Twitterで大反響の“感動写真”カメラマンが、おばあちゃんと愛犬を撮り続ける理由

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2021年06月13日 11:00  週刊女性PRIME

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写真おばあちゃんと愛犬・福ちゃんの間には強い絆が感じられる 提供:YASUTO
おばあちゃんと愛犬・福ちゃんの間には強い絆が感じられる 提供:YASUTO

「2015年に亡くなったおじいちゃんが、自分で自分を撮影した写真を遺影にしていたんです。僕もそのころにはカメラを持っていたし、写真にも興味を抱いていたのに、おじいちゃんとは写真の話をしたことも、彼を撮影したこともなかった。そのときの後悔を二度と繰り返したくなくて、今度は自分が大切な家族の写真を残していこうと決めました」

かけがえのない“一瞬”を大切に

 桜の木の下、藤の花の下、ひまわり畑、コスモス畑……四季折々の美しい景色のなかで、おばあちゃんと柴犬が寄り添い合う写真が、Twitterで大きな反響を呼んでいる。撮影者は、被写体となっているおばあちゃんの孫であるYASUTO(@yasuto8888)さんだ。

「ポートレート撮影が好きだったおじいちゃんは、ずっとおばあちゃんをモデルにしていたみたいです。今年の1月、おばあちゃんの米寿のお祝いをした日に、おじいちゃんが撮影した写真のアルバムを見せてもらいました」

 その中の1枚に、幼いころのYASUTOさんが不機嫌な顔をして写っていた。「このとき、どうしてYASUTOが怒っているのかわかる?」と聞いてきたおばあちゃんだったが、YASUTOさんはその理由をまったく覚えていない。

「“たこ焼きが最後の1個で、YASUTOが食べたかったのに、おばあちゃんが食べちゃったからよ”と説明を受けました(笑)。ああ、写真って“その瞬間”を鮮明に残してくれるパワーがあるんだなと、再認識したんです」

 1枚の写真が残してくれた小さなエピソード。数十年前の出来事なのに、まるでついさっき起こったかのように話してくれるおばあちゃんの姿を見たYASUTOさんは、データで残しておくだけではなく、プリントアウトをして形に残す大切さを実感したそう。

 平日はサラリーマンとして働くYASUTOさんは、休日に撮影スポットの候補地を回る。季節ごとに咲く花の、ベストなタイミングを撮影日に充てるための下見だ。

「いちばんいい日をおばあちゃんに使いたいと思っていて、次は紫陽花(あじさい)のきれいな場所での撮影を予定してるんです。おばあちゃんは膝があまりよくないので、なるべく身体に負担をかけないよう、基本的には座るスタイルで撮影し、できる限り短時間で済ませるようにしています」

 カメラに収めたものは必要以上に加工をしない、というのがYASUTOさんのポリシー。

「写真は写り込んだものがすべてだと思っています。例えば、他の人が写り込んでいたとしても、消すという行為はなるべくしたくない。そのため、人が少ない早朝を狙って撮影することが多いですね。おばあちゃんも朝に強いので、“朝なら何時でもいいよ!”って言ってくれるからすごく助かります(笑)」

Twitter上ではうれしい反応ばかり

 おばあちゃんと一緒に写る柴犬は、YASUTOさんの実家に住む「福ちゃん」。今年で6歳になる雄犬だ。写りさえしていないが、撮影の裏側では、YASUTOさんの母親と兄の協力も必要不可欠だとか。

「福ちゃんの首につながっているリードを、兄貴が持っていてくれたりもするんですよ」

 家族との連携プレーのうえに完成する写真たち。Twitterに載せるたび多くの反応があることについては、

「Twitterって、賛否両論ある場所だと思うんです。でも、僕のもとに冷たい言葉が届いたことは一度もありません。見てくれた人が自分のおばあちゃんと重ね合わせてくれたり、“自分もおじいちゃんやおばあちゃんを撮り始めました”ってコメントを見たりするのが、今はいちばんうれしいです」

 YASUTOさんの原点である“撮れなかったことを後悔したくない”という気持ちが、多くの人たちに伝わっていく。同じ思いをする人が減るように……。その願いが見た人の心を動かし、数十万を超える「いいね」となって、かたちに現れている。

 2021年6月現在のフォロワー数は約4.8万人。YASUTOさんは「この先どれだけフォロワーが増えても、今のスタイルを貫き続けたい」と、力強く語ってくれた。最後に、おばあちゃんはどんな反応をしてくれているのか聞くと、

「その日に撮影した写真のなかで特に気に入ったものをA4サイズでプリントして、おばあちゃんにプレゼントするようにしています。喜んで部屋に飾ってくれるんですよ。

 実は、それとは別に、A3サイズのプリント写真もこっそり溜めています。おばあちゃんのお葬式のときに、溜めておいた写真を飾ってきれいに並べて送り届けてあげたい、という気持ちがあるからです。今後も個展を開くつもりはありませんが、おばあちゃんのお葬式が、僕の“最初で最後の個展”になると思っています

 やがて来るであろうその日のために、YASUTOさんは、大切なおばあちゃんのかけがえのない瞬間を撮り重ねていく。

(取材・文/高橋もも子)

このニュースに関するつぶやき

  • 『お葬式』とか…、言わないで…。  ���Ф�����お婆ちゃんと��ワンちゃん…。  長生きして…。             冗談抜きで、写真集…、出ないかな…。
    • イイネ!11
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