活動している。

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