妹の優勝見て「絶対やってやる」柔道・金メダルの阿部一二三【会見全文】

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2021年07月25日 23:35  AERA dot.

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写真男子66キロ級で優勝し、表彰式で金メダルを手にする阿部一二三(2021年7月25日、日本武道館)=(C)朝日新聞社
男子66キロ級で優勝し、表彰式で金メダルを手にする阿部一二三(2021年7月25日、日本武道館)=(C)朝日新聞社
 東京五輪の柔道は25日、女子52キロ級を阿部詩(うた)が制した後、男子66キロ級で兄の阿部一二三が優勝した。五輪で同じ日にきょうだいがそろって金メダルを取るのは日本柔道初の快挙。会見で阿部一二三本人が語った全文を速報でお送りする。

【写真】阿部きょうだいのとびっきりのツーショットはこちら

■阿部一二三会見 一問一答

――詩さんが先に金メダルを取りました。その試合はご覧になっていましたか。

 はい。見てました。

――心境は。

 絶対に金メダルをとってくれると信じていたので。そして自分につないでくれると思っていたので。信じて見ていました。

――先に結果を出した詩さんは、満面の笑みで一二三さんの試合を見ていました。詩さんの金メダルをそのような気持ちで受け取りましたか。

 本当に自分自身「よかったな」と思いましたけど、妹が金メダルを取った時に「絶対にやってやるぞ」と。闘志しかわいてこなかったです。

――プレッシャーには感じなかったですか。

 プレッシャーはまったく感じなかったです。

――兄妹そろっての金メダル。今日は阿部さんのご家族にとって、どんな日になったんでしょうか。

 自分にとってもそうですし、自分自身の家族、自分自身の人生で最高の一日ではないかと思います。

――兄妹そろって金メダルというのを初めて現実的に決めた日はあるんですか。

 瞬間とかはないですけど、妹がシニアで活躍しはじめたころ。高校1年生か高校2年生になった頃に、東京オリンピックで同日優勝というのは思い描いていました。

――何かに書いたりということは。

 書いたりとかはあんまりないですけど、取材だったりとか。お互いが口にするようになったかなという感じです。

――なぜ、兄妹そろって金メダルが取れたのでしょうか。

 それは僕自身もそうですし、妹の詩もそうですけど、ここまで強い気持ちで。東京オリンピックまで強い気持ちで自分を信じてやってきたからこその結果だと思います。

――ここ数年間、順調にはこられなかったと思いますが、この間の葛藤と金に届いた成長をどう感じていますか。

 東京オリンピックで金メダルを取るのを目標でやってきて、ここまでの道のりは本当に厳しくて、苦しい時期、大変な時期を乗り越えての金メダルなので。でも、本当に大変だった時期というのは、一つも無駄ではなかったかなと自分自身思いました。自分の柔道人生、まだ23年ですけど、本当にこの金メダルに詰まっているなと思います。

――成長したところはどんなところですか。

 やっぱり強い気持ちの部分ですかね。今日も東京オリンピックという舞台で、冷静で落ち着いた柔道を100%出せたので、そういう部分なのかなと思います。

――昨年12月には丸山城志郎選手と代表をかけた熾烈(しれつ)な一戦がありました。

 本当にここまで代表争いをしていなかったら、今の自分自身はないと思うので。丸山選手の分も背負ってオリンピックを戦うというのも言っていて。金メダルが取れて、日本柔道の66キロ級が世界で一番トップだということが証明できたと思います。

――あなたはとても若いですが、プレッシャーは感じませんでしたか。

 今回の東京オリンピックに関しては、金メダルを絶対に取らないといけないという思いというか、プレッシャーはあったんですけど、覚悟を決めて自分自身の柔道をやるだけだと考えて、そして挑んでやったので。すごいプレッシャーというのは、あまりなかったかなと思います。

――24分間の丸山選手との代表決定戦に勝ったときの喜び方に比べると、金メダルを決めた瞬間は非常に落ち着いて見えたのですが、冷静だった理由は。

 あの時の感情は、本当にうれしくて、喜びはあったんですけど。自分自身、あの時に思ったのは、顔を上げて、胸を張って、しっかり礼をして畳を降りたいと思ったので。オリンピックという舞台なので、しっかりと胸を張って礼をして、強い気持ちで畳を降りました。

――こういう状況でオリンピックを開催したことに感謝の気持ちを語っていましたが。

 今、すごく大変な時期で、オリンピックも開催されるかどうかわからない状況の中で東京オリンピックが開催されて。開催されなかったら自分自身の金メダルはなかったと思いますし、東京オリンピックを開催してくれた方々に、まずは感謝の気持ち。このように感染症対策をしながら大会を開催してくれた。僕たち選手にとっては、本当に感謝の気持ちしかないです。

――1年延期によって成長できた部分は。

 今日見てもらったらわかるように、冷静でいながら自分の前に出る柔道、そしてしっかりとワンチャンスをものにする柔道ができたと思うので。この1年延期になった部分で、心技体の面すべてがレベルアップした。そのレベルアップしたすべてを見せることができたかなと思います。

――今日は大外刈りが効果的でした。

 大外刈りをメインに練習していたわけではなくて、試合の状況の中で技を展開していく。それで先ほども申しましたけど、ワンチャンスをものにしていく。なので、僕自身が担ぎ技というのを相手が意識しているところに、大外刈りが今日はかかった。でも、そのかかったなかでも、本当にワンチャンスしかなかった部分というのをものにできたで、それが自分自身の成長を見せることができたかなと思います。

――一つ夢をかなえということで、今後は柔道家としてどんな存在になっていきたいですか。

 本当に小さいころからの夢だったオリンピックで優勝して。今後は、もっと日本柔道を引っ張っていけるような柔道家になりたいですし、もっともっと自分の柔道というのをレベルアップして、本当に最高の形を、自分の柔道をもっと突き詰めていきたいと思っているので。そして、自分の最終的な目標であるオリンピック4連覇を達成するために、これから2連覇、3連覇、4連覇というのを目標に、もっともっと精進して頑張りたいなと思っています。

(本誌・西岡千史)

*週刊朝日オンライン限定記事

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