エースは最高のお兄ちゃん? 『ONE PIECE』キャラで考える理想の家族

0

2021年06月20日 08:01  リアルサウンド

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

リアルサウンド

写真

 『ONE PIECE』で度々重要となる「家族」という存在。作中では「“鬼”と呼ばれた父親」や「子供を85人産んだ母親」など、奇想天外な生き方をする人物が数多く登場している。そこで今回は『ONE PIECE』に登場したキャラクターの中から、独断と偏見で筆者が共に生活をしたい「理想の家族」を考えてみる。作品に登場した最高の「父」「母」「兄」「姉」とは誰なのだろうか。


・父/キュロス(ドレスローザ編)

 まず最初に紹介するのは、一家の大黒柱である父親。ルフィの父親であるドラゴンや、サンジの父親であるヴィンスモーク・ジャッジなど、作中には様々な父親が登場するが、最高の父を1人挙げるなら迷うことなくキュロスだろう。


『ONE PIECE』75巻(集英社)

 キュロスはドレスローザ編で登場した、元リク王軍軍隊長の剣闘士である。王女であるスカーレットと結婚した彼は、一人娘のレベッカと3人で幸せに暮らしていた。しかし突如王国をドフラミンゴが襲い、スカーレットは亡くなってしまう。そしてシュガーの能力によっておもちゃの兵隊に変えられてしまったキュロスは、娘のレベッカからも忘れられてしまった。しかし彼はそんな自分の存在も忘れてしまったレベッカを、10年もの間「おもちゃの兵隊」として支えてきたのだ。ルフィ達と協力しドレスローザを奪還した後に、レベッカとの親子の絆を感じさせるシーンは、ドレスローザ編でも屈指の名シーンとなっている。過去に復讐殺人を犯してしまったがために、娘を抱くことすらできなくなるほど自らを厳しく律し、過酷な状況でも娘を見守り続けたキュロス。彼ならば自慢の父親になること間違いなしだ。


母/ベルメール(東の海編)
『ONE PIECE』9巻(集英社)

 我が子に無償の愛を注ぎ、幸せを誰よりも願う母親。その点で言えば、東の海編で登場したベルメールは作中の誰よりも母親だった。ナミの育ての親であるベルメールは、元々は立派な海兵だった。村の有名な不良娘だった彼女が、戦場で保護して連れて来た2人の赤ん坊。これがナミとノジコである。その後裕福ではないものの楽しく暮らしていた3人に、悲劇が起こる。後の宿敵となる魚人のアーロンが村を襲撃し、高い年貢の徴収を強いたのだ。みかんを栽培しながら慎ましく生活するベルメールには、「大人1人分」の財産しかない。村人はまだ見つかっていないナミとノジコを、海へと逃がそうとする。「もうベルメールさんの子でいちゃだめなの?」とナミ。しかしベルメールは年貢をナミとノジコの分として、家族の縁のため自分は死ぬ道を選ぶ。「口先だけでも親になりたい、あいつら……私の子でしょ?」。このセリフを発した時のベルメールの表情は、母としての愛情に満ち溢れていた。




兄/ポートガス・D・エース(アラバスタ編)
『ONE PIECE』18巻(集英社)

 『ONE PIECE』で兄と言えば、誰もが思い浮かべる火拳のエース。彼もまたアラバスタ編の初登場時に麦わらの一味に挨拶をしたりと、立派な兄として描かれていた。兄といえば、喧嘩もするけど結局は面倒を見てくれるポジション。過去にルフィと初対面を果たした際も、エースは最初ルフィを冷たくあしらっていた。しかしルフィが自分を必要としていると知った後は、ルフィを弟として可愛がっていた。また自身の海賊団が白ひげ海賊団に返り討ちにされた際は、自分が犠牲になることで部下を逃がそうとする描写もある。弱い部分もあり喧嘩もするが、大切なものを守るためなら自己犠牲も厭わないエース。自分と共に成長していく兄としては、これ以上のキャラクターはいないだろう。


姉/ヴィンスモーク・レイジュ(ホールケーキアイランド編)
『ONE PIECE』85巻(集英社)

 擬似理想の家族の最後のピースとなるのが、サンジの頼れる姉であるヴィンスモーク・レイジュである。ジャッジが率いる科学戦闘部隊「ジェルマ66」の幹部であり、血統因子の操作により超人的な戦闘力を誇るレイジュ。しかし彼女は生まれながらに憐れみや悲しみなどの感情が欠落している他兄弟とは違い、慈愛に溢れる人物として描かれた。兄達にいじめられ傷ついたサンジを、こっそりと手当てするレイジュ。失敗作として囚われていたサンジに「海は広い! いつか必ず優しい人たちに会えるから! 走れ! 振り返るな!」と、世界に飛び出す背中を押したのも彼女だ。またホールケーキアイランド編にてサンジが戻って来た際も、彼女は裏で弟を支える働きを見せる。優しく思いやりに溢れ、時には逞しく弟を守るレイジュ。その姿はまさに「頼れる姉」そのものだった。


 もちろん家族という形には、良い部分もあれば悪いこともあるだろう。しかしこの家族と共に生活していれば、賑やかで楽しい生活が送れることは間違いない。今や累計発行部数も4億8000万部を越え、単行本の巻数も100巻に差し迫る『ONE PIECE』。ぜひ妄想に耽りながら、様々な方法で本作を楽しんで欲しい。


    ランキングゲーム・アニメ

    前日のランキングへ

    オススメゲーム

    ニュース設定