「息子が30年前にあなたと出会えていたら」と義父が味方に アラフォー以降の婚活のリアル

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2021年06月22日 11:00  AERA dot.

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写真写真はイメージです(Getty Images)
写真はイメージです(Getty Images)
 それなりに恋愛経験はあるけれど、現在は人生のパートナーと呼べる相手がいない。遠くない未来に訪れる老後を一人で生きていくのかと思うと不安……。いわゆる結婚適齢期を過ぎたアラフォー以降に真剣に婚活をする人は少なくない。ただ、いまは気軽に人に会うのがはばかられるコロナ禍。気持ちばかりが焦るが、近道はあるのだろうか。50代カップルの事例にヒントを探し、専門家にもアドバイスを求めた。

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 颯爽とした若々しさが印象的な音楽教師の沢村律子さん(仮名・59歳)は、趣味の音楽活動が縁で、2歳年下の会社員の夫と知り合い、54歳で結婚した。

 現在、同じアマチュアオーケストラに在籍する2人は、当初から波長がぴったりで、相性の良さを実感したという。休日には手をつないで散歩し、自宅ではピアノとフルートでアンサンブルを楽しむ。

「私は好き嫌いがハッキリ、夫は物腰が柔らかく人に合わせるタイプ。対照的な性格ですが居心地が良く、しっくりきます。現在は私の親と一緒に暮らし、家事も積極的にやってくれます。結婚して本当に良かったですね」

 結婚5年目。充実した毎日を送る沢村さん夫妻だが、ここに至るまでは平たんな道のりではなかったという。

 実は、2人とも初婚ではない。双方に、前のパートナーとの間には子どもがいた。夫も沢村さんも子どもたちに理解してもらえるかが、最大の不安だった。しかも夫は、離婚する際に前妻との協議がなかなかスムーズにはいかなかったという経緯がある。

 2人の結婚を後押ししてくれたのが、夫の父親だ。

「息子を心配していた義父は『子どものために人生を犠牲にするな。彼らもいずれわかってくれる』と。50歳からあと何年生きられるか、80歳まで生きるとしたら30年。長い年月を無意味に生きるより、自分たちの人生を大切にしようと改めて思えて、大きな力になりました」

 沢村さんは義父から「息子が30年前にあなたに会えていたら……」「1人でも遠慮なく遊びにおいで」と言葉をかけられたという。沢村さんの人間としての魅力が、夫だけでなく義父にも伝わっていたのだろう。

 そんな沢村さんは、出会いから結婚までどんなことに気をつけていたのだろうか。婚活中の女性のヒントになるかもしれない。

「自分の軸がブレないようにすることが大切。不安定な状況はトラブルも起きがちで、つい相手に不満をぶつけたくなるものです。でも、そこはグッとこらえて。相手の話に耳を傾け、説得が必要なときは辛抱強く説明する。大事なのは『ここまで言っても大丈夫。これ以上言ってはダメだ』というラインを見極めて接することですね。男女の関係性を超え、人間愛のような広い気持ちで歩み寄れたら最高だと思います」

 若いときのように、勢いや情熱だけでは関係は長続きしない。人生の中盤にさしかかった年代の結婚には相手を思いやる気持ちが第一。「相手を傷つけない」「歩み寄る」コミュニケーションが求められているようだ。

 結婚相談所やお見合いパーティー、マッチングアプリを使ったいわゆる「婚活」でも、沢村さんのような相手を思いやることのできる、心に余裕のある女性が人気だという。

 婚活パーソナルトレーナーのマチコさんによれば、婚活に最も必要なのは「自己肯定感」。自己肯定感が高い女性は、心に余裕があることが多く、それが雰囲気にも表れるという。そういう女性は、オフ会でも男性人気が高い。「自分もパートナーも大事にしそう」と好意的な意見が多く聞かれるという。

 しかし、長年、仕事で多忙な女性は婚活も合理的に進めたいがためか、雰囲気がどうにもギスギスしてくるのだとか。でも大丈夫。コロナ禍で出歩けない時期こそ、この自己肯定感をアップさせる絶好のチャンスだという。それには丁寧な暮らしを心がけるだけで違うそうだ。

「丁寧な暮らしといっても、料理嫌いなら、無理して料理の特訓をする必要はありません。自己肯定感を上げるには、好きなことをしながら、自分との対話の時間を増やすことです。美術館へ行く、ホテルのラウンジでお茶を飲む、着心地の良い部屋着で過ごす、鏡をピカピカに磨くといったことでもいいのです。豊かな時間を過ごしつつ、どんな結婚生活を送りたいかを具体的にイメージするのです」

 相手との縁を育むためにはこうした心の余裕は大きなポイントになるが、そもそもの出会いのチャンスを増やすコツやテクニックも侮ってはいけない。婚活は半年から一年を目標に短期決戦でのぞむのがベストとよくいわれる。

「まず、相手に求める20項目を決め、絶対に妥協できない上位3項目をしぼり込む。意外と明確に決まっていない人が多い。でもここをすっとばしてもうまくいきません」

 自己プロフィールの書き方も重要だ。その内容次第で次のステップで出会える人数も質もかなり違ってくるという。

「女性の趣味に多いヨガは男性にはピンときません。ありがちな趣味は書いても響かない。食べ歩きなら、具体的なエピソードをプラスし、読んで楽しい印象が残るようにします。また、ダメエピソードのような謙遜する内容を載せても引かれるだけ。よく知らない人の失敗談はしらけてしまいます」

 個人情報の管理に慎重な時代だからこそ、あまり出したくないのが「職業」。ぼやかしたい気持ちはわかるが、職種くらいは明かすほうが婚活には有利だという。

「仕事に見出すやりがいや喜びを語る言葉には、その人の生きざまがストレートに表れます。真剣に婚活を考えてプロフィールに目を通しているような人にはちゃんと響く。そのうえで好感をもってくれるような人となら良い縁につながりますよ」

 婚活で苦戦していると、たまには女友だちと話したくなるが、独身女性の集まりは参加しないほうがいいという。

「女子会では、婚活で出会った男性の失敗話などを肴に盛り上がりますが、これがマズい。自分が『アリ』だと思っても友達が『ナシ!』と言い放てば、『ナシかも』という気になり、可能性を狭めてしまうんです」

 そこでおススメなのが、円満な結婚生活を送る既婚女性の友人との集い。結婚の現実をわかっているので少々のことには動じない。「ま、そんなこともあるよ」という懐の深さがあり、すでに結婚している立場から役立つ情報やアドバイスをもらうこともできる。

 コロナ禍でも、直接対面に代わる方法としてZoomやLINEをフル活用し、大手婚活サイトでも各社は昨年からアプリ内でオンラインデートができる機能を備えており、出会いは決して少なくはないとのこと。

「第一印象を左右する外見に気を配るのはもちろん大事。でも、それ以上に不可欠なのがタフなメンタルです。お互いさまとはいえ、婚活は他人と比較されることの連続で、心折れることが本当に多いんですよ」

 自由度が高いアプリのマイナス面として、待ち合わせをすっぽかされた、既婚者がダマそうとしてきた、突然LINEをブロックされた……などがある。最終目的が金銭やマルチ商法の勧誘という危険な人も紛れている。しっかりした自分自身と打たれ強さがなければ、今の時代の婚活は乗りきれないという。

 悪い縁は忘れ、良い出会いがあったらコミュニケーションの基本に立ち返ることが、幸せな結婚を実らせる王道かもしれない。(取材・文/スローマリッジ取材班、山本真理)

マチコ/婚活パーソナルトレーナー。婚活をする女性たちを多方面からのアドバイスで全力サポートする「マチコの部屋」を運営。自身も38歳で結婚した経験から、難航しがちなアラフォー世代の婚活の各種講座やカウンセリングを対面セッションやオンラインで実施。顔タイプアドバイザー1級(一般社団法人 日本顔タイプ診断協会)。一級建築士の資格も有するリケジョ(理系女子)でもある。

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