Windows 11で動くAndroidアプリ その背景にあるもの

3

2021年06月27日 10:32  ITmedia NEWS

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

ITmedia NEWS

写真 Intelの発表
Intelの発表

 「Windows 11」の発表イベントで一番話題になったのは、たぶん「Androidアプリが動きます」というところだったのではないかと思います(「Windows 10」でAndroidアプリ移植、が頓挫したことは忘れていました)。



【その他の画像】



 でも、Androidスマートフォンユーザーであれば「Amazonアプリストア経由で」というところで「ああ〜」と思ったでしょう。Google純正アプリは来ないんだな、と。



 Googleは今回特に協力していないので、関連発表もしていません。この機能実現に協力したのはIntelとAmazonで、それぞれ関連するプレスリリースと公式ブログを出しています。



 Intelの発表によると、「Intel Bridge Technology」で「モバイルアプリを大幅に拡張してPCで実行できるようにした」そうです。これは「x86ベースの端末でアプリをネイティブに実行できるようにするランタイムポストコンパイラ」だと説明しています。



 難しいことは分かりませんが、とにかくこのブリッジテクノロジーのお陰でAndroidアプリが動くんだよ、と。そして、Intelはモバイルアプリ、とAndroidアプリに限定していないので、技術的にはiOSアプリも動かせるという可能性もあるのでしょうか。



【修正履歴:2021年6月28日午前11時50分】iOSアプリに対応できる技術的な可能性について、表現を変更しました



 さらに、Intelプロセッサだけでなく、AMDやArmベースのPCでも動くと、IntelはThe Vergeに言いました。



 Amazonはアプリ開発者向けのAppStore Blogでこの提携について発表しました。Microsoftとの協力は、「開発者に新しい機会を創出」することが主な狙いという感じです。



 Amazonのアプリストア、まだまだないアプリが多い(SlackとかPocketとかFeedlyとか)けれど、この提携で「じゃ、対応させるか」と思う開発者さんもいるかもしれません。



 それに、Microsoft Storeで見つけたAndroidアプリをAmazonのアプリストアからダウンロードするには、当然ながらAmazonのアカウントも必要です(下のGIFでは、アプリページに「Get from Amazon AppStore」というボタンが見えます)。だから、Amazonのユーザーも増える可能性があります。



 GoogleがGoogle PlayストアをMicrosoft Storeと連携させてもGoogle側のメリットはあまりなさそうですが、Amazonにはそういうメリットがあり、MicrosoftとAmazonなら“うぃんうぃん”なのでした。



 ところで、Amazonのタブレット「Fire」シリーズを持っていなければ、AmazonにAndroidアプリストアがあることすら知らないかも。



 FireタブレットはAndroidベースなのです。ほとんどのAndroid端末は「Googleモバイルサービス」(GMS)対応なのでGoogleの公式アプリストア、Google Playストアからアプリをダウンロードできますが、AmazonはFireシリーズをGMSに対応させずに独自アプリストアを展開する道を選び、独自のエコシステム構築を目指しました。



 なお、AmazonのアプリストアのアプリをAndroidスマートフォンにダウンロードすることはできます。Googleにとっては(今話題の)「サイドローディング」に当たりますが。



 サイドローディングというのは、公式アプリストア以外からアプリをダウンロードすることです。日本ではサイドローディングしたアプリを「野良アプリ」などと呼びます。GoogleはAppleと違ってサイドローディングを認めています。



 公式アプリストアに登録せずに自分のWebサイトなどでアプリを提供する開発者側のメリットは、なんと言ってもGoogleに手数料を払わなくて済むことです。



 ユーザー側にとっても問題はなさそうですが、マルウェア(Googleは「有害な可能性があるアプリ(PHA)」とも呼んでいます)を掴まされる可能性は公式アプリストアより高くなります。公式アプリストアはマルウェアの侵入を防ぐためにかなり厳重に監視しているので。



 ここのところ、GoogleやAppleへの独禁法関連の風当たりが強く、特にAppleは「iOSアプリのApp Storeでの独占販売はやめれ」と英政府とかEUとかからつつかれています。



 Appleは「そんなことをしたらユーザーを守りきれなくなる」とわざわざ16ページもあるPDFの文書を公開して主張しています。



 確かにそれはあるけど、実際のところはいわゆるApple税を取れなくなることへの危機感が強いはず。EUの調査はApple税を不満に思うSpotifyやEpicからの申し立てで始まりました。



 それを横目に、MicrosoftはMicrosoft Storeの刷新で開発者がアプリ内決済に独自サービスを使っていいことにしました。



 Microsoftは昨年10月、アプリストアの10の原則を発表し、「開発者と人気のあるプラットフォームのオーナーが、利益のバランスをとる方法について公開討論を行うべきだ」と主張しました。Windows 11でのAndroidアプリ対応やMicrosoft Storeの刷新は、その続きだったんですね。



 この連載は「Googleさん」なのに、なんだかMicrosoftの話になってしまいました。



 Microsoftのサティア・ナデラCEOは、「Amazonだけじゃなく、AppleだろうがGoogleだろうが、歓迎する」と語りましたが、Googleさんはこれに応じるでしょうか。


このニュースに関するつぶやき

  • Androidアプリが動くったって、パソコンがタッチパネルでなければ大した意味がない。 ネットはタブレットの時代かな。AndroidやLinuxでWindows用ソフトが動く、の方が需要高いと思うけど、詳しくないので的外れかもしれませんが。
    • イイネ!0
    • コメント 0件

つぶやき一覧へ(1件)

ニュース設定