日本人は「ねじれ腸」「落下腸」で便秘に? それぞれの特徴と改善法

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2021年06月13日 08:00  AERA dot.

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写真AERA 2021年6月14日号より(イラスト:オオノ・マユミ)
AERA 2021年6月14日号より(イラスト:オオノ・マユミ)
 おなかが張ったり、便秘に悩まされたりすることはないだろうか。ひょっとすると、腸の形状や食べ物が関係しているかもしれない。AERA 2021年6月14日号から。

【マッサージの続きはこちら】

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 日本人には、生まれつき腸がねじれたり垂れ下がったりしていることで便秘を起こし、腸管内のガスがたまっている人も少なくない。久里浜医療センター内視鏡部長の水上健さんの印象では、腸が人体解剖図通りの形をしている日本人は2割程度。留学先のドイツの大学で100人以上の大腸内視鏡検査をしたが、ドイツ人はほぼ全員が人体解剖図のような腸だった。

 水上さんは、複雑にねじれている腸を「ねじれ腸」、大腸全体が骨盤の中に落ち込んで折り重なっている腸を「落下腸」と名付けている。ねじれ腸や落下腸は「病気」ではなく、誰もが便秘になるわけではない。

「滞りなく便通がある人もいます。そういった人たちはたいてい、ゴルフやテニス、ラジオ体操など上半身をひねる運動を続けていて、無意識のうちに腸を揺らし、ねじれ部分に便がたまらないようにしています」

 さらに水上さんは、ねじれ腸、落下腸向けの簡単にできる体操やマッサージを考案し、患者に指導。目安の時間は各1分。「長年不快だったおなかがスッキリ」といった声が患者から届いているという。

 ちなみに、ねじれ腸は「子どもの頃から便秘」「腹痛を伴う便秘になったことがある」「便秘の後、下痢や軟便になったことがある」「運動量が減った途端、便秘になったことがある」のうち二つ以上当てはまるなら可能性大。落下腸は、ねじれ腸に該当し、加えて「運動しても便秘が改善しない」「立ち上がると、おなかがポッコリ出る」のどちらかに当てはまるなら、可能性大だ。

■FODMAPとの関連

 消化管内の“ガスだまり”による腹部膨満は、「猫背で内臓が圧迫され、胃腸の働きが不十分」「慢性膵炎(すいえん)などで消化酵素が不足して脂っこいものが消化できていない」「アルコールのとり過ぎで腸内発酵を伴う下痢を起こしている」といった原因もある。IBSや機能性便秘症、機能性下痢症が原因の場合もある。いずれもそれぞれに応じた対処法や治療が症状改善につながるが、この数年、腹部膨満との関連が注目されているのが「FODMAP(フォドマップ)」だ。

 Fは「発酵性」、Oは「オリゴ糖類」、Dは「二糖類」、Mは「単糖類」、Pは「ポリオール類」のことで、つまり発酵しやすい4種類の糖類。具体的には、豆腐、ゴボウ、玉ねぎ、キムチ、小麦、牛乳、ヨーグルト、はちみつ、果物、プルーン、イチジクなどで、「体に良い」と言われているものも多い。オーストラリアのモナシュ大学の研究で、FODMAPが人によっては腸の不調の原因になると判明。FODMAPを極力抑えた食事がIBSの治療に効果的だという研究論文も発表されている。高FODMAP食、低FODMAP食については、インターネット上で紹介されている。

「ストレスや緊張と関係なく、一日中腹部膨満が続くようなら、できる範囲内でFODMAPを制限してみるのも手です」

 ただし、日本人ではFODMAPによる腹部膨満はそれほど多くない。久里浜医療センターでは、FODMAPが関連する腹部膨満は全体の1割ほどだ。(ライター・羽根田真智)

※AERA 2021年6月14日号より抜粋

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