東出昌大の「養育費月1万円」は不当か否か? 「女性セブン」のバッシングと「週刊女性」の擁護、そして事務所の存在

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2021年06月02日 00:02  サイゾーウーマン

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サイゾーウーマン

下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の“欲望”に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る!

 本日から東京などの緊急事態宣言や「まん延防止等重点措置」の延長が始まった。同時にデパートや映画館など、規制を緩める措置も。長期化する感染拡大だが、「安全安心」ばかりを繰り返すばかりの菅首相の元、本当に東京五輪がスタートしてしまうのか。不安しかない。

第554回(5/27〜6/2発売号より)
1位「独占スクープ 杏悲憤 東出昌大が『養育費は1人たった月1万円』」(「女性セブン」6月10日号)
2位「東出昌大『父の威厳を取り戻す』逆襲の一手」」(「週刊女性」6月15日号)
3位「岡田健史 所属事務所と訴訟トラブルで『両親との確執』」(「女性セブン」6月10日号)

 確かに驚いた。不倫で大バッシングに会った揚げ句、妻・杏と離婚という事態になった東出昌大だが、3人の子どもたちに対する養育費の額が「女性セブン」にスクープされてしまった。東出が提示した慰謝料の額が、子ども1人につき1万円で計3万円というショボさだったから。しかも、あまりの低額に杏が納得せず、現時点でその支払いもされていないというのだ。

 自らの不貞で離婚したにもかかわらず、そして有名芸能人という立場にあって、あまりの額の低さに東出に対するバッシングが再び盛り上がったのも当然だった。記事でも東出に対して手厳しい。養育費を捻出するための努力をしていない、「父親から愛されていない」と子どもが感じるかもしれない、などと東出のケチぶりを糾弾している。

 だが、この低額養育費が発覚後、巻き起こったのは東出バッシングだけではなかった。月1万円という具体的な数字が、しかもかなりプライバシー要素の強い話が、どうやってマスコミに漏れたのか、という疑問だ。この疑問は「セブン」の取材に応じた杏の態度でさらに加速する。「セブン」は慰謝料について杏に“話を聞いて”いるのだが、養育費未払いについては「事務所に聞いてください」との答え。さらに1人1万円ではと養育費の額を問いかけられると、杏はこう答えたというのだ。

「それは誰に聞いたんですか?」

 そうだよね。疑問に思うよね。未払いだけならまだしも、具体的な数字が漏れているんだから。そのため、一部では東出が周囲に愚痴っていたことがマスコミに漏れたという珍説まで流布される始末。しかし、東出不倫発覚→東出と相手女優・唐田えりか大バッシング→離婚→今回の慰謝料バッシングというこれまでの経緯を見ると、おのずと見えてくるのが杏の所属事務所・トップコートの存在だ。

 トップコートといえば、菅田将暉、中村倫也、松坂桃李など、今をときめく俳優を擁するイケイケ芸能事務所。さらに言えば、そもそも東出の不倫スクープも、杏サイドのかなり近いところからの出ていたというのは定説だ。だからこそ、マスコミも東出と唐田を「安心安全」とばかり大バッシングした。芸能ジャーナリズムに蔓延る大手芸能事務所への異常な忖度と、弱小プロへの不公平極まりないバッシング体質を思うと、そして今回も――。

 実際、杏に直撃した「セブン」だが、「事務所に聞いてください」と杏が繰り返したにもかかわらず、記事に事務所のコメントは出てこない。ということは「セブン」はあえて正式に事務所に取材をしなかったのか、それともしていない“体”を取ったのか。

 だが、そんな中、逆張りをするメディアだって現れる。「セブン」の慰謝料報道を受け、その後追いをした「週刊女性」は、この慰謝料の額について調べ「まったく不当な額とは言い切れない」として、かわいそうな東出をちょこっと擁護している。

 記事によると、もし杏の年収が1,000万円以上の場合、東出の年収が400万円ほどなら、月3万円という養育費はおかしくはないのだという。まあ普通に考えて杏の年収は軽く1,000万円は突破しているだろう。そして東出は2億円とも言われる違約金(借金)を抱えている。そして東出はスポーツクラブに通っているのだが、その月1万円ほどの会費も“痛い出費”とこぼしていることを紹介するのだ。

 そして記事はこんなエールで締めくくられる。

「徐々に活動を増やしている東出。養育費の金額を上げ父の威厳を取り戻すにも、完全復活となればいいが……。」

 救う神もあり!? っていうかこの「週女」記事こそ、東出サイドのリークなんじゃ(笑)。

 もうひとつ、芸能マスコミの芸能事務所への忖度、服従を思わせる一件、それが岡田健史をめぐる事務所独立トラブルだ。その発端は「週刊文春」(文藝春秋)が報じた芸能事務所スウィートパワー社長のモラハラ・セクハラ疑惑だった。以前から低賃金や急な仕事を入れるなどする事務所へ不信感を抱いていた岡田だが、「文春」報道で動いた。所属事務所と契約解除を求め仮処分を裁判所に申し立てたのだ。

 そして、独立騒動を“独占スクープ”した「女性自身」(6月1日号)では、モラハラや奴隷労働を強いた事務所ではなく、岡田をこう責めた。

「数々の作品に出演できているのは、事務所の力によるところも大きいはず。“今の知名度は自分の実力のおかげ”と考えて裁判に至っているなら“暴走”と捉えられても仕方ない」

 出た! 独立しようとするタレントを“恩知らず”と大バッシングし、事務所を擁護する芸能マスコミのお得意芸が! 「自身」は、まるで岡田のわがままのように報じているが、それは「自身」だけでない。岡田独立の後追い記事を掲載した「女性セブン」も、さらに追い討ちをかけている。

 今回の岡田独立に対し、「セブン」記事では両親との関係を持ち出した。岡田の知人という匿名コメントから、今回のトラブルを両親は知らず、父親は相談がなかったことを怒っている、そんな両親は“恩を仇で返すようなことをするな”と息子の行動に賛同はしていない、と紹介し、その上で父親に直撃した。

 その結果、「『私たちが話すことは何もありません!』と怒気が混じった返答があっただけだった」と記事にはあるが、しかし、この“怒気”は、息子に対してというより記者に対してというのが正しいのではないのか。まるでいやがらせのような父親への直撃取材。これも芸能事務所への忖度!?

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