巻き返しは可能か…両リーグ最下位、DeNA&日本ハムの“プラス要因”を探ってみた

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2021年05月15日 10:30  AERA dot.

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写真日本ハム栗山監督(左)とDeNAの三浦監督(右) (c)朝日新聞社
日本ハム栗山監督(左)とDeNAの三浦監督(右) (c)朝日新聞社
 連日熱戦が続くプロ野球だが、セ・リーグでは三浦大輔新監督を迎えたDeNA、パ・リーグでは就任10年目となる栗山英樹監督が指揮を執る日本ハムと、ある意味対照的な2球団が最下位に沈み苦しんでいる。DeNAは梶谷隆幸と井納翔一がFAで退団し、日本ハムもエースの有原航平がメジャーへ移籍したことを考えると致し方ない面もあるが、それ以上にチームの歯車が噛み合っていないように見える。しかしレギュラーシーズンはまだ100試合以上残っており、諦めるのは早いことも確かである。そんな両チームが巻き返すためにポイントと、今後期待できるプラス要因について考えてみたいと思う(※成績は5月13日終了時点)。

【写真】DeNAの巻き返しに必要なのはやっぱりこの人!

 まずDeNAの大きな課題と言えるのが投手陣だ。昨年チームの勝ち頭だった大貫晋一がここまでわずか1勝、防御率6点台と苦しみ、井納の穴を埋める存在として期待された京山将弥、阪口皓亮、入江大生といった若手もほとんど試合を作ることができていない。リリーフ陣も昨シーズン不振だった山崎康晃に復調の兆しが見られるのは好材料だが、先発が序盤で崩れる試合が多いこともあって、全体的に登板数が多い投手が目立つのも気になるところだ。

 先発で上積みとして期待されるのはやはり今永昇太の復帰だ。左肩の手術の影響で出遅れていたが、二軍では順調に調整を続けており、5月12日に行われたイースタンリーグのロッテ戦では8回を無失点と好投。このまま順調にいけば5月中の復帰も期待できる。また復帰時期は未定だが、右肘を痛めて戦列を離れている平良拳太郎も離脱前の2試合は安定した投球を見せている。

 リリーフで期待したいのがこちらも故障からの復帰を目指す田中健二朗だ。2019年にトミー・ジョン手術を受け、昨年からは育成選手としての契約となっているが、今年はここまで二軍でチームトップの14試合に登板して防御率は0点台と安定した投球を続けている。2016年からは2年連続で60試合以上に登板した経験豊富な左腕だけに、支配下登録されて一軍昇格となれば、ブルペンにとって大きなプラスとなることは間違いないだろう。

 一方の打線は佐野恵太、宮崎敏郎が安定してヒットを重ね、ルーキーの牧秀悟も大きな戦力となっている。また来日の遅れていたソトとオースティンも徐々に調子を上げてきており、彼らが並ぶ中軸の破壊力は他球団と比べても全く遜色ない。そうなってくると重要になるのがチャンスを作る1、2番になる。

 最も多く1番を任されている桑原将志は打率こそまずまずの数字を残しているが淡白な打撃も多く、出塁率の低さが気になる。2番もあらゆる起用を試してはいるが、どの選手も機能しているとは言えない状況だ。中軸の長打力を生かすためにもやはり1、2番の出塁はカギとなるだけに、最も出塁率が高く、チャンスを広げる役割もこなせる佐野を2番で試すなど、新たな打順も検討してもらいたいところだ。

 日本ハムで現在大きな課題となっているのが得点力不足と不安定なリリーフ陣だ。昨年打点王に輝いた主砲の中田翔と、チーム2位の本塁打、打点をマークした大田泰示が揃って不振に陥り、打順を固定することができていない。リードオフマンの西川遥輝も持ち味である出塁率の高さは発揮しているものの、打率は2割台前半で盗塁数も少なく、役割を十分に果たせていないのが現状だ。

 そんな中で期待したいのが若手では野村佑希とルーキーの五十幡亮汰の2人だ。野村は4月10日のオリックス戦で左膝を打撲した影響で戦列を離れているが、開幕から6試合連続安打をマーク。五十幡はキャンプで左太腿裏の張りの影響で出遅れていたが、5月7日にようやく一軍登録されると抜群のスピードを生かしたプレーを見せている。来年以降のことを考えてもこの2人の成長は必要不可欠なだけに、揃ってスタメンに名を連ねる試合が増えることを期待したい。

 一方のリリーフ陣は、長年ブルペンを支えてきた宮西尚生が不調で登録抹消となり、抑えに抜擢した杉浦稔大も不安定な投球が続いている。4月下旬に一軍に合流したB.ロドリゲスと開幕後に阪神から金銭トレードで獲得した谷川昌希がまずまずのピッチングを見せているのはプラス材料だが、他球団と比べてもブルペン陣が弱い印象は否めない。先発はルーキーの伊藤大海が有原の穴を感じさせないだけの活躍を見せているだけに、リリーフ陣も新たな柱を早く確立したいところだ。

 現在の上位チームとのゲーム差は日本ハムの方が離されてはいない状況だが、故障者さえ戻ればDeNAの方が巻き返す戦力はあるように見える。逆に、日本ハムは若手が相当奮起しなければ上位についていくことは難しいだろう。そんな状況の中で集大成のシーズンとも言える栗山監督がどのような判断をして選手を起用していくのかにも注目していきたい。(文・西尾典文)

●プロフィール
西尾典文/1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間300試合以上を現場で取材し、執筆活動を行っている。ドラフト情報を研究する団体「プロアマ野球研究所(PABBlab)」主任研究員

















このニュースに関するつぶやき

  • 横浜さんは今永くん1人復帰してどうこうのレベルちゃうと思うけど先発陣は…あと伊藤がいてるな下にな。信者は期待したくなるやろな。ハムは野手入れ替えると鎌ヶ谷になるやん。 https://mixi.at/a8j6xKp
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  • DeNAは優勝の可能性が消えた以上CS→日シリ目指すでしょうが打線はリーグ屈指ですが投手が難題。日ハムは中田大田両HRバッターが低調なので盗塁や足使うのが良いかなと感じますね
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