机回りの省スペース化に「60%キーボード」はいかが? Corsairのゲーミングキーボード「K65 RGB MINI」を試す

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2021年06月18日 17:11  ITmedia PC USER

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写真Corsair K65 RGB MINI。ゲーミングデバイスでよく見かけるRGBライティングも備えている(写真は日本語配列版)
Corsair K65 RGB MINI。ゲーミングデバイスでよく見かけるRGBライティングも備えている(写真は日本語配列版)

 2020年に新型コロナウイルス感染症が流行して以来、在宅勤務が少しずつではあるが浸透しつつある。国土交通省が3月19日に発表した資料によると、2020年8〜10月における在宅勤務の導入率は首都圏で27.6%、地方都市圏で16.4%だという。



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 急な在宅勤務のために、自宅に取り急ぎの仕事用スペースを作ったという人も少なくないだろう。その際に困ることはいろいろとあると思うが、机上スペースの確保は、その典型といえる。



 筆者の場合、机上のキーボードの上にも紙の資料を広げて置くことが多い。タイピングをしたりショートカットキーを使ったりする際は、その資料をまとめて机の脇に片付ける。そしてキーボードの上に再度資料を広げて見て、キーボードを使うために片付けて――そんなことを繰り返すと、さすがに面倒になってくる。



 そんな中、Corsair(コルセア)が4月17日、小型USBキーボード「K65 RGB MINI」(以下、K65)を発売した。ファンクションキーを始めとする機能キーはもちろん、テンキーも持たない、いわゆる「60%キーボード」の流れをくむ省スペースに特化したゲーミングキーボードだ。税込みの実売価格は1万4000円程度で、一般的なオフィス向けのキーボードと比べるとかなり高価であるが、ゲーミングデバイスとしては比較的手頃である。



 この記事では、K65 RGB MINIを通していわゆる「フルキーボード」との違いを確認しつつ、60%キーボードならではの魅力をチェックしていく。



【加筆/修正:6月24日16時30分】本キーボードの販売状況について加筆いたしました。合わせて、細かい表記の見直しを行いました



●軽量ながらも安定感のあるボディー



 まずK65 RGB MINIの外観を見ていこう。実測でサイズは約295(幅)×105(奥行き)×20〜35(厚さ)mmで、重量は約550gとなる。日本では「日本語配列」を販売中で、「米国英語(US)配列」は近日中に販売開始を予定している。今回は既に販売をしている日本語配モデルをレビューする。



 底面の四隅にはゴムが配置されていて、ガンガン打ち込んでも滑りにくい。サイズ的にはカバンなどに入れて持ち運ぶのも容易で、ゴムがあるのも相まって、机に置いて使った際には安定感がある。



 このキーボードはUSB接続の有線タイプだが、ケーブルを分離できるようになっている。ケーブルの接続ポートはUSB Type-Cで、約1.7m長のUSB Type-C to Aケーブルが付属する。ケーブルは少し長めなので、ノートPCへの接続はもちろん、デスクトップPCで接続端子が机の裏に回る場合でも、難なく接続できる。「もうちょっと短い方がいい」「ケーブルが切れちゃった」という場合は、市販のケーブルも使える。



 ちなみに筆者は普段、ノートPCをかさ上げして、その手前にキーボードを置いて使うというスタイルを取っている。K65 RGB MINIのUSB Type-C端子がちょうど“真ん中”に来るので、このスタイルで使うとかさ上げした部分に物を置きづらい。「うーん」といった所だ。



 ちょっと特殊な使い方だとは思うのだが、デスクトップPCと液晶ディスプレイという組み合わせで使う場合でも、ディスプレイの中央にスタンド(ピラー)が来る場合は真ん中に端子があるとちょっと使いづらい。あえて端子を左か右にオフセットしても良かったのではないかとも思う。



●キートップは良い触りごこち 日本語配列でもカナ印字はなし



 先ほどK65 RGB MINIの底面の四隅にゴム足があり、強く打ち込んでもキーボードが動きづらいという話をした。その代わりかどうかは分からないが、このキーボードには傾斜を調整するためのチルトスタンドがない。ここは、好みが分かれそうな部分の1つといえる。



 ただし、ポンと置いた状態でもタイプ面にはある程度の傾斜が付くため、平らなキーボードよりは押しやすく、ミスタイプも大きく減らせる。今回試用した限りでは、チルトスタンドがないことによる弊害は感じなかった。



 キートップは微細な凹凸のある梨地加工が施されていて、触り心地がいい。先述の通り今回は日本語配列モデルを利用しているが、ひらがなやカタカナの印字は一切ない。ローマ字入力をする人が多い昨今では、問題になることはそれほど多くないだろう。



 キーの印字は白地の透明素材で、キーと一体成形されている。キーピッチは一般的なデスクトップ向けキーボードと同じだが、キートップが大きく張り出していて、指に触れる面積が小さい。実際に打ってみた限り、キーとキーの間を押してしまうことを防ぐための配慮だと感じた。



 PCに接続すると、キーボード内部のLEDが発光して暗い場所でも見やすくなる。標準設定のままでは虹色にまぶしく輝くが、後述するセッティングソフトを使えば発光の強さを調整したり発光するパターンを変えたりできる。



 少し惜しいと思うのは、キー前面に印字されたアイコンが見づらいことだ。このアイコンは、Fnキーとのコンビネーションで実現する機能を示しているのだが、発光の“影”に隠れて少々見にくいのだ。キートップの印字と同じく、透明素材で発光していたら見やすかったかもしれない。



●キーは軽快な押し心地



 K65 RGB MINIのキースイッチは、「CHERRY MX Speed Silver(銀軸)」を採用しており、動作点(反応点)は公称で1.2mmとなっている。比較的軽く押しただけで反応する。



 動作点が浅いキースイッチは、タイピングではミスタイプを起こしやすい一方で、押し込む力が少なく済むので指が疲れにくく、素早く操作できる。そのため、対戦ゲームなど、クイックさが求められるゲームでは有利に働く。キーは押し込むほど反発力が高くなる仕様で、タイピングはリズミカルにできる。



 キートップは付属のピンセットを押し込んで挟み込めば引き抜ける。交換用のキートップとして、シンプルな線のみが描かれたスペースキーと、「CORSAIR」ロゴのあるキーが付属する。その他、フルキーボード用に販売されている同規格のキートップも利用できるため、お気に入りのキートップを使ってイメージチェンジをしてもよいだろう。



●頑丈だがタイプ音は大きめ



 最近の一般的なキーボードは、価格が比較的手頃な「メンブレンキースイッチ」を採用している。それに対して、K65 RGB MINIを含む少し値の張るキーボードでは、「メカニカルキー」を採用することが多い。



 メンブレンキーはラバーカップをへこませることで入力を認識しているが、このラバーカップは経年劣化しやすく、使用するにつれて入力精度が落ちていく。それに対し、メカニカルキーのキースイッチは、硬質な素材で構成されているため、長期間使ってもへたりにくい。K65 RGB MINIのキースイッチは、5000万回の押下に耐えるとされている。



 また動作点についても、メンブレンキーはキーの底まで押さないと反応しないことが多い(≒深めになる)のに対して、メカニカルキーはキーを押す途中にあるため、クイックな反応を得やすい。キートップのどこを押しても単一の押し心地や認識精度を得られるのも、メカニカルキーのメリットといえる。



 ゲーミングキーボードに移行するまで、筆者は2000〜3000円程度のメンブレンキーボードを使用していた。しかし、使い方がヘビーなせいか、数カ月で認識しなくなるキーが出てきたり、キーごとに認識精度のバラつきが生じたりしてしまった。タイピング時に「ボコボコ」と鈍い音がするのも苦手だった。K65 RGB MINIを含むメカニカルキーを持つキーボードで、この悩みを解決できたのだ。



 ただし、メカニカルキーにもデメリットはある。キーを打つ際に生じるタイプ音だ。メンブレンキーはタイピング時の音が比較的静かで、オフィスに持ち込んでも周囲の迷惑になりにくい利点がある。それに対して、メカニカルキーは押す度に「カチャ」と大きめの音が響きやすい。



 この点は、K65 RGB MINIもご多分に漏れない。先述の通り、K65 RGB MINIのキーは動作点が浅いため、少ない力で軽快に押せる。しかし、押すと少し大きい音が響いてしまう。タイピングをしていると、これが以外と気になる。



 硬質素材を多く使用しているメカニカルキーの“宿命”と言ったらそこまでだが、実はCorsairのK65 RGB MINIには、海外においてタイプ音を軽減した「CHERRY MX Red(赤軸)」スイッチを搭載したモデルもある。これが日本でも本格展開されるとうれしいところだ。



●使い始めはFnキーを使う機能に苦戦する



 以前の記事でも触れた通り、60%キーボードは省スペース化を優先しているため「利用頻度は高くないがあると便利なキー」が省略されている。Print Screenキー、Deleteキー、Page Up/Downキーはもちろん、ファンクションキーも省略されている。もっといえば、方向キーも省略されていることがほとんどだ。



 先例にならい、K65 RGB MINIも先述のようなキーが省略されている。省略されたキーは、Fnキーを押しながら別のキーを押せば利用できる……のだが、K65 RGB MINIはこの点に少し“クセ”がある。



 通常のフルキーボード(106/109日本語キーボード)の場合、方向キーの直上2段に左からInsertキーとDeleteキー、HomeキーとEndキー、Page UpキーとPage Downキーが並んでいる。60%キーボードだと、これらのキーをFnキーとのコンビネーションで使うことになるが、多くのモデルではフルキーボードと同じ並びになるように配慮されている。



 ところが、K65 RGB MINIの場合、左からPage UpとPage Down(Fn+P/+)、HomeとEnd(Fn+@/*)、Insert(Fn+「)と、並びが逆になっているのだ(Deleteキーは「Fn+BackSpace」で代用)。これの何がマズいのかというと、フルキーボードに慣れている人ほど「誤爆」しやすいということである。



 筆者の場合、ExcelやブラウザなどでHomeキーを使ってページの先頭に戻り、Page Downでスクロールして見ていくことが多い。この際、Page Downの操作で誤って「Fn+“」”キー」を押してしまい、Excelのセルに閉じたカギ括弧が入力されて困惑する、ということが多々あった。



 もっというと、全角/半角キーが「Fn+Escキー」に割り当てられるのも慣れが必要だ。ブラウザやテキストエディタで「Ctrl+Fキー」でページ内検索を行う際に、日本語入力に切り替えるつもりが検索ウィンドウを閉じてしまう、ということが度々あった。もっとも、このようなミスタイプも、1週間ほどすれば慣れてなくなる。



 60%キーボードを使うには省略されたキーへの慣れが欠かせないが、このK65 RGB MINIの場合、既存の60%キーボードに慣れている人もこのキーボードの「クセ」に慣れる必要がある。



 一方で、F1〜F12キーを「Fn+1〜9/-/^」に、Deleteキーを「Fn+BackSpace」に割り当てていることは、比較的直感的で好印象だ。Windowsキーの機能停止(無効化)を「Fn+Windows」で簡単にできるのもうれしい。PCゲームはShiftキーやCtrlキーに機能を割り当てていることが多く、それに近接しているWindowsキーを押すという誤爆が多い。ゲーミングキーボードならでは配慮といえるだろう。



 他にも「Fn+Z/X/C/V/B」でCorsairのユーティリティーソフトウェア「iCUE(アイキュー)」のプロファイルを簡単に変更できたり、Fnキーとのコンビネーションでマウス操作できたりする機能も面白い。



 マウス操作は「Fn+W/A/S/D」にカーソルの移動、「Fn+Q」に左クリック、「Fn+E」に右クリックが割り当てられている。マウスカーソルの移動はゆっくりと少しずつ動いていく仕様で、画像編集で選択範囲の終点を細かく決めたいときに使えるかどうか、といった印象だ。微細な動きが必要なとき、役に立つかもしれない。



 ライティングは「Fn+X」で段階的に調整できる。部屋の明るさに合わせて、見やすい輝度をチョイスしよう。



●細かい設定は専用ソフト「iCUE」で



 LEDライティングの細かい設定や、Fnキーとのコンビネーションで実行する機能の設定など、K65 RGB MINIのカスタマイズは、先述の通りiCUEというソフトウェアで行う。iCUEはキーボードを含むCorsair製周辺機器の設定に対応している他、ASUSやLenovoの一部ゲーミングPCのライティング設定にも対応している。



 Fnキーとのコンビネーションで実行する機能を設定する場合は「キー割り当て」を開く。割り当てられる機能は「キーの同時押し」「言語キー」「マウスの操作」「特定のアプリケーションの機能」など、多岐に渡る。プリセットされている機能も多いが、それを上書きすることも可能だ。



 キー割り当てでは、連続したキー操作を記録する「マクロ」も登録できる。赤い丸の記録ボタンを押してからキーを押すと、入力したキーに加えて入力までの待ち時間も正確に記録する。登録後、指定したキーコンビネーションを押すと、自動的に入力される。



 なお、一部のオンラインゲームではマクロ(自動)操作が禁止されている。マクロ機能を使うと規約に反することになる可能性があるので注意したい。



 LEDライティングの設定は「照明効果」で変更できる。Hキーを中心に虹色のライティングが回転する「スパイラルレインボー」や波を打つような「レインボーウェーブ」は、視界の端で動いているとかなりまぶしく感じる。一方で、単色がグラデーションしつつ変わっていく「カラーシフト」や単色が呼吸するように消えては点灯する「カラーパルス」は、比較的大人しい。



 「普段は消灯させておきたい」という場合は、照明タイプの中から「照明タイプ」を選べばいい。個人的な好みだが、押したキーのみが発光する「キー」と、押したキーを中心に波紋のようにライトが広がっていく「リップル」は、近未来SF作品に登場する端末を操作しているようで楽しい。



 「エフェクトのある発光が苦手」なら、「カスタム」のプルダウンから選択できる「スタティックカラー(固定カラー)」がお勧めだ。ここで青や緑のような落ち着いた色に設定しておけば、キーが発光して印字が見やすいというゲーミングキーボードの利点だけを活用できる。



 キーの割り当てとライティング設定は、「ハードウェアキー割り当て」「ハードウェア照明」で設定するとK65 RGB MINI本体にも保存される。こうすることで、iCUEがインストールされていないPCやゲーム機につないでも有効化できる。PCを複数台持っていたり、家と職場で同じキーボードを持ち運んで使ったりする際などに便利だ。



 Windowsキーの無効化やCaps Lockをオンにした場合は、そのキーだけ発光色が変わる。この時の発光色の調整や、「Alt+Tab」「Alt+F4」といった一部のキーコンビネーションの無効化は合わせて「パフォーマンス」で設定する。



 「デバイス設定」では、キーボードのファームウェア更新の他、ポーリングレート(1秒間に信号を伝送する回数)の変更も行える。



 ポーリングレートは最大で8000Hzまで高められる。レートを引き上げれば応答速度も向上するが、その分PC側の性能も要求される。標準設定では、ポーリングレートを1000Hz以上に設定しようとすると警告が出るようになっている。



 ハイスペックなPCを使っている場合は、ポーリングレートを引き上げることでゲームにおける操作レスポンスをより高められる。素早い反応を求められるシーンで戦いやすくなるだろう。



●オフィスワークではマクロを使うといいかもしれない



 ところでK65 RGB MINIをビジネスソフトを使ってみるとどうだろうか。実際にテキストエディタや「Excel」のようなデータ処理ソフトを使ってみると、慣れが必要な60%キーボード独特の運用方法が見えてきた。



 記事の執筆も含めて、筆者は「秀丸エディタ」というテキストエディタを使っている。「この固有名詞はもう出したかな?」というときはCtrl+Fで検索ウィンドウを、「この語句をまとめて直そう!」というときはCtrl+Rで一括置換ウィンドウを出すことが多い。これらのウィンドウは、Escキーを押すと閉じられる。



 先述の通り、K65 RGB MINIではFn+Escキーに全角/半角キーの操作が割り当てられている。日本語入力をオンにするためにFn+Escキーを押すつもりが、Escだけ押してしまい、これらのウィンドウを誤って閉じてしまうことが何度かあり、やきもきする場面があった。



 「カスタマイズすればいいのでは?」と思うかもしれないが、実は現時点において、このキーはカスタマイズできない。今後のソフトウェアやファームウェアの更新で対応することを期待したい。



 Excelでデータ処理をする際は、キーボード上部の数字キーで数値を入力してから、Fn+I/J/K/Lでセル移動(方向キー操作)を行うことになる。テンキーがないことは少し不便だが、セル移動はTabキーやEnterキーを活用すれば楽に行える。



 ただ、セルの両端への移動(Ctrl+矢印キー)を行う際は、右CtrlキーとFnキーを右手で押しながら左手で矢印キーを押したり、左Ctrlを左手で押しながら右小指でFnキー、残る右手の指で矢印キーを押す……といったように少し操作に工夫が必要となる。



 ここまで使って思ったことだが、よく使う定型文の入力や、一部のショートカットキーの操作は、iCUEでマクロを設定すればかなり快適になる。



メールやオフィスソフトで毎回入力する定型文であったり、Ctrl+CとCtrl+Vを設定してコピー&ペーストを1度に行うなど、iCUEでマクロを設定してうまく使えば普段の業務を少しだけ便利にできるかもしれない。



●在宅勤務では小さいことが正義!



 フルキーボードと比べてしまうと、60%キーボードはどうしても少し機能不足を感じてしまう。しかし、冒頭で述べたように、自宅の机で使えるスペースが狭い場合や、ファミリーレストランやコワーキングスペースなどに持ち込んで使う場合は、約295mmという幅の狭さが役に立つ。



 筆者が普段作業をしているデスクは、幅が約1mで、奥行きが60cmほどある。しかし、ここにディスプレイを置くと、手元のスペースは30cm程度確保できる。普段は、ここに奥行き約20cmのフルキーボードを置いて作業している。残りスペースは10cm程度しかない。



 それが、K65 RGB MINIを置くと、スペースが約20cmまで広がる。ここに印刷した資料を置いてみたり、メモパッドと筆記具を置いたりしてみると、「キーボードの機能は少なくなったけれど、できることが増えたぞ!」と案外うれしくなる。



 食卓でノートPCを広げて作業することもあるのだが、幅は約60cm、奥行きは約30cmと、デスクよりもさらに狭いスペースで作業せざるを得ない。家人が同時に仕事をする場合は、このスペースをどうしても“シェア”しなければならない。



 しかし、元がコンパクトなK65 RGB MINIを使うと、ノートPCをタブレットモードにすれば、しっかりと作業ができる。



 K65 RGB MINIは、上げ底のように使えるノートPCスタンドとの相性もいい。普段見下ろしているノートPCのディスプレイを大きく底上げして、その下にK65 RGB MINIを置く。それだけで、ディスプレイを見下ろすことによる首の疲労を減らせる。その上、慣れこそ必要だが、ノートPCのキーボードよりも快適にタイピング可能だ。



 重量は約550gなので、先述の通り持ち運びやすい。筆者もカバンやリュックにノートPCと一緒に入れて持ち運んだが、重さが気になることはなかった。サイズが小さいため、カバンやリュックのリュックの容積を圧迫しにくく、外出先で荷物が増えても収納スペースに困らないのはうれしい。



●使用キーが少ない対戦ゲームでなら使いやすさ抜群



 K65 RGB MINIの“本職”ともいえるゲーミング用途ではどうだろうか。



 フルキーボードから乗り換える1番の利点は、マウスを動かせるスペースが増えたことだ。画面の端から端まで大きくカーソルを動かすのも1ストロークで済むようになったし、素早い視点移動が求められるゲームも遊びやすくなった。



 対戦ゲームでありゲームスピードも速く、視点を頻繁に移動させる「Apex Legends」をプレイする際は、フルキーボードではマウスがキーボードにぶつかることを気にして激しく動かすことをためらっていた。しかし、K65 RGB MINIでは横方向に約20cmも余剰スペースが生まれたので、のびのびとマウスを動かせる。



 Apex Legendsは、1キーと2キーで武器を切り替えて、3キーで素手になる。回復アイテムの使用は4キーに割り当てられている。K65 RGB MINIはコンパクトながらもキーピッチは広めである。ゆえに、激しい戦闘中に焦ってキーの端を押して意図しない操作をすることもない。Fキーで敵の位置を知らせる操作、Rキーで弾を補充する操作もよく間違えていたが、K65 RGB MINIにしてからは少し減らせた。



 一方、F1キーで開けるセリフホイールが使えなくなったのは仕方のないところだ。セリフホイールはF1で開き、マウスでセリフを選択するが、K65 RGB MINIではFnキーの位置が位置だけに、両手を使わないとファンクションキーの操作ができない。両手を使うと、当然ながらマウスを動かせなくなる。



 仲間にアイテムや敵の場所を知らせることはできるので、必要最低限のコミュニケーションは取れる。しかし、少しだけ不便であることには変わりない。



 Apex Legendsと同様に、K65 RGB MINIのような60%キーボードでは、テンキーやファンクションキーに機能が割り振られたゲームが少々遊びにくくなる。主立ったゲームを挙げると、「ファンタシースターオンライン2」や「マビノギ」などスキルが多く1度に遊べるプレイスタイルが幅広いMMORPGや、スクリーンショットや視点変更などプレイヤーが扱える機能が多い「Minecraft」は少し不便になるかもしれない。



 マウスでの操作に慣れる、マウスから手を離しても問題ないタイミングで素早く操作できるなる、といったように“慣れ”が要求される。



 一方で、使用するキーが少なめな対戦ゲームに限定すると、動作点が短かいことや、キーピッチが広めでミスタイプをしにくいことは大きな強みといえる。



 先述のApex Legendsは、標準設定で使うファンクションキーは1つだけと少ない。氏の他、「Call of Duty」シリーズや「フォートナイト」など、対戦型ゲームでは、ファンクションキーやテンキーを使わない設定になっているものも多い。「必要になったら手を慣らす程度の気持ち」でいいかもしれない。



●小さなスペースを効率よく使いたいユーザーにおすすめ



 このように、60%キーボードであるK65 RGB MINIは、フルキーボードと比較すると確かに機能は少ない。しかし、慣れればフルキーボードにかなり近い操作が可能で、在宅勤務で発生する作業やゲームでも十分に使える。キーボードが占有するスペースを削減することで、タイピング以外に使える空間を確保できることがうれしい。



 Fnキーを使えば、大抵の操作は補える。iCUEを使えば、一部を除いて設定も柔軟に変えられる。何より、日本語配列を選べることや、TabキーやCaps Lockキーが大きめなのがうれしかった。



 強いて使いづらさを挙げるなら、キータイプの音が大きいところだろう。今回の記事は全てK65 RGB MINIを使って執筆した。その際に、家族から「少しうるさい」と言われてしまった。実際のところ銀軸の音は大きめで、素早くタイピングしているとキーを打っている自分も気になった。



 多少使いにくい部分はあるが、何より小型であるところに魅力を感じる。またフルキーボード準拠のキーサイズでミスタイプを起こしづらく、キーの耐久力も安価なメンブレンキーより非常に高い。テレワークのお供に長く使い続けられるキーボードとして、購入を検討してみるのもよいだろう。



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