5月病対策にあえて今見たい【鬱アニメ】。まどマギ、School Days、イデオンほか13選

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2021年05月17日 08:21  アニメ!アニメ!

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『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 〈ワルプルギスの廻天〉』ティザービジュアル(C)Magica Quartet/Aniplex・WR
5月病という言葉がある通り、5月は憂鬱になりやすい時期です。

そんな時期に負けない心を鍛えるために、凄惨な展開や過激な描写を売りにする、いわゆる 「鬱アニメ」を観るのはいかがでしょうか。ここに挙げた13本のアニメ、あなたはどれくらい耐えられるか、自らの心の強さを試してみましょう。
[文=杉本穂高]

魔法少女まどか☆マギカ


願いを叶えることと引き換えに、魔女と戦うことを強いられる少女たちの過酷な運命を描いた物語。ささやかな願いを叶える代償として、少女たちは魂をソウルジェムに変えられ、肉体と分離した状態にされ、永遠に魔女と戦い続けねばならない運命へと堕とされてしまいます。

そして、 絶望でソウルジェムが濁りきると、魔法少女は魔女となり、他の魔法少女に倒されてしまうという恐ろしい実態が物語の後半で明らかになります。そうした、細かいディテールを説明せずに魔法少女の契約を迫るキュゥべえの非道さが話題となりました。

TVシリーズの最期には救いが訪れたかと思ったら、続編の劇場版ではさらなる絶望が待ち受けていて、心を折られた観客も多かったのではないでしょうか。最新作『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ〈ワルプルギスの廻天〉』では真の救いは訪れるのでしょうか。

DEVILMAN crybaby


永井豪の漫画『デビルマン』の物語を湯浅政明監督が現代風にアレンジしつつも忠実に映像化。
強力な力を持った悪魔アモンに憑依された高校生、不動明は人の心を悪魔の肉体を持つデビルマンとなり、人々を脅かす悪魔と戦いますが、やがて、人間たちの愚かな実態に直面しなぜ戦わねばならないのかと自問するようになります。

そして、幼馴染の牧村美樹が暴徒化した人間に惨殺されると、明は暴徒たちを皆殺しに。 本当の悪魔は人間の方ではないかと絶望します。疑心暗鬼に陥った人間たちがいかに残酷な存在なのかを容赦なく描いた作品です。本作を観ると人間不信になってもおかしくないですが、紛れもない傑作です。


ひぐらしのなく頃に


昭和の田舎が舞台のほのぼのした日常アニメかと思わせつつ、閉鎖的な村で起こった連続怪死・失踪事件を描いた猟奇的な作品。綿流しと呼ばれる夏祭りの日に毎年人がいなくなるという事態に、村人たちはオヤシロさまの祟りだと恐れています。
転校生の前原圭一もまた不可解な殺人事件や失踪事件に巻き込まれてゆき、何度も時間をループして解決を探るも何度も残酷な結末を繰り返し見せられる驚きの作品です。

一見明るい学校の女の子たちが抱える複雑でドロドロした闇の部分や、小さな村ならではの排他的で息苦しい人間関係なども描写され、残酷シーンだけでなく、人間ドラマとしても強烈な鬱展開です。


PERFECT BLUE


アイドルから女優に転進した女性が付け狙われる様を描いたホラーテイストのアニメ映画。アイドルグループを卒業し、女優への道を歩む主人公の霧越未麻ですが、強姦シーンをドラマで演じるなど、今までのイメージとは異なる役柄に挑戦。これまでのイメージとのギャップに悩むようになり、次第にアイドル時代の自分が幻覚として見えるようになっていきます。さらに周囲で不可解な傷害事件が発生、アイドル時代の未麻を崇拝するストーカーの魔の手が忍び寄ります。

劇場公開時にはR15指定となるなど、過激な描写と分裂してゆく人の精神を描き、観ているこちらも、自分が何者なのかと存在の不確かさを味わうことになる作品です。


メイドインアビス


底知れぬ巨大な大穴「アビス」への冒険に挑む少女リコと、記憶を失った少年型のロボット、レグが織りなす血沸き肉躍る冒険活劇。
未知への憧れとワクワクを描きつつ、同時にあまりにも過酷な冒険の実態を描き、夢を見せながら心をえぐってくる作品です。

大穴には、アビスの呪いと呼ばれる上昇負荷があり、上に戻ろうとすると死に直結するような負荷がかかってしまうのですが、 とりわけ本作の残酷さを象徴するのは、その上昇負荷によって人間の形を保てなくなった「成れ果て」と呼ばれるものの存在。
さらに、負荷を軽減させる人体実験に子どもを使用する探窟家ボンドルドの所業です。壮絶な悲劇と絶望の中でも希望を失わないリコたちの姿に感動しつつも、探究心が恐ろしい実験を生み出すこともあると描いています。

School Days


高校生の初々しい三角関係を描いたさわやかな青春ストーリーと思いきや、どんどん泥沼化してゆく人間関係を描いた作品。高校一年の伊藤誠は、同学年の桂言葉と結ばれたくて、隣の席の西園寺世界に相談。
誠は言葉と無事に結ばれるのですが、その後の進展がなかなか上手くいかず、相談にのってくれる世界にも惹かれ始めてしまいます。2人に対して曖昧な態度を取る誠は次第に誰とでも寝る男となってゆき、二人とも裏切る結果となり、言葉も世界も次第に壊れ始めていきます。

淡い恋心から始まり、次第に嫉妬や所有欲、刹那的な快楽に支配されてゆく三人が辿る衝撃の結末に恐れおののいた人も多かったことでしょう。愛って怖いですね。


結城友奈は勇者である


明るく楽しく勇者部という部活動を楽しんでいた女子中学生が突如、世界を滅亡から救うための勇者に選ばれ、戦うことになる物語。
変身少女ものの明るい日常系の作風の前半から一転、必殺技「満開」を使用すると、身体の一部を供物として取られてしまうという残酷なルールが発覚します。それでも、世界と仲間のために自らを犠牲にして戦う少女たちの姿に胸がえぐられます。

本作を見ると、のほほんとした日常も誰かの犠牲の上に成り立っているのかもしれないという気分にさせられ、しっかり生きていこうという気分にさせられます。

地獄少女


午前零時にだけアクセスできる地獄通信というウェブサイトに、恨みを書き込むと地獄少女と呼ばれる少女が恨みの相手を地獄に連れていってくれるというホラーアニメ。
依頼はほぼ確実に遂行されるものの、依頼者もまた死後には地獄に落とされるという残酷な設定となっています。

恨みがテーマなだけあって、どのエピソードも重々しい内容ですが、地獄少女である閻魔あいの壮絶な過去を描くエピソードなどは、とりわけ人間の醜さににあふれていて壮絶です。
閻魔あいの他、御景ゆずきや寒河江ミチルのエピソードも人間の醜さが凝縮されています。鬱展開と言えますが、嫌な人間たちが殺されていく様に爽快感を覚える人もいるかもしれません。


グリザイアの果実


幼い頃に姉を亡くし、特殊な生い立ちを持つ主人公、風見雄二が普通の暮らしをしたいと転校した私立美浜学園で同級生の女子高生たちと過ごす様を描いた作品。
一見明るい女の子たちが、実は壮絶な過去を背負っていたことが次第に明らかになっていきます。

とりわけ10話〜12話で描かれる、ヒロインの一人周防天音の過去回は強烈。山奥でバス事故に遭い、生き残った同級生や教師たちと必死に生き延びようとするも、皆次第に衰弱してゆき精神も病んでいきます。さらには、人肉を食べるなどの描写も登場し、まさに地獄絵図の様相を呈していきます。
極限状態に追い込まれた人間の恐ろしさをこれでもかと見せつけ、逆に平穏な日常に感謝したくなる作品です。

ぼくらの


巨大ロボットのパイロットに選ばれた、15人の少年少女たちの過酷な運命を描いた近未来SFアニメ。
夏休みの自然学校で出会った子どもたちは、ココペリと名乗る奇妙な男にゲームに誘われます。リアルなコンピュータゲームかと思われたそれは、実は「ジアース」と呼ばれる巨大ロボットでの戦闘。

少年たちは、はじめのうちは、ヒーローになった気分で楽しんでいましたが、パイロットに選ばれた者が必ず命を落とすことが後に明らかになると、物語は悲壮な方向へと転じていきます。
子どもたちの家庭環境の複雑も相まってやるせない気分に襲われます。

エルフェンリート


強烈なバイオレンス描写と差別をテーマにした深淵なテーマで海外でも評価の高いSFアニメ。
頭に角が生えているディクロニウスであるヒロインは、人類を淘汰してしまう危険性があるとされ、隔離されていましたが、偶発的な事故によって脱走し記憶を失い、主人公と運命の出会いを果たします。

人体破壊の描写が多数あるなど残酷さに目を奪われがちですが、異形の存在との共存や贖罪などを描き、ドラマパートの評価も高い作品です。賛美歌を意識したオープニング主題歌も心を浄化してくれる美しさがあります。


ジェノサイバー


1993年に制作されたOVA作品で、先行販売されたアメリカで、その過激なバイオレンス描写で話題となった作品です。OVAだけあってTVアニメでは絶対に見られないほどの人体破壊描写のオンパレードで、臓器が飛び散り、頭部が破壊され目玉が飛び出る子どもなど相当に激しく、日本のアニメ史の中で最も過激なのではと思われる作品です。

生まれながらにして未知の生体エネルギーを宿した双子の姉妹エレインとダイアナが激しい火花を散らして戦うことになります。ストーリーがややわかりにくいのですが、作画レベルは非常に高く、完成度の高いアニメーションが堪能できます。

伝説巨神イデオン


富野由悠季監督が『機動戦士ガンダム』の後に取り組んだSFロボットアニメ。従来のロボットアニメよりも人間ドラマを充実させた『ガンダム』をさらに発展させようと試みた作品で、富野監督のもう一つの代表作といえる作品です。

とりわけ衝撃を与えたのは、劇場版である『The IDEON 』の後編「発動篇」で、人類と異星人バックフランが憎しみあうばかりで戦争が止まらず、最終的にはイデオンの無限力の発動で人類はほぼ全滅。登場人物たちが魂となって、新しい人類に生まれ変わるという強烈な内容となっています。
いつまでも争いをやめられない人類の愚かさへの怒り失望が入り混じった壮大な物語は、後のアニメに多大な影響を与えています。

このニュースに関するつぶやき

  • 鬱アニメと言ったらやっぱVガンやな。オープニングであれだけ盛り上げといて、本編で叩き落とされ、エンディングで勇気づけられてまた見てしまう…という巧妙な罠。→
    • イイネ!3
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