オリックスが24年ぶりの10連勝! 先発・山岡の緊急降板も投手陣の踏ん張りに応えた杉本が勝ち越し打「点を取りたかった」

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2021年06月23日 01:24  ベースボールキング

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初回、押し出しを含む3連続四球で、1/3回26球1失点で降板したオリックスの山岡泰輔〈撮影=北野正樹〉
◆ 連日の7投手継投で粘り勝ち

 9日ぶりの本拠地・京セラドーム大阪へ、7年ぶりの単独首位で凱旋したオリックス。試合前には11年ぶり2度目の交流戦優勝の表彰式が行われ、応援団の戻ったスタンドが大いに沸いた。

 しかし、先発の山岡泰輔をアクシデントが襲う。初回に一死を奪っただけで打者5人に26球を投じ、1/3回1失点で降板。球団発表によれば、「右ひじの違和感」を訴えたための交代だという。

 1回表、先頭・浅間大基に中前打を許し、西川遥輝を右飛に打ち取ったが、高浜祐仁、近藤健介に連続四球。続く王柏融に押し出し四球を与えたところで、高山郁夫投手コーチがベンチを飛び出した。伝家の宝刀のスライダーが決まらず、制球が定まらない山岡らしからぬ投球内容。王柏融には抜け球もあり、高山コーチがマウンドで確認した後、中嶋聡監督が球審に山田修義への交代を告げた。

 1年前の6月26日のロッテ戦(ZOZOマリン)で山岡は、1回、打者2人に3球を投じただけで左脇腹の違和感を訴え、緊急降板。復帰までに約2カ月を要しただけに、長期離脱となれば、25年ぶりの優勝を目指すオリックスにとっては大きな痛手となるかもしれない。


 予備日を消化し、移動日なしで迎えた8連戦の3戦目。日本ハムに先制されたが、交流戦で両リーグトップの96得点(1試合平均5.33点)を挙げた強力打線は、この日も健在だった。

 2回にT-岡田がバーヘイゲンから右翼席へ8号ソロを放って試合を振り出しに戻すと、山田修義、漆原太晟、富山凌雅が走者を出しながらも要所を締めて迎えた6回、先頭・宗佑磨が中前打を放ち、二盗に成功。その後、暴投とモヤの四球で一死一、三塁として、杉本裕太郎が左翼線へ2点適時二塁打を放ち勝ち越した。7回には宗の適時打で4点目を挙げ、8回にも杉本の適時打で加点する。

 投手陣は、初回の一死満塁を山田が抑え、漆原太晟、富山凌雅、K-鈴木と無失点でつなぎ、8回も能見篤史が抑えた。9回には澤田圭佑が1点を与えたが、バックの好守にも助けられて24年ぶりの10連勝を達成した。


 勝ち越し打の杉本は「なかなか点が入らない中、投手陣が粘って抑えてくれていたので、何とか点を取りたかった。(打てたのは)投手陣のおかげです」と、救援陣に感謝。山岡のアクシデントにもかかわらず無失点に抑えた投手陣の踏ん張りに応えた。投打の歯車がガッチリと合っているところが、今のオリックスの強み。

 最後は二死二、三塁で三遊間への打球を宗が横っ飛びで好捕。3時間59分に及ぶ厳しい試合を制した中嶋監督は「予定していない形になったが、中継ぎ陣がよく投げてくれた。杉本もよく打ってくれた。ヒットは少なかったが、球数を多く投げさせるなど、みんながよくつないでくれた」と、選手を称えた。10連勝については「ピンと来ない。そんな感じの試合ではなかった。投手は明日の方が心配。明日は切り替えて、新しい気持ちで向かっていきたい」と、おごることなく気持ちを引き締めていた。


取材・文=北野正樹(きたの・まさき)

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  • 楽天ファンだがバンクとの優勝争いを予想してたが、オリが上がってくるとは思わなかった。楽天は悲しいほど打てない。
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