「“夫夫(ふうふ)”が特別なことは何もない」代理母出産で息子を授かった男性2人がSNSで子育て発信するワケ

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2021年06月23日 08:40  ORICON NEWS

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写真(左から)リカさん、息子くん、みっつんさん(画像提供:みっつんさん)
(左から)リカさん、息子くん、みっつんさん(画像提供:みっつんさん)
 2011年にスウェーデンの法律のもと、同性婚をしたみっつんさんとリカさん。2人は2016年にサロガシー(代理母出産)によって男児を授かり、現在はスウェーデンで暮らしている。2019年からはYouTube「ふたりぱぱ」チャンネルで3人家族の風景やパパたちが育児に奮闘している様子を配信し、12万人のチャンネル登録者数を突破するほどの人気に。そんな彼らに、サロガシーで子どもを持つ選択をした理由やパパ2人の子育てを通して感じたことなどを聞いた。

【画像】ふたりパパ、息子くんと初めてのご対面…スウェーデンでの子育てと息子くん成長の記録

■カミングアウト当時は両親からの戸惑いも…「おじいちゃんおばあちゃんとして息子に接してくれた」

――YouTubeチャンネル「ふたりぱぱ」では視聴者から「将来の明るい選択肢としてイメージしやすい」、「心がポカポカ幸せになれる」といったコメントが多く寄せられていますが、こういった反響についてどう感じていらっしゃいますか。

【みっつん】僕らはゲイカップルで子育てをしているという珍しい家族ですが、皆さん温かい言葉をかけてくださるので凄く嬉しいです。世の中にはLGBTQの人達に批判的な方が少なからずいますが、「ふたりぱぱ」チャンネルは常に平和なのでありがたいなと思っています。

――同性婚をされたとき、ご家族の反応はいかがでしたか。

【リカ】うちはとてもポジティブな反応でした。家族は手作りの結婚記念パーティを開き、親戚なんかもみんな呼んでお祝いしてくれました。みんなでサウナに入って湖に飛び込んだりして、とにかく楽しかったです。

【みっつん】夫はスウェーデン出身なので、土地柄もあって大歓迎だったのですが、僕のほうは違いました。まず、結婚と同時にロンドンに引っ越さなければいけなかったので、そのタイミングで両親に手紙でカミングアウトしたのですが、あまりにも突然の告白で“受け入れられない”という反応をしていたと兄と姉から聞きました。でも、そのあとリカと2人で実家を訪れたこともありますし、息子くんが2歳弱の時に初めて3人で帰ったときは普通におじいちゃん、おばあちゃんという感じで接してくれたので凄く嬉しかったです。きっと色々と葛藤しながら時間をかけて理解してくれたんだと思います。

――お2人は2016年にサロガシーによって男児を授かりましたが、何故サロガシーを選ばれたのでしょうか。

【みっつん】子どもを持つための方法として、養子縁組、コーペアレンツ(レズビアンカップルとゲイカップルが一緒に子育てをするなど、基本的にはリレーションシップのない人の間で行われる養育方法)、精子提供(レズビアンカップルやシングルの女性などに精子を提供して育ててもらう方法)などありますが、僕らは自分達で子育てをしたかった。さまざまな条件や取捨選択の結果、最初から自分達の子どもとして育てられる可能性が高いサロガシーを選んだんです。

――みっつんさんのブログ「ふたりぱぱ日記」を拝見するまでは子どもを持てる方法が色々あることを知らなかったので、とても勉強になりました。

【みっつん】日本だとそういった制度を利用して子どもを育てることに対してネガティブなイメージがまだ強いですが、子どもを持てる人も、既に子どもを持っている人でも、もっと積極的に取り組んでもいいんじゃないかなって思います。里親制度や養子縁組は子どものための制度ですから。実際、僕のブログやYouTubeを見て子どもを持とうと思った海外のゲイカップルの中には養子縁組を選んだ方も沢山いらっしゃるんです。なので“子どもを育てたい”という方には不可能じゃないことを伝えていきたいです。

■時代と国によって変わる教育問題「自分が受けた教育をしたくなってしまう」

――スウェーデンでの子育てで大変だなと思ったことを教えて頂けますか。

【みっつん】息子はいま幼稚園に通っているのですが、教育方法が日本と違うので、そこに合わせるのが大変です。最近は日本でも自主性を大事にする教育に変わってきていますが、僕が子どもの頃はそうじゃなかったので、つい息子くんには自分が受けた教育をしたくなってしまう。でも、現在のスウェーデンでは自主性を重んじる教育方針なので、息子くんはよく「自分のやりたいことは自分で決める」と言うんです。なので、彼の意見を認めてあげつつ、疑問点や問題点を投げかけて一緒に考えるようにしています。

――子育てをするにあたって、「ふたりぱぱ」だからこそ心がけていることは何かありますか。

【リカ】息子は“自分の考えを持った1人の人間である”ということを忘れないようにしています。例えば、時には親の僕らがやろうとしていたことがあっても、彼はそれをしたくないということもある。そういう時は彼の言うことに耳を傾けて、彼がしたいことがあれば一度それを受け止めて、そのうえで「今回はもう予定が決まっているからまた今度ね」と伝えるように心がけています。

【みっつん】「ふたりぱぱ」だからこそ心がけているということは特にないです。僕自身、子どもを育てるまでは「ふたりぱぱ」だから特別な感じになるのかなと思っていたんですけど、実際に育て始めると特別なことは何もなくて。子どもを持つ親はみんな悩むことはだいたい一緒ですし、嬉しいことも一緒だなと感じることが多いです。だからYouTubeでも皆さん共感してコメントをくださるんじゃないかなと思います。

■息子くんの出自を話すタイミングは「年齢に合わせて少しずつ話していきたい」

――お子さんが大きくなるにつれて考えなければいけないのが出自の話をされるタイミングですが、ブログや動画ではそのことについてお2人で話し合っているとおっしゃっていましたね。

【みっつん】息子くんが誰から生まれてきたのか、誰が生物学的父親で母親なのかなど全て正直に伝えると決めています。ただ、まだ彼は幼いので、年齢に合わせて少しずつ話していくことが大事なのかなと。幼稚園でも“人間には卵の時期がある”ということを教えてもらっているようで、昔から連絡を取り合っている代理母の方から自分の卵がきたということもなんとなくわかっているみたいなんです。でも卵は代理母の方のものではないので、「卵は違う女性のなんだよ」と言ったら凄く驚いてました(笑)。そんな風に、ひとつひとつ僕らの言葉で直接話すことが大事なので、伝え方には細心の注意を払って、息子くんがしっかり理解できるタイミングで話すようにしています。

――息子さんが物心ついてきて、悩んだり混乱してしまった場合はどのように理解してもらおうと考えてらっしゃいますか。

【みっつん】とことん話し合うしかないと思います。例えば、「ゲイカップルに育てられた子どもはいじめられるかもしれない。それは可哀想だ」と思う人もいるかもしれませんが、いじめって親が同性カップルじゃなくても起こりうることですよね。大事なのはいじめが起きてしまった場合にどう対処するかなんじゃないかなと。もしも息子くんがいじめられたら逃げ場を作ってあげてもいいと思うし、何よりいじめる側にまわらなかったことを褒めて「君は君のままで大丈夫だよ」と言ってあげたい。いじめに関しては理由がなんであれいじめる側の問題なので、いじめられる側の存在は絶対に否定してはいけないと思います。

――みっつんさん自身も過去に悩み苦しんだ時期があったのではありませんか。

【みっつん】思春期や青年期に辛いことは沢山ありましたけど、だからこそ気付けたことがいっぱいあったように思いますし、とにかく僕はラッキーだなと。ゲイカップルとして子どもを持つことは前例があまりないのでチャレンジではありましたけど、もしこれがストレートの男性として結婚して育児をしていたら、色んなことに疑問を持つ機会がなかったでしょうし、“こうしなきゃ”という幻想にのみ込まれていたかもしれない。だけど「ふたりぱぱ」として子どもを持ち、育児をしていく中で“こうしなきゃ、なんてない”と改めて実感できたのは良かったなと思います。

――では最後に、お二人が息子さんに対して願うことはなんでしょうか。

【リカ】不安を抱えず自信を持ち、自立した1人の人間になってほしいです。それから、自分自身と周りの人間を尊重できる人に育ってくれたらいいなと思います。

【みっつん】一番大きな願いは健康で元気に育ってくれること。これからも「ふたりぱぱ」と息子くんで幸せに暮らしていけたらと思っています。

(取材・文/奥村百恵)

このニュースに関するつぶやき

  • イヤexclamation 特別ではなく異常だ。 どう考えても不自然。 どちらかが親で無いし。 そもそも子供が我が家が異常だと知った時にどう説明するのだ��(秘密暴露家族崩壊必至)
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  • 子が嫌になった時に逃げられる仕組み必須だな。無論、普通婚の毒親も含めてね。
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