内田篤人も酒井宏樹も。コンバートで才能が開花した日本代表8人

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2021年05月13日 11:01  webスポルティーバ

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 J1首位攻防戦となった5月4日の川崎フロンターレvs名古屋グランパス戦。右SBで先発した山根視来は大一番で今季2ゴール目を決めて、川崎の勝利に貢献した。

 昨季から川崎に加わった山根は、チームのウィークポイントだった右SBを埋めてリーグ優勝の立役者のひとりとなったが、今季はさらなる進化を見せている。3月に行なわれた日韓戦に右SBで先発して日本代表デビューを果たすと、先制点を決めるなど攻守にわたって鮮烈なインパクトを残した。




 山根はもともとドリブルが得意で、桐蔭横浜大時代は2列目の左でプレーしていた。だが、2016年に湘南ベルマーレに進むと、当時のチョウ・キジェ監督のもとで3バックの右CBにコンバート。そこでメキメキと頭角を現した。

 4バックの右SBで本格的にプレーするようになったのは川崎に移籍してからで、今季が実質2年目。SBは専門性の高い動きを求められるポジションだが、持ち前のドリブルなど攻撃力を発揮し、存在感を高めている。

 これまでユース各年代の日本代表を経験したことはなかったが、コンバートをきっかけに27歳にしてA代表まで登りつめた。今後、日本代表の右SBに定着するには、強豪国の外国人選手にも通じる守備力の証明が求められる。それができれば、酒井宏樹(マルセイユ)や室屋成(ハノーファー)といった日本代表右SBの牙城も崩せるだろう。

 山根のようにポジション変更が契機になり、日本代表まで駆け上がった選手は意外と多い。日本代表右SBで不動のレギュラーに君臨する、前出の酒井もそのひとりだ。

 中学時代に所属した柏レイソルのジュニアユースの同期には、工藤壮人(ブリスベン・ロアー)、武富孝介(京都サンガ)、指宿洋史(清水エスパルス)など、のちにプロへ進む選手が9名も在籍していた。身長160cmほどだった当時の酒井は、ストライカーから右サイドアタッカーに居場所を変えたものの出番に恵まれず、右SBへ転向した。

 右SBで水を得た酒井は2009年に柏のトップチームに昇格し、2011年にはJ1に復帰したシーズンでのリーグ優勝に貢献。2012年にはA代表に初選出され、2014年と2018年のW杯に2大会連続で出場を果たしている。

 この酒井をはじめ、SBはコンバート組が多い。

 右SBで日本代表の一時代を築き、昨夏に32歳で現役生活に別れを告げた内田篤人は、清水東高2年時に中盤のアタッカーから転向した。左SBで34歳になった今なお日本代表に名を連ねる長友佑都(マルセイユ)も、明治大1年時にボランチから転向している。

 両選手の代表でのキャリアは、コンバートがあったからこそと言えるだろう。

 子どもの頃はサッカーの上手な選手がFWや攻撃的MFを担い、年齢を重ねるにつれてポジションを下げるケースは多い。そんななか、逆の道を辿ったレアケースが矢野貴章(栃木SC)だ。

 中学時代はSBだったが、浜名高でフォワードにコンバートされて才能が開花し、2001年U--17世界選手権に出場。高校卒業後は柏からプロ生活をスタートし、2010年W杯ではFWとしてメンバー入りも果たした。その後、名古屋在籍時にはチーム事情から再びSBでプレーもしている。

 フォワードからの転向組には、井原正巳松田直樹福西崇史がいる。

 井原は筑波大時代にCBに転向し、大学2年時に日本代表に初選出。そこから日本代表に欠かせないDFリーダーとなり、歴代2位の122試合に出場した。

 松田は中学時代までFWだったが、前橋育英高でDFの資質を見込まれて転向。世代別日本代表には中田英寿とともに常に飛び級で名を連ね、プロ入り後もアトランタ五輪、シドニー五輪、日韓W杯など主要大会に欠かせない選手となった。

 その松田と同世代だった福西は、高校時代は愛媛の無名のフォワードに過ぎなかったが、プロ入り後にジュビロ磐田でボランチに転向。潜在能力を大きく花開かせて、日韓W杯、2006年ドイツW杯に出場するまでになった。

 最後に紹介するのは、コンバートではないが、異なるポジションを経験したことを生かして日本代表で輝きを放ったケースだ。

 今年から古巣ジュビロ磐田でコーチを務める中山雅史といえば、ストライカーのイメージが強い。だが、藤枝東高から進学した筑波大では一時期DFにコンバートされて、井原とCBコンビを組んでいた。そこでの経験があったからか、常にDFの嫌がるプレーに徹して勝負強くゴールを決めた。

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