「婚約者はMI6」イギリスのスパイを名乗る結婚詐欺師に1億円以上騙し取られた女性

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2021年05月18日 21:11  Techinsight Japan

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写真スパイを自称する男に大金を騙し取られた女性(画像は『The Sun 2021年4月19日付「OH VOW My conman ‘MI6’ fiancé left me suicidal & took £850,000 - all I had left was the wedding dress I planned to marry him in」』のスクリーンショット)
スパイを自称する男に大金を騙し取られた女性(画像は『The Sun 2021年4月19日付「OH VOW My conman ‘MI6’ fiancé left me suicidal & took £850,000 - all I had left was the wedding dress I planned to marry him in」』のスクリーンショット)
世の中には愛という“餌”をちらつかせて異性に近づき、相手から金品を騙し取る結婚詐欺を働く悪人がいるが、イギリスの女性は結婚を約束していた英国情報機関「MI6」の秘密工作員だと名乗る男に多額の金を騙し取られた。彼女は自殺まで考えたという。『The Sun』『Mirror』などが伝えている。

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イギリス出身のキャロリン・ウッズさん(Carolyn Woods、63)の著書『Sleeping with a Psychopath』が4月29日に出版され、彼女を巧みに騙して金を奪った結婚詐欺師の男の大胆な手口が明らかとなり話題になっている。

2012年のこと、当時54歳だったキャロリンさんは、離婚した後にバッキンガムシャーの自宅を売り払ってコッツウォルズのテットベリーに引っ越した。2人の娘も成人して独立していたことから、長年勤務していた製薬会社を退社し、彼女は新天地で気ままな独身生活を楽しんでいた。

そして同年のある日、当時キャロリンさんが務めていた衣料品店にひとりの紳士がやって来たそうだ。この男がマーク・コンウェイ(Mark Conway、47)で、彼が金を騙し取る結婚詐欺師だったとキャロリンさんが知るのはずいぶん後のことだった。

キャロリンさんによると、マークは「現在46歳のバツイチでスイス銀行に勤務している」と話していたという。2人は初対面にもかかわらず話が弾み、お互いの連絡先を交換して翌日には夕食を共にしたそうだ。

そして出会って2日目に、キャロリンさんはマークから愛の告白を受け、4日目にはある豪邸の前で車を停めたマークから「君と一緒に暮らすためにこんな家を購入しようと思っている」と告げられた。キャロリンさんは彼の言葉に驚いたものの、嬉しかったとも明かしている。

こうして2人の交際は順調に進むかに見えたが、度々マークと連絡が取れずしばらく会えない日があった。不審に思ったキャロリンさんがマークを問いただしたところ、「自分はMI6で英国の諜報員。スイス銀行に勤務というのは仮の姿だ」と答えたという。

さらにMI6は恋愛はご法度で、結婚するには仕事を辞める必要があり「退職まで1年半かかるが、それまで結婚を待って欲しい」と言われたそうだ。

その後マークは、キャロリンさんに「2人で暮らすためにバースにある家を買う」と言い出した。大喜びしたキャロリンさんだったが、マークは「驚かせてあげたい」という理由でリフォーム中の家を見学させてくれなかった。

そんななかキャロリンさんは、マークから家の購入とリフォームにかかる費用の資金繰りがうまくいっていないことを聞かされ、2万6000ポンド(約400万円)を貸すこととなった。これを皮切りに数か月間で70回ほどお金を貸す羽目になったのだが、その額は合計85万ポンド(約1億3100万円)にも上った。

実はマークは家を購入しておらず、キャロリンさんから借りたお金を全て自分の懐に入れていた。のちにキャロリンさんは「恋に夢中になっていたせいで、全く疑う余地がなかった」と語っている。

またマークは、自分がMI6のメンバーだとキャロリンさんを信じ込ませるためグロスタシャーにある小さな飛行場へと連れて行き、プライベート機に乗せるなど彼女が喜ぶような演出をした。

「自分が所有する飛行場」と語るマークだったが、実際はプライベート機を操縦していたジェイムズ・ミラーさん(James Miller)が経営する飛行場だった。キャロリンさんはこの時も全く疑うことなく「いずれ貸したお金は返してくれるだろう」と思っていたそうだ。

ところがしばらくしてキャロリンさんは、購入した家についてマークから「MI6の仕事をしている間はこの家は十分な安全が確保できない」と言われ、タウンハウスに2人で住むことにした。しかしマークは相変わらず家を空けることが多く、キャロリンさんは2人の関係を誰にも相談できないことでうつ状態になり、孤独の淵に立たされて自殺まで考えたこともあったという。

そんな生活に我慢ならなくなったキャロリンさんは、飛行場で会ったジェイムズさんについてマークが「仕事仲間」と話していたことを思い出し、ジェイムズさんに連絡をとった。するとマークが詐欺師であることを聞かされ、ジェイムズさんも被害者だったことが明らかになったのだ。

マークの本名はマーク・アクロム(Mark Acklom)で、16歳の時に父親のクレジットカードを盗みプライベートジェット機でパリに渡り、友人にシャンパンを振舞ったそうだ。その後彼は犯罪に手を染めるようになり、詐欺罪によりイギリスとスペインで収監されたこともあった。

しかもスペイン人の女性と結婚し2人の子供までおり、そのうちの1人をキャロリンさんに「姪っ子だ」と紹介して会わせていた。ことの次第をジェイムズさんから聞かされたキャロリンさんは、すぐさま警察に通報した。

当時のマークは英国家犯罪対策庁の10大指名手配逃亡者のリストに入っており、ついにスイスで逮捕され、2019年2月にようやくイギリスに送還された。同年8月にマークは裁判所に出頭し、5件の詐欺で有罪となり懲役5年8か月の判決が下された。


キャロリンさんはメディアのインタビューに応じ、「彼の魅力とジェームズ・ボンドのような話に騙された自分が恥ずかしくてたまらない」と明かしている。

ちなみにキャロリンさんはその後、相談に乗ってもらったジェイムズさんと交際に発展し、現在は2人でスコットランドに移り住み幸せに暮らしているそうだ。

画像は『The Sun 2021年4月19日付「OH VOW My conman ‘MI6’ fiancé left me suicidal & took £850,000 - all I had left was the wedding dress I planned to marry him in」(Credit: Not known, clear with picture desk)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)

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