約10日ぶりに帰宅し、安堵した飼い主に抱かれる猫(画像は『Irish News 2021年5月5日付「Cat missing for 10 days rescued from 20-foot well」(Freya Hill/PA)』のスクリーンショット) 1週間以上も飼い主の元から姿をくらましていた猫が、井戸の中で見つかった。その深さは約6メートルで、助けを求めて必死に鳴いていたのを近所の飼い犬が気づき、発見に至ったそうだ。見つかった時は衰弱していたものの、エサを食べると何事もなかったかのようなすまし顔で寛いだという。『InspireMore.com』などが伝えた。
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英ノーサンプトンシャーのロッディントンに暮らすフレイヤ・ヒルさん(Freya Hill)とキーラ・ヒルさん(Keira Hill)姉妹が飼っている猫の“フリー(Flea)”が、先月24日から行方不明になってしまった。
まだ1歳にもなっていないフリーが突然いなくなり、フレイヤさんとキールさんは心配したものの「フリーはとてもフレンドリーな性格なので、隣の家にでも遊びに行っているのでは」と思っていたという。
しかし何日経ってもフリーは姿を見せず、2人は地域に迷い猫のポスターを貼ったりと捜索を始めた。しかしそれでも見つからず「フリーがこんなに長い間帰ってこないのは初めてだったので、『車に轢かれてしまったのかもしれない』と最悪の事態が頭をよぎりました」と諦めかけていた。
ところが行方不明になってから1週間以上が経過した今月4日、道路を挟んだ向かいの住人から「近くにある井戸から鳴き声がする」と連絡を受けた。急いで駆けつけると、深さ約6メートルの井戸の底にフリーの姿を見つけたのだ。
住人によると、猫が必死に助けを求めて鳴く声を飼い犬が気づき、その存在を知らせてくれたという。
井戸の底には30センチほど水が溜まっていたが、フリーは水の上にあった小さな出っ張りの部分にかろうじて身をのせており、水に浸かって体力が奪われてしまう状況からは逃れていた。また井戸は落下防止のために鉄格子でフタがされていたが、猫が通れるだけの隙間があったようでフリーはそこから転落してしまったようだ。
フレイヤさんとキールさんは何とかフリーを引き上げようとしたが、6メートルの深さと鉄格子のフタのせいで困難を極めた。そこで消防隊に通報して助けを求めた。
現場に到着した消防隊は専用の器具で鉄格子を切断し、1人がはしごを使って狭い井戸の底へ降りていった。そしてフリーの近くまで降下してキャットフードを使っておびき寄せると、抱きかかえて地上の飼い主へ手渡すことができた。
救出直後のフリーは弱っている様子だったが、体を温めてエサを食べるとすぐに回復したそうだ。
フレイヤさんは「フリーが無事に帰ってきて安心しました。元気になったフリーは、まるで何事もなかったように平然と過ごしていますよ。消防隊の皆さんには本当に感謝しています」とフリーの無事を喜んだ。
ちなみにフレイヤさんの家では、フリーの他に“ミスター・コズワース(Mr Codsworth)”と“マック(Mac)”というきょうだい猫を飼っており、フリーが姿を見せなくなると2匹は困惑した様子を見せたという。
「2匹はフリーが帰ってくると、体を温めて乾かすのを手伝っていました」とフレイヤさんは明かしており、2匹もフリーとの再会を喜んだようだ。
画像は『Irish News 2021年5月5日付「Cat missing for 10 days rescued from 20-foot well」(Freya Hill/PA)』『Northamptonshire Fire and Rescue Service 2021年5月5日付Facebook「Crews from Northamptonshire Fire and Rescue Service were called today」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)