巨人・テームズはこのまま退団も…なぜ初戦での“悲劇”は起きてしまったのか

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2021年05月10日 18:00  AERA dot.

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写真デビュー戦でアキレス腱断裂のケガを負った巨人テームズ(写真提供・読売ジャイアンツ)
デビュー戦でアキレス腱断裂のケガを負った巨人テームズ(写真提供・読売ジャイアンツ)
 巨人の新助っ人テームズがデビュー戦でアキレス腱断裂という重傷を負った。

 日本一奪回のキーマンの一人として期待された大物外国人。デビュー戦での悲劇はなぜ起こったのか……。

「強烈な打球がレフトの前に落ちました。おっとレフトのテームズどうした?足を痛めたか? 痛い、悶絶です。大丈夫でしょうか?」(4月27日/フジテレビ系列中継より)

 テレビ中継を通じても尋常ではない様子が伝わってきた。テームズは、4月27日のヤクルト戦(神宮)の3回、右アキレス腱断裂の大ケガを負った。レフトの守備中に、目の前でバウンドした打球を捕球するため小さく跳び、着地した際に倒れ込んだ。直ちに担架で運ばれ退場、病院に搬送され診断の結果は選手生命すら脅かす重傷だった。

「首脳陣、チームメート、スタッフとともにこれから頑張っていこうという矢先に、不幸な出来事によって帰国することになってしまい、申し訳ありません。必ず手術を成功させ、直ちにリハビリに取り組むつもりです。1日も早くグランドに戻り、ファンの皆さまに元気な姿をお見せしたいと思っています」(テームズ/4月30日、球団を通じたコメント)

 ケガをした翌28日には神宮球場に松葉杖姿で訪れ、チームメートに状況を報告した。その後の30日に帰国、手術を経て復帰を目指すというが、今年の11月に35歳という年齢を考えても復帰への道のりは険しいと言わざるを得ない。

「アキレス腱断裂の場合、一般的に歩行まで3カ月、長ければ半年ほどかかると言われる。プロ野球選手として実戦復帰するには、トレーニンングを含めて1年近くはかかることが予想される。戦列復帰までは技術、体力、気力のすべてが必要。日本での復帰を目指す気力、モチベーションの部分が心配です。しかもコロナ禍という状況下ですからね」(在京球団チームドクター)

 過去にはアキレス腱断裂から復活を果たした選手もいる。広島のレジェンド前田智徳は95年5月23日、23歳で断裂するも翌96年シーズンは開幕戦で先発メンバーとして戻っている。そこから4年連続で打率3割以上をマークするなど復活を果たした。また門田博光(当時南海)は30歳の79年キャンプで断裂も同年9月に代打で復帰。翌80年には41本塁打でカムバック賞、そして81年には44本で本塁打王まで獲得した。

「テームズの今年の復帰は絶望的です。問題は来年以降、巨人でのプレーを本気で望むか。今季は年俸120万ドル(約1億2500万円)の単年契約で、ケガをしても今季の報酬は手に入るはず。もともと1年やってみて2年目以降は流動的だったはず。年齢を考えても、このまま現役を引退する道を選んでもおかしくない」(エージェント会社関係者)

 メジャーリーグでは通算6年間、ブルージェイズ、ブルワーズなど4球団でプレーして通算96本塁打を放った左の強打者。韓国プロ野球では通算3年間で打率.349、124本塁打、382打点という驚異的な成績を残した。15年には47本塁打、40盗塁の『40−40(フォーティー・フォーティー/40本塁打40盗塁)』を達成し、16年には40本で本塁打王も獲得。「パワーヒッターで異なる環境に順応するのが得意」と本人も語るように、攻撃面では相当な自信を持っていた。

「巨人は攻撃面ではかなり痛い。年齢を感じさせないスイングは変わらず、打撃練習でも鋭い打球を打ち返していた。だが明らかにウエイトオーバー気味で来日しており、韓国時代の『40−40』までは望めなかっただろう。それでも常時クリーンアップを任せれば、20本塁打70打点は打ったのではないか」(在京球団編成担当)

 調整時の二軍戦では来日初戦の2打席目で初安打を放ち、5試合目には初本塁打を記録した。一軍合流直前には2打席連続アーチを放つなど自慢の長打力を披露。二軍では9試合に出場し、打率.500、4本塁打と抜群の適応力を発揮、原辰徳監督をはじめ関係者は早期での一軍デビューを望んでいた。

「準備不足だった部分も否めない。基本的には一塁手で外野守備経験も多くない。また近年は人工芝でのプレーもほとんどなかったはず。一軍合流前に人工芝での練習回数を増やせば良かったかもしれない。巨人も攻撃優先での補強だったが、まさか慣れない外野守備でこんな形になるとは思わなかっただろう」(エージェント会社関係者)

 メジャーリーグの球場は天然芝の場合が多い。その中でも稀な人工芝が本拠地のブルージェイズで、11〜12年途中まで外野手としてテームズはプレーした。しかしその後は一塁手が本職となり、外野を守ることはそこまで多くなかった。

「映像を見ると、打球の追い方も慣れていない。打球に合わせ急にストップ、ジャンプしたことで負担がかかった。外野守備の技量はともかく、しばらくプレーしていない人工芝に慣れさせることはできたはず。来日後の練習も天然芝のジャイアンツ球場がほとんどで、東京ドームでは打撃練習が主だったと聞く。テームズ、球団ともに、少し甘く考えていたのかもしれない。避けることができたケガですね」(巨人OB)

 開幕から首位を走る阪神追撃のキーマンとして、誰もが大きな期待をしていた。自慢の攻撃面では準備万端で一軍合流を果たしたが、守備面はそうでもなかったようだ。ケガ当日は3回裏での負傷であり、巨人でのプレー時間は実質1時間にも満たない。「まあしょうがないですよな、何と言うかね」という原監督の言葉が今回の状況を物語っている。

「ケガは残念だったが、プロのアスリートとしては考えられないプレー。コロナ禍で来日、隔離期間を経て調整してきたので時間はあったはず。それが2つ目の打球処理でアレです。ネット上で賛否が渦巻いたのもわかる。原監督も頭が痛いですよ」(巨人担当記者)

 来季以降、テームズが巨人のユニフォームを着ているかはわからない。しかし巨人の戦いは今後も続く。まずは好調・阪神をとらえ、リーグ優勝を果たさなければならない。その先には屈辱を喫したパ・リーグ球団へのリベンジも待つ。「テームズがいてくれれば」とならないように、気持ちを切り替え、前進するしかない。







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このニュースに関するつぶやき

  • テームズが向こうで何をやっていたか調べもしないで、素人レベルの批判をするのは幼稚だよね。それに「巨人担当記者」って誰だよ?相変わらずの朝日クオリティ。
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