突然のコロナ感染、その時あってよかったもの 非常持ち出し袋がホテル療養セットに

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2021年05月15日 08:21  ITmedia NEWS

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写真療養した部屋はビジネス用シングルルーム
療養した部屋はビジネス用シングルルーム

 本連載筆者の戸津弘貴さんはゴールデンウイーク中、新型コロナウイルス感染症にかかり、ホテルで療養していた。4月の連載が掲載されなかったのはそういう経緯だ。今回は「デジタル防災を始めよう」特別編として、その体験記をお届けする。



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 それは突然にやってきた。



 ちょっと熱っぽいなと感じて体温を測ったら37.5度あり、まぶたが重く頭痛があったので発熱外来を受けたら、なんと新型コロナウイルス感染症の陽性反応が出たのだ。



 保健所からはホテル療養の案内があり、準備でき次第入所してもらうということで、自宅ではすぐに家族と隔離した生活に移行してホテル療養の準備を行った。療養先は品川プリンスホテルであった。



 幸い、「【番外編】今すぐ備える防災アイテム いざというときのために、これだけは用意しておこう」にてリストしていた非常持ち出し袋と、普段から出張セットで準備していた着替え類、アウトドア用の食器などがあったので、それらをまとめてホテル療養セットにするのは容易だった。



 東京都からも「新型コロナウイルス感染症の軽症者等に係る宿泊療養について」という情報が公開されており、必要なものがリストアップされている。



 担当者から何回か電話連絡があり、その際にも持ち物が案内されるのだが、自分が感染してしまったという動揺があるうえ、あわただしく準備することになるので漏れが生じてしまいがちだ。事前に準備しておけば抜けや漏れを防止できるので、防災を兼ねて準備しておくことをお勧めしたい。



 療養するホテルは、出張で使うようなビジネスホテルのシングルルームが基本。ただ、タオルや食器は準備されておらず、歯ブラシやシャンプーなどの最低限のアメニティーがあるだけだ。出張経験がある人なら、いわゆる出張セットに不足するアイテムを足せば対応できるだろう。



 療養期間は、朝昼晩の食事を受け取る時以外は自室から出ることができないので、それほど多くのものは必要ない。逆に、あると意外に便利と感じたものもあるので療養経験を踏まえたアイテムを整理してみた。



 ポットや冷蔵庫は備えられてることが多いので、活用しよう。



●コロナ療養のためのアイテムリスト



・室内着(寝間着):基本は部屋から出られないが、それゆえに気分の切り替えのため起床時と就寝時の着替えはあると良い。速乾性のトレーニングウェアなどなら自分で洗濯もできすぐ乾くのでよい。



・下着セット:荷物になるので2組ほど。アウトドア用の速乾性のものをパッキング。今着用しているものと合わせて3組あるのでローテーションで使用する。



・タオル:バスタオル最低1枚、フェイスタオル最低2枚あるとよい。アウトドア用の速乾性のものなら使ったり、洗った後すぐ乾くので最小限の準備で良い。



・枕など室内アイテム:枕が変わると寝られない、抱き枕が欲しいという人は持ってゆくと良いだろう。もちろん、抱き枕カバーは推しキャラのものだ。誰も見にくることはないので安心しよう。



・カップスープ、インスタントコーヒー、ティーバッグなど:食事は弁当が出るが、スープやお茶は基本的には同じものを必要に応じてもってゆく方式なので、気分を変えるためにもバリエーションをつけて持っておくと良い。フレーバーティーやジャスミン茶などを入れておいてもらったので、療養期間後半の気分転換になった。粉末のスポーツドリンクを持っていくのも良いだろう。



・マグカップ:普段使いのものでも良いが、樹脂製やアウトドア用など、落としても割れないものがよいだろう。上記のカップスープやインスタントコーヒーなどを飲むのに重宝した。電話でも繰り返し「持ってくるといいですよ」とオススメされたので忘れずに用意しておこう。



・お菓子類:好きなお菓子や行動食、栄養補助食品など。甘いものからしょっぱいもの、酸っぱいものなどこちらもバリエーションをつけて。基本部屋から出ないのでたくさんある必要はないが、口さみしい時や、味覚チェック、ストレス解消などで少しでもあると気が紛れる。ガムとかでもよいかも。同様に、フルーツ類があると、偏りがちな食事にワンポイントの彩りが添えられる。初日に、家からカットフルーツを持って行ったほか、オレンジの差し入れがあった日もあった。弁当は毎食よく考えられているが、こういう新鮮なフルーツがあるのはうれしい。



・シャンプー、化粧品類:部屋は乾燥しているのでリップクリームなどはあった方が良い。1週間以上療養する人もいるので、シャンプーなどこだわりのある人は持って行った方がいいかも。



・体温計:毎日の検温で必要だ。



・保険証、常備薬の処方箋、お薬手帳など:財布やパスケースに入っているが、防災対策として、Evernoteなどにスキャンデータをアップしてすぐに参照できるようにしておいた。スマートフォンさえあれば、必要な情報、書類をすぐ参照できる。幸い使う機会はなかったが、手元に全部あるという安心感でストレスを防げたのはよかった。



・ノートPC、タブレット:時間もあるし、仕事を進めようかとノートPCを持ってきたが、倦怠感などで結局仕事は進まなかった。タブレットで読書もそれほどはかどらなかったが、見たいと思ってた映画やアニメ、ドラマなどを消化するのに役立った。好きなアイドルや推しキャラの画像などあったりすると励みになるかもしれない。



・充電器、電源タップ類:コンセントが足りない場合もあるので、USBポートがたくさんある充電器や電源タップがあると便利。モバイルバッテリーはあまり必要なかった。



・趣味道具:あまり凝ったものや集中力を必要とするものよりは、単純な動作、練習をするようなもの、例えばルービックキューブやちょっと前ならハンドスピナーのようなものだといい暇つぶしになる。筆者は、西部劇で使うようなモデルガンを持っていき、ガンスピン(銃をくるくる回すアクション)の練習をやった。意外といい運動になったと思う。



・運動のための準備:1日の大半を狭い室内で過ごすので、どうしても運動不足になってしまう。用意される弁当や自分で持ち込むお菓子類などカロリーは過剰気味になる。それほど激しい運動もできないが、ストレッチやウェイトトレーニング(配布されるペットボトルを活用してもよい)など、1日1回は体を動かすルーティンを組み込んでおくと良いだろう。



 上記の必要アイテムは全てデイバッグに収まった。療養先への行きは、感染対策が取られた車両が迎えにくるが、帰りは公共交通機関など自力で帰る必要があるので、ICカードや多少の現金は必要だ。



 食事の時だけ部屋から出ることができるが、基本は会話することなく黙って受け取って部屋に戻るだけだ。ペッパー君の声だけが虚しく響くディストピア感がたまらない。



 個人的な療養の感想は、「思ったよりは不自由しない」というものだった。弁当は毎食考えられていて、少しでも快適に過ごしてもらおうという配慮を感じられた。毎日健康観察(検温などのデータをアプリに入力)と看護師によるヒアリングなどがあり、自宅で療養するより心強さはあった。



 療養者には若い人が多く、大学名の入ったジャージーなど着ていた人もちらほらみられ、学生も多いなという印象。そのほとんどが軽症か無症状のように見受けられた。一方、隣の部屋からは咳き込む音が時々漏れ聞こえてくるなど、入院するまでではないとはいえ、それなりの症状がある人も少ないながらいた。



 筆者は、頭痛と倦怠感くらいで、療養期間が過ぎるにつれてほぼ症状もなくなっていったので、運良く比較的軽症の部類だったと思う。調査の結果では感染経路不明で、基本的にはマスク着用、手洗いうがい、手指消毒も他の人よりも徹底していたはずだが結果感染してしまっていたのだ。筆者がiPhoneに入れている政府の感染通知アプリ「COCOA」では、一度だけ接触通知が報告されたことがあるが、そのときには感染していなかった。今回、自分が感染したという記入はCOCOAアプリで自分で行った。



 イベントの中止、飲食店の営業自粛などがニュースで報道されているが、そこまでする必要があるのかという感想を持つ人もいるかと思う。だが、新型コロナウイルスに限らず多くの感染症は、暴露量(感染源の濃度×時間)に比例して発症率が上がる。



 今回、筆者はマスクをするなど感染対策をしていても感染したため、無症状のまま外出した人が感染拡大させているのではないか(行動エリアに感染源が増えている)という疑念が強くなった。



 変異ウイルスは感染力が強いといわれ、若い人でも重症化しやすいと報道されている。読者の皆さんも対策を徹底してたつもりでも感染する可能性があること、若い人でも重症化しやすいということを意識して日常を過ごしてほしい。


このニュースに関するつぶやき

  • いいなぁ、この記事。オレが開腹手術で1週間入院した時の”お泊りセット”にほぼ近い。仰臥安静が基本なので2週間借りられる市立図書館で3冊ハードカバーの本を借りた。
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  • まあ、電車だろうねぇ。電車止めろよ、電車、電車!( ´,_ゝ`)クックックッ
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