ビジネス用語「五月雨式にすみません」も実は粋!? 6月の雨を「五月雨」という理由

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2021年06月14日 20:21  All About

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写真「五月雨」や「五月雨式」は、その意味を知ると心を和ませる効果があることが分かり、使わないともったいないものです。そこで使い方や例文を、漢字の読み方・ふりがな、意味、類義語、俳句とともに解説します。
「五月雨」や「五月雨式」は、その意味を知ると心を和ませる効果があることが分かり、使わないともったいないものです。そこで使い方や例文を、漢字の読み方・ふりがな、意味、類義語、俳句とともに解説します。

6月の梅雨をなぜ「五月雨」という? 「五月雨式」の意味・使い方は?

「五月雨」や「五月雨式」は、その意味や由来を知ると心を和ませる効果があることが分かり、 使わないともったいないものです。そこで、漢字の読み方・ふりがなや意味、使い方を例文とともに解説します。また、類義語や俳句、梅雨にまつわる言葉もあわせてご紹介します。知っておくとプライベートからビジネスシーンまで役立つでしょう。

「五月雨」の読み方

「五月雨」の読み方は「さみだれ」です。「さ」は旧暦五月の「皐月(さつき)」などに、「みだれ」は「水垂れ」に由来します。

「さつきあめ」という読み方もありますが、意図的にそう読ませる場合が多いので、ふりがながついていない場合には、一般的に「さみだれ」と読みます。

五月雨の意味1:旧暦五月頃に降り続く長雨、梅雨

「五月雨」とは、旧暦の五月頃に降り続く長雨のことで、梅雨のことをさしています。旧暦の五月は、現在用いられている新暦では六月前後にあたるので、梅雨の季節です。旧暦の五月には、
「皐月」のみならず「五月雨月」という異称もあります。五月雨は夏の季語です。

梅雨といえば、うっとうしい、憂鬱な季節といったイメージが伴いがちですが、「五月雨」といえば、言葉の響きも手伝い美しい情景が浮かぶかもしれません。言葉ひとつで気分が変わるから不思議ですね。

ちなみに、人気のブラウザゲーム「艦隊これくしょん〜艦これ」に登場するキャラ「五月雨」は、駆逐艦「五月雨」(現在はそれを受け継いだ護衛艦「さみだれ」が活躍中)からきており、梅雨の雨に由来しています。

五月雨の意味2:断続的にいつまでもだらだらと続くこと

五月雨は、物事が一度で終わらず、断続的にだらだらと続くことのたとえでもあります。梅雨の雨が降ったり止んだりする様子になぞらえた表現です。

労働組合が長期間にわたって行う交渉や闘争は「五月雨戦術」「五月雨スト」などと呼ばれます。また、とくによく使われるのは「式」をつけた「五月雨式」という表現です。ビジネスシーンでは日常的に使われているので、意味や使い方を押さえておきましょう。

「五月雨式」の意味や使い方、例文

ビジネスシーンでは、一度だけで終わらず何度も追加して行う状態のことを表すときに使います。例えば、電子メールで連絡事項や資料を一度にまとめて送らず、後から追加するかたちで小刻みに連絡する格好になってしまっていることを詫びる意味で、送信する側が「五月雨式ですみません」といった表現を用います。

しかし、ネガティブなこととは限りません。「五月雨式」は、一度に全てを行うのではなく、部分的に少しずつ行っていき順次対応を期する方法をさすので、あらかじめ合意が得られていれば、準備できた部分から進めていけます。

・五月雨式にメールをお送りし申し訳ございません。

・五月雨式で恐縮です。これが最後の質問なのでご回答よろしくお願いいたします。

・五月雨式で失礼します。先ほどの資料をお送りいたします。

・完成したものから五月雨式に納品させていただきます。

・五月雨式で構いませんので、進捗状況を報告してください。

・本件の資料は五月雨式に届くので、まとめておいてください。

・会議が五月雨式に行われており、メンバーにも疲労の色が見えます。

「五月雨式」の類義語

「五月雨式」は、次のような表現に言い換えることもできます。

■「断続」「断続的」
例文:断続的に情報が入ってくるので、注意してください。

■「途切れ途切れ」
例文:途切れ途切れで資料が提出された。

■「続けざま」「続いて」「連続」「連続的」
例文:続けざまの電話で申し訳ありません。

■「立て続け」「次々」「度々」「ひっきりなし」
例文:立て続けに失礼します。先ほどの件に補足したいことがございます。

梅雨を表す言葉

五月雨を含む梅雨の異称や、梅雨の様子を表す言葉を紹介します。

■梅雨の異称
・五月雨(さみだれ)
旧暦五月の長雨。梅雨という言葉が伝わる前は五月雨でした。松尾芭蕉の「五月雨をあつめてはやし最上川」という俳句でも有名です。

・梅霖(ばいりん)
「霖」は長雨という意味です。

・走り梅雨、迎え梅雨、梅雨の走り
本格的な梅雨に入る前のぐずついた天気のこと。

■梅雨の様子を表す言葉
・入梅、梅雨入り
梅雨に入ること。

・五月晴れ、梅雨晴れ、梅雨入り晴れ
梅雨の間の一時的な晴天のこと。

・男梅雨、女梅雨
男梅雨は、晴天が多いが降ると激しい梅雨や、ザーッと降ってカラッと晴れる梅雨のこと。女梅雨は、弱い雨がしとしと続く梅雨のこと。

・空梅雨、旱梅雨(ひでりづゆ)、照り梅雨、枯れ梅雨
雨量の少ない梅雨のこと。

・戻り梅雨、返り梅雨、残り梅雨
梅雨明け後に再び雨が続くこと。

プライベートからビジネスシーンまで役立つ「五月雨」

「五月雨」は、梅雨のみならずビジネスシーンでも使います。言葉の響きが、ビジネス的には不愉快になりがちな相手の気持ちを和らげてくれるでしょう。

また、「五月雨」をはじめ梅雨にまつわる美しい表現は、梅雨の風情を感じさせ、気分も変えてくれます。

いずれも覚えておくと、ちょっとご機嫌になれるはず。こうした美しい日本語を、日々の暮らしに活用してみてください。
(文:三浦 康子(暮らしの歳時記ガイド))

このニュースに関するつぶやき

  • ちなみに七夕も旧暦でないとおかしい。晴れていても天の川は見られない。
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  • 客先に言われたよ。校正依頼品が同じものがあるときは特にねw。5つ全部完了してからだと使えないから1つずつできたものから送ってくれと(逆に五月雨式に送ってくるんだがw)。合意の上で。
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