行動したい! でも、できない……そんなときは?

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2021年06月18日 07:02  @IT

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写真ボク、何で行動的になれないんだろう。気持ちはいっぱいあるのに……
ボク、何で行動的になれないんだろう。気持ちはいっぱいあるのに……

 「物事を変えたければ行動しよう」「実践しよう」──仕事に限らず、いろいろなシーンでよく言われる言葉ですよね。



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 目の前に何らかの課題がある。そしてそれを変えたいと思っている。そのために本を読んだり、いろいろ考えたりして、「よし、○○しよう!」「絶対変えるぞ!」と決意する。



 けれども、「分かっちゃいるけれど、できない」ってこと、ありますよね。



 その結果、目の前の現実は何も変わらずに、もんもんとした日々の繰り返し。「あー、やっぱりオレ(私)ってダメだなー」と自分を責めてしまい、ますます自信をなくす……こういうケースって、よくあるのではないかなーと思います。



 実は私も、それほど行動的ではないタイプです。サクッと動いて、チャチャっと形にしてしまう人たちを見ると、本当にうらやましい……。



 それなのに、「行動しない奴はダメな奴だ」なんて、真正面から言われても困ってしまいます。頭では理解しているんです。「そんなこと、言われなくたって分かっているよ! それができないから困っているんじゃないか!」と。



 一方で、私はビジネスパーソンを対象にしたコーチングを行っているのですが、これまで「行動的になれないので、支援してほしい」という相談を何度も受けてきました。たくさんの方々のお話を伺ってきて、そこには、単に「行動的ではない」とは違った、幾つかのパターンがあるような気がしています。



 そこで今回は、行動的ではない私が、多くの方々と接する中で気付いた「人が行動的になれない理由」と、その改善策を考えてみたくなりました。



●なぜ、人は「行動的になれない」のか



 ところで、なぜ人は、行動的になれないのでしょうか?



○自信がない



 1つ目は、「自信がない」です。



 いままで取り組んだことがないことにチャレンジするとき、「できる!」という感覚が湧いてこなくて、行動的になれないのは仕方のないことだと思います。不安ですよね。



 そういうことが、私にもよくあります。



 例えば、いま新たな事業を立ち上げていて、その内容を理解していただくために、イベントやセミナーをやらなければいけない……と思っているのですが、「集客しても誰も集まらないんじゃないか」みたいな不安な気持ちが湧いてきて、なかなか行動的になれません。



 でも、いろんな経験を重ねてきて、最近改めて思うのですが、自信というのは、「自信があるから、行動できる」のではなくて、「行動するから、自信が付く」のではないかと思うんですよね。つまり「順番が逆」なんじゃないか、と。



 それならば、「自信がないから行動しない」のではなく、「取りあえず、やってみる」ことを意識的にやるようにしています。先ほどのイベントやセミナーだったら集客しないといけませんが、動画配信なら収録して公開すればいいだけですし。



○イメージが具体的ではない



 2つ目は、「イメージが具体的ではない」です。



 先日、こんな相談を受けました。「私、変わりたいんです。でも、何から始めたらいいのか分からないんです」と。「どんなふうに変わりたいんですか?」と尋ねたら、その方は「うーん」と、頭を抱えてしまいました。



 このように、「何から始めたらいいのか分からない」とき、実現したいことが大き過ぎたり、抽象的過ぎたりしていることが多いのではないかと思います。



 「私、変わりたいんです」という課題だったら、「変わりたい」という気持ちはとても大切です。でも、「変わりたい」だけだと、「具体的にどう変わりたいのか」というイメージが明確ではありません。その結果、やるべきことが見えてきません。



 それならば、「“変わった”とはどういう状況なのか?」や、「そのとき、どこで、何をしているのか?」のように、「具体的なイメージ」を明確にするのはどうでしょうか?



 あなたは、どのように変わりたいのですか? もし、「変わった」としたら、誰と、どこで、何をしていますか? 周りの人は、何と言っていますか? そして、そのときあなたは、何を感じているでしょうか?



○目的が明確ではない



 3つ目は、「目的が明確ではない」です。



 先日、「海外留学をしたい。そのためには英語の勉強をしなければならないのだけれど、英語を勉強する気が起きない」という方の話を聞きました。「なぜ、海外留学をしたいんですか?」と尋ねたら、「お金持ちになって成功したい」と言います。



 「海外留学をしたい」「お金持ちになりたい」ということも、確かに「実現したいこと」だと思います。でも、行動の目的としては、やや抽象的で「あぁ、私はそのために、英語を勉強したいんだな」という目的が明確ではないため、内面からの動機付けにはなりにくいのです。



 目的が明確ではない場合は、「それを実現すると、どうなるのか?」を繰り返し問う必要があるでしょう。



 「海外留学をすると、どうなれるのか?」のように、「その先の目的」を考えてみたとき、答えられますか? お金持ちになると、どうなれるのでしょうか? 何が得られるのでしょうか? そこには、どんな意味があるのでしょうか?



 「あぁ、私は海外留学をすることで、○○を実現したいのだな」という、その先の目的(何のために)が明確になると、行動の動機になりやすいでしょう。



○苦手なことを無理に頑張ろうとしている



 4つ目は、「苦手なことを無理に頑張ろうとしている」です。



 私が起業したときの話です。エンジニアから、人材育成の企業研修や講演、コーチングなどにキャリアを変えて起業したのですが、当初、お客さんがゼロでした。



 そこで、お客さんを見つけるところから始めたのですが、人見知りだし、売り込むのが得意ではなく、対面営業が苦手です。それでも当初は提案書を書いて「営業しなきゃ」と力んでいました。



 でも、そもそも「苦手なこと」は、行動的にはなれません。当然、結果にもつながりません。



 そこで、あるとき「苦手なことはやめて、別の手段を考えよう」と思い、インターネットを活用することにしました。「なぜ、自分は人材育成の仕事をしようと思ったのか」「働きやすい職場を作るポイント」みたいな文章を書いて、発信し続けたのです。



 その結果、時間はかかりましたが、少しずつお客さんと出会うきっかけができました。つい先日も、「インターネットの記事を読んで」という大企業から連絡がありました。ありがたいことです。



 ちなみに、文章を書くのはそれほど得意ではありません。でも、それほど苦手ではありません。人に合わなくてもできるので、比較的前向きに取り組めましたし、継続もできました。



○「できない理由」を考えてしまう



 5つ目は、「できない理由を考えてしまう」です。



 先日、「起業したい」という方から相談を受けました。なんでも、「コンサルタントのような形で成功したい」と言います。そのために、セミナーを開催して顧客候補を集めたいのだそうです。



 セミナーはSNSの広告を使って告知しているそうなのですが、「広告もいいと思いますが、友達や知人に声を掛けてみては……」と提案したところ、「私は竹内さんと違ってSNSのフォロワーが少ないので、その方法は有効ではありません」と言います。



 「いやいや、それは現在の私であって、私だって独立したときは、フォロワーゼロでしたよ。一人一人との信頼関係を作ってきて、いまがあるだけです」とお話ししましたが、提案は合わなかったようです。



 何かを形にするためには、「行動の選択肢を増やして、やる」その繰り返しだと思います。最初から「そんなことをやってもムダだ」「私はあなたと違う」としてしまっては、新たな行動は生まれずに、結果には結び付きにくいのではないでしょうか。



○忙しい



 6つ目は、「忙しい」です。



 前回の本連載で、残業時間は減ったけど、気持ちが休まらない日が続く。そんなときには……というお話をしました。「忙しいと気持ちが休まらないので、ちゃんと休みましょうね」という内容でした。



 経験者だからズバリ言います。過度に忙しいと、行動的にはなれません。



 そんなときは、「もう、今日はやめた」と諦めて、おいしいものでも食べて、ゆっくりとお風呂に入って、ぐっすり寝ましょう。それに限ります。



 「おいしいものを食べる」「お風呂に入る」「よく寝る」……こういった、基本的な生活も大切です。



●成長が感じられると行動が楽しくなる



 少し話は変わりますが、私は畑で野菜を育てています。それほど大掛かりではありませんが、折を見ては畑に行くのが日課です。



 実は、このように行動が変わったのはつい最近です。種をまくまでは「あー、土を耕さなくちゃ」「種をまかなくちゃ」と、どちらかというと義務感の方が大きく、決して行動的とはいえませんでした。でも、いまは毎日、畑に行っています。なぜだろう?



 それは、野菜が「少しずつ成長するのを見ているのが楽しい」からです。つまり、変化を感じると、人は行動的になれるのでしょうね。



 これって、普段の仕事でも同じだと思うんです。



 変化を感じられるようになるまでには、少し時間がかかることもあるかもしれません。「よし! やらなきゃ」とカラ元気を出す必要があるときもあるかもしれません。でも、いまはまだあまり行動的にはなれなくても、変化を感じると楽しくなってきます。



 変化が見えるまで「続ける」ということも、行動を継続する上では大切なポイントなのではないかと思います。「卵が先か、鶏が先か」という声が聞こえてきそうではありますが……。



●筆者プロフィール



しごとのみらい理事長 竹内義晴



「仕事」の中で起こる問題を、コミュニケーションとコミュニティーの力で解決するコミュニケーショントレーナー。企業研修や、コミュニケーション心理学のトレーニングを行う他、ビジネスパーソンのコーチング、カウンセリングに従事している。著書「感情スイッチを切りかえれば、すべての仕事がうまくいく。(すばる舎)」「うまく伝わらない人のためのコミュニケーション改善マニュアル(秀和システム)」「職場がツライを変える会話のチカラ(こう書房)」「イラッとしたときのあたまとこころの整理術(ベストブック)」「『じぶん設計図』で人生を思いのままにデザインする。(秀和システム)」など。


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