咳や痰は「肺がん」の初期症状? 風邪っぽい時の咳との見分け方は…【医師が解説】

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2021年06月18日 20:51  All About

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写真風邪などが治った後にも極端に咳症状だけが長引く場合や、血が赤い筋のように混じる痰が出るような場合、肺がんの初期症状にも同じようなものがあります。肺がんの初期症状の咳や痰の特徴、見分け方について解説します。
風邪などが治った後にも極端に咳症状だけが長引く場合や、血が赤い筋のように混じる痰が出るような場合、肺がんの初期症状にも同じようなものがあります。肺がんの初期症状の咳や痰の特徴、見分け方について解説します。

風邪の咳だと思っていたら肺がんの初期症状というケース

職場でゴホゴホ、家でもゴホゴホ。風邪は治ったのに、また咳だけは一向に治らなくて……という方はいらっしゃいませんか? 確かに、風邪をこじらせたときなど、解熱後も咳や痰の症状がしばらく続くことは珍しくありません。多くの場合は、風邪薬などで症状を抑えながら、栄養と休養をしっかりとることで自然に軽快します。

しかし、咳や痰は肺がんの初期症状のひとつでもあります。注意すべき長引く咳や痰について解説しましょう。

痰に血が混じる・赤い筋が入る場合は要注意

痰と一口に言っても色や性状はさまざまです。薄い透明なものから、白っぽいもの、黄色や緑色、茶色、黒色など色もさまざまですし、さらさらのものから粘度の高いものまであります。

一般に、細菌の感染があれば痰は粘っこく色がついてきますし、茶色や黒などは喫煙の影響による場合も多いです。長引く風邪のときなどは黄色ブドウ球菌や緑膿菌などの細菌感染が起こるので、特に色がついた粘っこい痰が出てきます。

しかし、赤やピンク、またかさぶたのような赤黒い色の痰が出る場合は、これらのものとは明確に異なります。赤やピンク、赤黒いのは血の色であることが多いのですが、通常は血が痰に混じることはありません。肺がんに限らずがんは組織がもろく出血しやすいので、痰に血が混じりやすくなります。もちろん、咳が続いたときなどに稀に混じることはありますが、とくに痰のなかにすっと線を引いたような赤い筋があるときなどは要注意です。

極端に咳が長引く場合に、考えられる病気が

風邪による咳は、初期であれば痰を出すためのいわば自衛的な咳ですが、痰がある程度出てしまえば次第に治まっていきます。風邪をこじらせた場合や喘息などの基礎疾患がある場合には、気管支粘膜に炎症がのこり過敏性が増して、ほこりや温度差などちょっとしたことで咳が続いて出ることもあります。マイコプラズマ肺炎などでも咳が長引きます。

しかし、これらの咳は通常は炎症の軽快、感染の改善によって治まっていきます。もし、通常の気道感染症治療によってほとんど改善が見られない咳であれば、近年、結核の可能性もありますが、やはり肺がん、特に気管に近い肺門部と呼ばれるところにできたがんの可能性も考えて、適切な検査を受けるのがよいでしょう。

咳・痰で肺がんの不安を感じたときも、まずは内科の受診を

もちろん、咳が少し長引いたり、痰が出るような場合でも、圧倒的に多いのは長引く風邪を始めとした通常の呼吸器感染症です。肺がんの頻度はこれらに比べるとずっと低いので、あまり神経質に心配しすぎることはありません。

しかし、それまでにないほど長びく咳や、血が混じるような普段と違う痰が続くなど、少しでも気になられたのなら、思い立ったが吉日です。いきなり専門的な検診を予約しなくても大丈夫ですので、まずはすぐに行けるかかりつけの内科などを受診して、医師の診察を受けられることをおすすめします。

狭間 研至プロフィール

大阪大学医学部卒。日本外科学会 認定登録医。大阪大学医学部付属病院、大阪府立病院などで外科・呼吸器外科診療に従事した後、現在は地域医療の現場で医師として診療を行う。ファルメディコ株式会社 代表取締役社長。医療法人嘉健会思温病院理事長。外科医、地域医療、薬局運営の豊富な経験から、医療と患者さんの橋渡しとなる分かりやすい医学情報発信を行っている。
(文:狭間 研至(医師))

このニュースに関するつぶやき

  • 長引く咳はアレルギー(花粉症など)が原因のこともあるよ。私は咳が2ヶ月くらい続き、内科や耳鼻咽喉科では原因不明で、処方薬も効果なかったのが、市販の花粉薬で咳が止まった経験がある。
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