高卒資格を得ながらエンタメの“最前線”を学ぶ 吉本興業高等学院の狙い

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2021年05月14日 07:00  ORICON NEWS

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写真吉本興業が吉本興業高等学院を開校 その狙いとは(C)ORICON NewS inc.
吉本興業が吉本興業高等学院を開校 その狙いとは(C)ORICON NewS inc.
 吉本興業は、4月から滋慶学園高等学校の通信課程との併修で、高校卒業資格を得ることができる3年制の「吉本興業高等学院」を東京と大阪に開校した。エンターテインメント技能を身に付けて成功を目指す若者を育成する『よしもとアカデミー』として、「NSC」(吉本総合芸能学院)に加え、新たに「パフォーミング」「クリエイティブ」「デジタルエンタテインメント」の3つのジャンルの養成スクールも立ち上げた。「中学卒業からエンタメを学べる3年制の高等学院」をスタートさせた狙いはどこにあるのか、担当者に話を聞いた。

【写真】アカデミー事業を担当する坂内光夫氏

 同校では、1・2年次は、「お笑い」「パフォーミング」「クリエイティブ」「デジタルエンタテインメント」といった各ジャンルから、自分の好きな科目を自由に選んで履修することが可能。また、エンターテインメント業界に進むために必要となる基礎的な知識や技術を学び、高校卒業資格の取得に必要となる普通科目は、自分の好きな時間に学ぶことができる。

 3年次は、各ジャンルから自分の好きなジャンルを専門的に選んで履修することができる(※各ジャンルの授業概要は下記に記載)。NSCの授業についても受講可能であることから、中学卒業したばかりの同校の生徒とNSC生によるお笑いコンビやユニットなどが結成される可能性や、同校の在学中に芸能界デビューすることもできる。早い段階から、エンタメ界に足を踏み入れる大きな一歩となりうるが、よしもとアカデミーの代表取締役社長を務める上田泰三氏は「エンターテインメントに特化した科目が充実しているので、生徒のみなさんにとって、非常に濃密な3年間を過ごせます。保護者のみなさんからしたら『高校卒業までは勉強してほしい』という心配も解消できるのでは」と期待を寄せる。

 カリキュラムについては、同校のスタッフが生徒と向き合い、それぞれの興味・関心に合わせたプランを提案。吉本興業ホールディングスの取締役副社長で、アカデミー事業を担当する坂内光夫氏は「社歴としても来年が創設110周年になり、NSCを40年やっていることによる学校事業としてのまとまりもでてきたので、よしもとアカデミーとして体系化しました。プロスポーツやSNSでも、10代の方が活躍し、そういった若い感性が学歴とか関係なく出ているので、早い段階から学んでいった方がいいのではないかと考えて、今回の開校につながりました。吉本の劇場や制作現場も体験できるので、プロの環境の中で鍛えられる」と経緯と展望を明かす。

 坂内氏は、早い段階から学び始める強みについても「生まれた時にデバイスがあった人たちの感覚で、デジタルの授業を受けるのは、非常にいいことではないかと感じています。現場を知ることで、社会性を早くから学ぶことにもなりますし」と話し「4月入学となっていますが、例えば高校に入ったけど、1ヶ月くらい経って、ちょっとうまくいかなくて、やめてしまったという方、今の環境に満足していない方などは、いつでも来てほしいです。今回、新たに立ち上げた『パフォーミング』『クリエイティブ』『デジタルエンタテインメント』をはじめ、演者を含めて、出口はたくさんあるのですが、それを担う人材はまだまだ足りていないので、卒業生から新しいエンターテインメントの担い手がたくさん現れることを楽しみにしています。いろんなことを勉強するチャンスを提供しておりますので、ちょっとでもエンタメに興味がある人は、のぞいてみてください」と呼びかける。

 新たに立ち上げた3ジャンル内の「デジタルエンタテインメント」で、カリキュラム委員を務めるUUUM代表取締役社長CEOの鎌田和樹氏は「テレビなど、従来から存在しているメディア以外で活躍する方が増えてきて、活動の場所が無限に広がっていく中で、吉本興業さんもそういった場を提供していくことに注力をしていくということでしたので、とても夢があふれた話だなと感じています」とコメント。「今までのNSCであれば、舞台やテレビといったアウトプットする場所に対する必要なスキルを身につけていかれたと思いますが、今回のデジタルでは、臨機応変さやコミュニティー形成など、インターネット独特の文化みたいなものをカリキュラムとして学び、いち早く成功できるスキルが身につけていく形になる予定です」と、実践を交えながら力が養われる予定であるという。

その上で、鎌田氏は「かつて、YouTubeでの活躍を志しても、右も左もわからない状況から手探りで始める時代もありましたが、今回の試みのように、きちんと道を用意することで、さらに多くの人材が集まってくるのではないかと楽しみにしています。動画の編集力というよりは、センスや世の中の流れをちゃんとつかめる人が大成していくのではないかと思うのですが、それも努力によって得られるものが多い。動画クリエイターという職業に関係なく、精神論みたいになってしまいますが、本人のやる気によるところも大きい。クリエイターは自分自身がすべて起点となっていくものなので、自分が正しいと思ったことをやっていくことが大切。そういったものを、授業を通して見つけてもらえたら」とエールを送る。

■吉本興業高等学院 各ジャンル専門プログラムの対象
芸人ジャンル:芸人全般、動画配信タレント、YouTuber、芸人を軸足に活動するクリエイター
パフォーマージャンル:アイドル、タレント、ヴォーカリスト、ダンサー、パフォーマー、俳優、女優
デジタルジャンル:テックプロデューサー、インフルエンサー・プロデューサー、総合エンターテインメントジャンル
クリエイティブジャンル:映像ディレクター、デジタル映像クリエイター、映画監督、映像脚本家、舞台脚本家、ミュージカル脚本家、構成作家、コピーライター、プロデューサー、タレントマネージャー、企画プランナー、ライブプロデューサー

■吉本興業高等学院の説明会
5月22日:午後2時から3時(Zoomにて)
5月29日:午後3時から4時(Zoomにて)
以降、順次開催予定
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