大阪桐蔭にも負けてない! 近年プロ野球選手の“供給源”として目立つ学校は?

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2021年05月12日 18:00  AERA dot.

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写真昨年のドラフトでソフトバンクから1位指名された花咲徳栄の井上朋也 (c)朝日新聞社
昨年のドラフトでソフトバンクから1位指名された花咲徳栄の井上朋也 (c)朝日新聞社
 学生野球チームの場合、全国大会で優勝することが目標ではあるが、もう一つ大きな評価ポイントとしてどれだけの選手をプロへ輩出したかという点がある。かつてはPL学園、現在では大阪桐蔭が甲子園大会で勝ちながらプロへも多くの選手を送り出している代表例と言えるが、それ以外にも一大勢力を築いているチームは確かに存在している。今回は近年でプロ選手輩出が目立つ学校をピックアップし、その特徴を探ってみたいと思う。

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 高校野球でここ数年一気に存在感を増してきているのが花咲徳栄(埼玉)だ。その特徴は高校から直接のプロ入りが多いというところ。現在10人のOBがプロに在籍しているが、大学を経由してプロ入りしたのは楠本泰史(DeNA・東北福祉大出身)だけ。2015年からは愛斗(2015年西武4位)、高橋昂也(2016年広島2位)、岡崎大輔(2016年オリックス3位)、西川愛也(2017年西武2位)、清水達也(2017年中日4位)、野村佑希(2018年日本ハム2位)、韮沢雄也(2019年広島4位)、井上朋也(2020年ソフトバンク1位)と6年連続で実に8人もの選手が指名を受けているのだ。

 この6年間で高校から直接プロ入りした人数では大阪桐蔭(大阪)と並ぶ数字である。更に激戦区の埼玉で2015年から5年連続で夏の甲子園に出場し、2017年には全国制覇も成し遂げている。勝ちながら選手を輩出するという意味では、関東でナンバーワンの存在とも言えるだろう。もう一つ目立つのが輩出している選手のバリエーションの豊富さだ。投手、捕手、内野手、外野手全てのポジションの選手がプロ入りしており、若月健矢(オリックス)は守備型のキャッチャー、野村と井上は右のスラッガー、岡崎はリードオフマンとあらゆるタイプの選手が揃っているのだ。

 能力の高い選手が多く入学してきていることは確かだが、これだけ多くの成功事例があるというのはチームの大きな財産であることは間違いない。近年プロ入りした選手が多く、レギュラークラスの経験があるのは若月くらいだが、愛斗、高橋、野村などは今年ブレークの兆しを見せているだけに、今後更に花咲徳栄出身の選手が球界を席巻する可能性は高いだろう。

 一方の西日本で近年目立つのが履正社だ。T−岡田(オリックス)、山田哲人(ヤクルト)と以前から活躍しているOBはいるが、ここ数年でプロ入りする選手は明らかに増加傾向にある。花咲徳栄と同様に2015年以降で見てみると、大学経由を含めてではあるが坂本誠志郎(2015年阪神2位・明治大)、寺島成輝(2016年ヤクルト1位)、安田尚憲(2017年ロッテ1位)、宮本丈(2017年ヤクルト6位・奈良学園大)、中山翔太(2018年ヤクルト2位・法政大)、井上広大(2019年阪神2位)、小深田大地(2020年DeNA4位)、田上奏大(2020年ソフトバンク5位)、内星龍(2020年楽天6位)と実に9人もの選手がプロ入りしているのだ。

 2019年夏には甲子園優勝を果たしており、チームとしての成績も申し分ない。そして安田、中山、井上、小深田とプロでも希少価値の高いスラッガータイプの選手がこれだけ多く輩出されているのは見事である。T−岡田、山田はホームラン王を既に獲得しているが、この2人に続くタイトルホルダー誕生も十分に期待できそうだ。また昨年指名された投手の田上と内はチームではエースではなく、それでもプロから指名されるというのは選手層の厚さをよく表していると言えるだろう。

 大学で近年一気に知名度が上がった印象を受けるのが富士大だ。そして面白いのが、出身選手が西武に集中しているというところ。現在8人がプロ球団でプレーしているが、そのうち山川穂高、外崎修汰、多和田真三郎、佐藤龍世、そして昨年2位で指名された佐々木健と実に5人が西武に所属しているのだ。山川はMVP1回、ホームラン王2回とパ・リーグを代表する強打者となり、外崎も昨年ゴールデングラブ賞を受賞。多和田は自律神経失調症からの回復途上ではあるが2018年には最多勝のタイトルを獲得している。他の球団でプレーしている選手にタイトルホルダーはおらず、これを見ると富士大と西武の相性の良さはやはり際立っていると言えるだろう。

 大学では伝統のある東京六大学や東都大学にどうしても有望選手が集まる傾向が強いが、地方大学のレベルも以前と比べて格段に上がっていることは間違いない。また高校野球も二極化が進んでいると言われるが、それでも創部間もないようなチームが一気に強豪へと成長するケースも少なくない。プロ野球、アマチュア野球両方の活性化のためにも、今後更に新たな勢力が続々と台頭してくることを期待したい。(文・西尾典文)

●プロフィール
西尾典文/1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間300試合以上を現場で取材し、執筆活動を行っている。ドラフト情報を研究する団体「プロアマ野球研究所(PABBlab)」主任研究員











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  • 若月くんと愛斗くんの間、2014年にはドラフト指名なかったんかな。もしあれば8年連続指名?今年も投打に目玉とは言わんが一応いるみたいだしな… https://mixi.at/a8gVEnC
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