ワクチン接種後「副反応かコロナか」見分け方はある? 医師が疑問に回答

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2021年07月22日 09:00  AERA dot.

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写真ワクチン接種が全世代に進んできている。さまざまな情報が氾濫する中、正しい情報がわからずに不安が大きくなっている人もいる (c)朝日新聞社
ワクチン接種が全世代に進んできている。さまざまな情報が氾濫する中、正しい情報がわからずに不安が大きくなっている人もいる (c)朝日新聞社
 新型コロナウイルスのワクチン接種が進むが、はじめてのワクチンに戸惑うことも多いだろう。接種後高熱が出たら、なんとコロナに感染していたという例も。ワクチンをめぐる情報は何が正しいのか。AERA 2021年7月26日号は医師に聞いた。

【グラフ】ワクチン接種回数の推移はこちら

*  *  *
 ワクチンの副反応ではなかった──。

 テレビ朝日「グッド!モーニング」などに出演している気象予報士の依田司さん(55)が6月29日、自身のインスタグラムで新型コロナウイルスの「L452R変異株(デルタ株)」に感染したと公表した。依田さんによれば、同24日に1回目のワクチンを接種。その後、発熱したため、ワクチンの「副反応」によるものと思っていた。だが、「激しい咳、痰、肺の違和感」があったため、救急病院でPCR検査をすると、コロナへの感染が判明したという。

■コロナか副反応か

 このニュースをネットで知った埼玉県に住む女性(45)は、不安げに話す。

「ワクチンを接種することで、コロナにかかったり重症化したりすることってあるのでしょうか」

 女性は、時期がくればワクチンを打つ考えだったが、今は複雑な心境なのだという。

 4月12日に65歳以上の高齢者を対象に始まったワクチン接種。6月に入ると64歳以下にも広がり、今では1日の接種回数は1回目、2回目ともに数十万人ずつで推移している。7月10日現在で、少なくとも1回接種した「一般接種」(医療従事者を除く)対象者は約4500万人に及んだ。ただ、接種が本格化する中、女性のような心配をする人は増えているのだ。

 そもそも、接種と発症や重症化は関連があるのか。

 ワクチン問題に詳しい「ナビタスクリニック」理事長の久住(くすみ)英二医師は言う。

「インフルエンザのワクチンを打ったからインフルエンザにかかった、という誤解もあります。しかし、インフルエンザワクチンや今回のコロナワクチンは、生ワクチンではなく、感染性や毒性をなくしたワクチンです。このようなワクチンは、接種したことでその病気そのものにかかることはありません」

 依田さんのケースは、ワクチンを打った時期とコロナ発症のタイミングが「偶発的」に重なったと考えられるという。

 仙台市医師会の予防接種担当理事で、仙台市の「かわむらこどもクリニック」院長の川村和久医師もこう話す。

「コロナワクチンを打ってコロナの症状が重症化するとは、医学的には証明も否定もされていません。ただし一般的な理論から考えると、ワクチンを打ったからその症状が悪化するというのは、現実にはあり得ません」

 では、接種後の症状が、ワクチンの副反応によるものかコロナ感染によるものか見分ける方法はあるのか。

 前出の久住医師によると、100%の確率で見分けることはできない。だが、副反応として報告されている症状からある程度の判断がつくと話す。

「注射した場所の腫れや痛み、また発熱や関節痛、筋肉痛、悪寒などはワクチン接種に起因する副反応の可能性が高いと考えられます。一方で、咳や鼻水、鼻詰まり、痰などの症状が見られる場合は、ワクチンの影響とは考えられない。風邪やコロナに感染した可能性を疑った方がいいでしょう」

■十分な免疫は2回接種

 依田さんも、激しい咳などの症状があったため病院でPCR検査を受け、新型コロナウイルス陽性と判定された。また、依田さんのケースでもわかるように、ワクチンを1度打ってもすぐに効果は表れない。現在、日本で使われているコロナワクチンは、米ファイザー製と米モデルナ製の2種。厚生労働省は、十分な免疫がつくのは、2回目の接種後、ファイザーで約1週間、モデルナで約2週間たってからとしている。

 だが6月下旬、丸川珠代五輪相が気になる発言をした。

 東京五輪・パラリンピックのボランティアらから、2回目のワクチン接種を受けずに大会に臨むことに対し不安の声が上がっている点について「1回目の接種で、一次的な免疫をつけていただく」との見解を示した。2回目の接種がなくても免疫はつけられるとも受け取れる発言だが、接種は1度でいいのだろうか。

 前出の川村医師はこう話す。

「コロナワクチンは1回目を打って免疫が誘導されます。たとえばファイザーのワクチンは1回目で約50%の免疫がつき、2回目で90%を超える有効性が出ます。免疫を獲得するためには2回接種することが必要です」

 依田さんは快方に向かっているそうだが、一度感染した人は接種しなくてもいいのか。

「コロナに感染して治癒すれば中和抗体が生まれ、一定期間は感染が予防できます。ただし、予防できる期間はさほど長くないとされるので、コロナにかかった人でもワクチン接種をすべきでしょう」(川村医師)

(編集部・野村昌二)

※AERA 2021年7月26日号より抜粋

このニュースに関するつぶやき

  • こ、これから打ちますっ→┌(; ̄ー ̄A 。
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  • 8月上旬に2回目のワクチン接種の予定です。緊急事態宣言中でも、お盆には帰省しても良いかな? 自分がかかる事以上に、実家両親にうつしたり、人の悪評が回ったりすることが怖い。
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