世界でも日本人は突出して「いじわる」!? ヤマザキマリと中野信子が“日本人脳”を分析した結果…

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2021年06月21日 06:41  ダ・ヴィンチニュース

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写真『生贄探し 暴走する脳』(中野信子・ヤマザキマリ/講談社)
『生贄探し 暴走する脳』(中野信子・ヤマザキマリ/講談社)

 日本人は、海外の人から「礼儀が正しい」「親切だ」などと賞賛されがちだ。だが、日本人として日本に長く暮らしていると、日本人の秘められた性格の悪さというものを嫌というほど実感する。特に昨今のコロナ禍は、日本人の意地の悪さを表出させたような気がしてならない。

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 たとえば、「正義中毒」。自分に正義があると信じ、ルール違反者に平気で罵詈雑言を浴びせかける姿はとても世界に誇れたものではない。それも昨今ニュースで取りざたされる日本のような陰湿な炎上騒動は世界でも類を見ないというから驚かされる。

『生贄探し 暴走する脳』(講談社)は、脳科学者の中野信子さんと『テルマエ・ロマエ』などの作品で知られる漫画家のヤマザキマリさんが、対談を通して日本人の脳について鋭く分析する一冊。博識な2人の歯に衣着せぬ議論は面白い。この本を読むと、日本人がどうして厄介なのか、その理由が見えてくるのだ。

世界でもいじわる行動が突出している日本人

 中野さんによれば、実は、日本人は世界から見ても突出していじわる行動を起こしがちだという。大阪大学社会経済研究所が行った実験では、被験者たちに互いにお金を出資して道路を造るゲームをしてもらい、その心理的な駆け引きを観察した結果、日本人が、他の国の人々に比べて、「自分が損してでも他人をおとしめたい」という嫌がらせの行動を起こしやすいことがわかった。日本人はタダ乗りする奴を許さない。許せばそれは社会の損失とさえ思っているのだ。

 だが、ゲームが進むにつれ、被験者は次第に互いに協力し合う様子も見せ始めたという。この「いじわる」と「協力」という2つの行動は、世界の他の国の人々には見られない傾向なのだそうだ。

日本の戒律は「世間体」

 日本人のいじわる行動には、その協調性の高さが起因していそうだと、中野さんとヤマザキさんは議論を進めていく。たとえば、東アジア5都市の3〜5歳の子どもをもつ母親を対象にした調査では「子どもに将来どのような人になってほしいか」という質問に対し、東京では65%以上の母親が「他人に迷惑をかけない人」と回答した。その他の都市の同様の回答は25%程度だったことを考えると、日本人がいかに世間というものを気にしているかがうかがい知れるだろう。

 日本には「出る杭は打たれる」ということわざがあるが、海外ではそれに該当するものはないらしい。西洋や中東では、長い年月をかけて宗教が築いた倫理が人々の中で確固たる軸をなしているが、宗教の拘束がない日本の場合は“世間体”という戒律が私たちの生き方を統制しているのかもしれない。そして、日本人の礼儀正しさ、親切さは、村八分に遭わないための同調圧力に起因しているのかもしれないのだ。

 しかし、インターネットという匿名の世界は、“世間体”という戒律から私たち日本人を解放してしまった。匿名だから、“世間体”など気にする必要はない。宗教の倫理観に基づく海外ではネット上での炎上が起きにくいのに対して、日本では陰湿な炎上が起きるのは、こうした背景があるのかもしれない。

「どうしてみんないじわるなんだろう」「どうして私ってこんなに性格が悪いんだろう」…。そんな風に悩んでいる人は、中野さんとヤマザキさんの対談に納得させられることだろう。そして、その理由を知ることは、そこから脱却するためのヒントになるに違いない。負の感情から自由になりたい人必読の一冊。

文=アサトーミナミ

このニュースに関するつぶやき

  • 自分は木星人ですが日本人は9割の人間が知能指数低いです。ボクはその中でも知能指数高い人間としか付き合ってませんね
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  • ”The stake that sticks out gets hammered in.” →「出る杭はうたれる」。でも、”Tall trees catch much wind.” の方がよく使われます。
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