“自分の気分”とうまく付き合うためには? 「グレーゾーン」なあなたの気分を軽くする本

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2021年06月14日 20:11  ダ・ヴィンチニュース

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写真『HSPとグレーゾーンな人たち 〜「私、HSPかもしれない」と思ったら読む本』(高田明和/廣済堂出版)
『HSPとグレーゾーンな人たち 〜「私、HSPかもしれない」と思ったら読む本』(高田明和/廣済堂出版)

 HSP(ハイリー・センシティブ・パーソン)という概念が、心理学者のエレイン・N・アーロンによって提唱されたことで、自分の生きづらさの理由がわかり救われた人も多いだろう。書店で専門のコーナーが設けられるほどのHSP関連書籍の数も、それを証明している。同時に、専門医に頼るほどではないものの、慢性的な生きづらさを抱えていて、その対処法を探している人が多いことも想像できる。

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 HSPとは、光や音などの五感を刺激するものや、人の言動、または空気などを感じ取る力が強い人のこと。自分で選んだものだけでなく、さまざまなことから人より多くのことを感じ取ってしまうため、周りの影響を受けやすいという気質だそうだ。

 HSPはメディアなどでも多く取り上げられるようになったが、その中で、病気や気質とは特定できない「グレーゾーン」の存在にスポットをあてているという点で、『HSPとグレーゾーンな人たち 〜「私、HSPかもしれない」と思ったら読む本』(高田明和/廣済堂出版)は、注目すべき1冊だ。

 医学博士である著者の高田明和氏は、自身のうつ病や、気分の浮き沈みに苦しんだ経験と脳科学の知見から、HSPと病気の違いや、HSP気質を持つ人のつらさへの対処法を伝えてきた人物だ。本書では、HSP気質の人をはじめ、病名がつかない「グレーゾーン」の人たちの苦しみに寄り添い、人生や暮らしを左右する大事な「気分」とうまく付き合う方法を伝えている。

 気分が変わりやすく、気分に支配されてしまうことの原因は主に、うつ病も含めた気分障害と、HSPをはじめとする気質、そしてその両方であるという。著者はまず、気分とは何かを解説した上で、HSP気質なのか、気分障害・不安障害・発達障害であるかを見分けるポイントを紹介。気分の変化が起こる前と後の状態や、周囲との違いなどのチェック項目を挙げている。まずはこれらの観点から自分の状態を客観的に知ることで、気分の落ち込みに対処するための心の土台を作ることができそうだ。

 さらに本書は、気分が落ち込む主な理由を解説。つらいのにがんばることをやめられない、転職を重ねてしまう……気分に振り回されてきた人なら思いあたるであろう人生の困難の原因を、脳科学的な観点で解き明かしている。生きるのが難しい理由は、自分の気質だけではなく、歪んだ社会のあり方と自分のギャップにもあるということがわかるとのこと。

 著者は、気分に振り回されることへの対処法に加えて、気分が沈みがちな気質のメリットも伝えている。落ち込むことには、自分や相手を俯瞰して、自分の本当の気持ちに気付けるというメリットがある。繊細だからこそ、優れた感性によって自分らしさを手にしたり、心の変動を楽しんだりして生きていけるという指摘は、気分に左右されやすい気質に対する後ろめたさを晴らしてくれるだろう。

 毎日気分が沈んでつらい、そんな自分を変えたいと思う人にとって、自分は変えなくていいんだと、冷静かつ優しく声をかけてくれる本書。深く考えることをよしとして、思いつめてしまう傾向がある方も、自分の個性を楽しんでもいいのだ、と心軽やかに思えるような1冊だ。

文=川辺美希

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  • …『銀魂』を読めばだいたいなんとかなる。
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  • たまにはさw 元気か自分♪を聴けばいいんだよw Too Many People 2017年リリースのASKA氏のアルバムの中の1曲
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