金メダルリストの萩野公介「東京でメダルは厳しい」”家族愛”で前評判を覆せるか

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2021年07月24日 10:00  AERA dot.

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写真萩野公介(C)朝日新聞社
萩野公介(C)朝日新聞社
  5年前に頂点を極めた萩野公介は東京五輪に3大会連続で出場する。

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 男子200メートル個人メドレー、800メートルリレー代表で選出されたが、世界各国のメディアが占う「メダル候補」ではない。男子400メートル個人メドレーで金メダルを獲得した16年のリオデジャネイロ五輪後にスランプに陥り、一度は水泳から離れた。競技に復帰して東京五輪の出場権を勝ち取ったが、全盛期の状態には程遠い。

 東京五輪代表選考会を兼ねた今年4月の日本選手権。男子200メートル個人メドレー決勝で叩き出したタイムは1分57秒43だった。日本水泳連盟が定めた「五輪派遣標準記録(1分57秒98)をクリアして2位以上」という代表内定条件は満たしたが、女性問題での謹慎処分から復帰し、万全の状態とは言えないライバルの瀬戸大也に及ばなかった。6月に開催されたジャパンオープンでも1分59秒43で4位に終わった。

「200メートル個人メドレーでメダルを狙うなら1分56秒台を出さないと厳しい。良い時に比べるとまだまだですね。1回のストロークが長く、力強い泳ぎで加速するのが荻野の特徴ですが、以前のような推進力が見られない。実績十分の選手なので一つかみ合えば劇的に良くなる可能性はありますが、現状ではメダルは厳しいと思います」(スポーツ紙の水泳担当記者)

 18歳で初出場したロンドン五輪で、男子400メートル個人メドレーで銅メダルを獲得。同種目では日本人選手で初、高校生選手では56年ぶりのメダルと日本水泳界に光が差し込む快挙だった。14年のアジア大会では金4個、銀1個、銅2個のメダルを獲得し、日本人で3人目の大会MVPに。リオデジャネイロ五輪では同種目で金メダル、200メートル個人メドレーで銀メダル、800メートルリレーで銅メダルを獲得した。

 17年の世界選手権でも200メートル個人メドレーで銀メダルを獲得したが、ここから長いスランプに苦しむ。タイムが伸び悩み、19年は日本代表の合宿に参加せず。日本選手権も欠場。休養に入り、東京五輪の出場どころか競技に復帰することも不安視された。


「萩野は16年10月にmiwaと知り合い、紆余曲折を経て真剣交際を続け、19年に”でき婚”をしました。その後、萩野は復帰し、miwaは同年末に第一子を出産しています。結婚前は迷いがいろいろとあったようですが、家族への愛を発奮材料に頑張っているようです」(関係者)

 長年取材してきたテレビ関係者は「ある変化」を口にする。

「リオデジャネイロ五輪まではがむしゃらに目標に向かって突き進んでいたが、その後は燃え尽きた感じがして表情も迷いが感じられました。一度水泳から離れたことで心の整理がついたのでしょう。復帰してからはすっきりした表情になったように感じます。納得のいくタイムは出ていないですし、全盛期に比べると物足りなさを感じますが、萩野本人はメダルやタイムより、自分の納得いく終わり方を探しているようにも感じます。東京五輪は競技人生のターニングポイントになると思います」

 26歳という年齢を聞くとまだまだ若く感じるが、16歳で日本代表入りして国際大会で泳ぎ続けた萩野は、常人には耐えがたい大きな重圧を背負って戦ってきた。昨年に予定通り、東京五輪が開催されていたら日本代表に選ばれていなかっただろう。どん底からはい上がった天才スイマーはどのような泳ぎを見せるだろうか。(梅宮昌宗)

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