『8日ぶりの試合』vs『ベンチ入り野手2人』…前代未聞の戦いはドロー決着

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2021年05月28日 06:50  ベースボールキング

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コロナショック直撃の広島と西武の戦いは引き分け (C) Kyodo News
◆ お互いに「よく引き分けた」

 27日、マツダスタジアムで行われた広島−西武戦は4−4で引き分け。

 広島は前週からつづくコロナショックにより8日ぶりの試合となり、対する西武は試合直前に源田壮亮のコロナ陽性が発覚したことから、ベンチ入りの野手2名で戦わざるを得ないという前代未聞の戦いとなった。




 試合は西武が初回に3点を先制すると、2回にはルーキー・若林楽人の本塁打で1点を追加。4−0とリードを拡げたが、その裏に1点を返されると、6回は守りのミスと安部友裕の適時打で4−3と1点差。

 さらに7回、坂倉将吾の犠飛で4−4と試合が振り出しに戻ると、以降は両軍のリリーフ陣が好投。

 8回裏は西武の平良海馬がピンチを招きながらもゼロで切り抜け、開幕からの連続無失点を「24試合」に更新。すると9回表は広島のルーキー・栗林良吏が西武のクリーンナップをしっかりと斬り、こちらは開幕からの連続無失点を「18試合」に伸ばした。



 27日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した解説者の谷沢健一氏は、この試合について「こんなのはじめてだよ!」と驚きの声をあげた。

 西武は源田のコロナ陽性を受けて、先発予定だったザック・ニールの登板を取りやめたほか、佐野泰雄、柘植世那、金子侑司、木村文紀、愛斗、熊代聖人を球団の判断でベンチ外に。この日ベンチ入りできた野手は、捕手の岡田雅利と外野手の鈴木将平の2人だけ…。指名打者制がないのに投手に代打も出せないという危機的な状況だった。


 まさかの事態に谷沢氏は驚きつつも、「ひとまず試合が開催できてよかったと思う」とコメント。西武の危機的状況に目が行きがちだが、「広島も12人も感染者が出たんだから…」と言うように、火曜日と水曜日の試合が延期となりながら、なんとかこのカード全試合延期の危機は免れ、1試合でも開催することができたことを収穫に挙げた。

 また、同番組に出演した田尾安志氏も、「ベンチ入りの野手が2人っていうのはキツいですよね。ケガがないように祈るしかない」と西武の非常事態について語りつつ、「広島も公式戦が1週間くらい空いていて、この時期に1週間も試合が空くと勝負勘というか、球のスピードも速く感じることが多いと思う。その中で4点取られたゲームをよく引き分けに持ち込んだなと思いますね」と、広島の苦労についても言及。

 前代未聞の戦いは、どちらのチームに関しても「よく頑張った、引き分けに持ち込んだ」という結論でまとまった。


☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2021』

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