レッドブル・ホンダ密着:“計画的なやりくり”で新PUコンポーネント投入。問題なく機能し初日をトップで終える

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2021年06月19日 13:01  AUTOSPORT web

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写真2021年F1第7戦フランスGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)
2021年F1第7戦フランスGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)
 2021年F1第7戦フランスGPでレッドブル・ホンダの2台が、新たなパワーユニットのコンポーネントを投入した。新しく投入されたのは2基目のICE、ターボ、MGU-H、MGU-Kと、3基目のエキゾーストシステム。これはホンダがパワーユニットを供給しているもうひとつのチームであるアルファタウリのピエール・ガスリーも同様である。

 今回、角田裕毅(アルファタウリ)に2基目のコンポーネント投入が見送られたのは、「角田選手は第2戦エミリア・ロマーニャGPの予選でクラッシュし、すでに2基目を投入しているから」だとホンダの田辺豊治F1テクニカルディレクターは説明した。

 過去5年間でホンダが2基目(ICEを含む)を投入してきたタイミングを振り返ってみよう。トラブルに見舞われて急きょICEを交換した場合を除くと、ICEにトラブルがなくても、ホンダが2基目を投入したタイミングは、昨年が第5戦70周年記念GPで、2019年が第4戦アゼルバイジャンGP。2018年は第7戦カナダGPで、2017年は第5戦スペインGPだった。つまり、最近の4シーズンのなかで、2018年と並んで最も遅いタイミングでの2基目の投入となった。

 その2018年は最終的に8基のICEを使用した。ただし、この時代はシーズン中のアップデートが許されていたので、信頼性の懸念ではなく、ICEをアップデートするために戦略的に新しいICEを投入していたケースもあった。

 その点、今シーズンは2020年シーズンから2021年シーズンにかけて、ICEは1回しかアップデートは許されておらず、そのアップデートはICEを新骨格にするために使用しているため、ホンダの今回の2基目は年間3基という使用制限に対応するための措置だった。そのことは、田辺TDがフランスGPに向けて「基本的にここから計画的なやりくりに入ります」と語っていることでもわかる。

 現時点で2021年シーズンは全23戦が予定されているため、年間3基ということは、1基あたりの耐久性は7.6戦となる。つまり、単純に計算すれば交換時期は7戦目のフランスGP以降となる。

 だが、パワーユニットの使用制限というのはシーズンの合計基数であって、ギヤボックスのように連続して使用しなければならないというものではない。つまり、ホンダの1基目のパワーユニットはまだ使用できる状況にあり、第8戦シュタイアーマルクGP以降は今回投入した2基目と同様、1基目も使用することができる。それが田辺TDが表現した『計画的なやりくり』ということだ。

 その2基目のコンポーネントを使用したパワーユニットは、第7戦フランスGPの初日、大きな問題を発生させることなく、マックス・フェルスタッペンがトップタイムをマークして、1日を終えた。

「両チームともに大きな問題の発生はなく、基本的なプログラムを消化して新PUの機能確認を含めて多くのデータ収集ができました」と言う田辺TDは、さらにこう続けた。

「今回もライバルとは非常に僅差となりそうです。僅差では、ほんの小さなパフォーマンスの差が結果に大きく影響しますので、チームと一緒に細部に至るまでデータを確認し、最適化を進めていきます」

 ライバルとは、もちろんメルセデス勢。ポール・リカールでフランスGPが復活した2018年以来、ここで勝利しているのはメルセデスだけ。そのサーキットでホンダの2基目がどんなパフォーマンスを披露するのか、楽しみにしたい。
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