14歳の女優・豊嶋花、個性的な“声”を強みにしたい「覚えてもらえるポイントに」

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2021年07月29日 09:11  クランクイン!

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クランクイン!

写真豊嶋花  クランクイン! 写真:松林満美
豊嶋花  クランクイン! 写真:松林満美
 14歳の現役中学生にして、1歳で芸能活動を始めたキャリアはすでに10年以上の豊嶋花。NHK連続テレビ小説『ごちそうさん』や大河ドラマ『八重の桜』などに出演し、4月期に放送されたドラマ『大豆田とわ子と三人の元夫』(カンテレ・フジテレビ系)でも先輩たちに囲まれながら、深い印象を残した。そんな豊嶋がヒロイン役で出演する映画『都会(まち)のトム&ソーヤ』では、リアルRPGに奮闘する中学生コンビ(城桧吏、酒井大地)と行動を共にする同級生・美晴を演じている。本作の撮影エピソードとともに、その演技にさらなる色を添えている個性的な“声”についても話を聞くと、以前は「自分の声が大嫌いだった」と意外な言葉が返ってきた。

【写真】現役中学生・14歳の豊嶋花 インタビュー中も笑顔でかわいい!

■自分の声が大嫌いでした

――今回演じた美晴ちゃんはどんな子ですか?

豊嶋:しっかりしているけれど、天然なところもあって、すごく女の子らしい子だと思いました。これまでに私が演じてきたのは、少しクールか、おてんばのどちらかが多かったので、そのどちらでもない、すごくかわいらしい役だなって。いつもとは変えなきゃと思って、河合(勇人)監督と相談して美晴のクセを考えたんです。

――クセ?

豊嶋:(実際にして見せて)顎のあたりに両手を持っていく感じ。顔の近くに手を置いているのが、美晴っぽい気がして。最初はもっと手の位置を下にしていたんですけど、自分でこれがいいかなと思って、監督に提案しました。

――普段から、そうした役作りはしていくのですか?

豊嶋:普段は役作りというのは意識しないです。でも今回は、作品に入る前にみんなでリハーサルをする期間があって、考える時間があったのと、これまでにない役柄だったので考えました。

――自分自身とは重ならない役でしたか?

豊嶋:私自身はサバサバしていて男勝りなところがあったりするので、真反対です(笑)。普段、学校でも相談事を受けるタイプで、どちらかというと姉御肌系、なのかな。第一印象だと怖いイメージを持たれたりすることが多いんです。今回のメンバーにも「もっと怖い感じかと思ってた」と言われました(笑)。声が低いからかな? 今も取材中なので意識していますけど、普段の声はもっと低いと思います。

――そうなんですか? 普段の声を出すと?

豊嶋:え、これくらいです(少し低めの声で)。これくらい?(笑) 

――(笑)。作品でもいつも印象的な声だと思っていました。言われることはありますか?

豊嶋:言われます。自分でもちょっと変わった声だなと思います。ハスキーというわけではないけど、高くもなく。声が特徴的という意味でいうと、伊藤沙莉さんみたいな。今では自分の個性かなと感じていますけど、小学校6年くらいの時には、自分の声が大嫌いでした。「声の整形ってないのかな」と思っていたくらい。でも今では「印象に残る声」と言ってもらえるので、強みとして、皆さんに覚えてもらえるポイントになっていればいいなと思っています。

■松たか子の涙にビックリ!

――伊藤沙莉さんの名前が挙がりましたが、伊藤さんがナレーションを務め、豊嶋さんが松たか子さん演じるとわ子の娘・唄ちゃんを演じていたドラマ『大豆田とわ子と三人の元夫』はすごく面白かったです。

豊嶋:ありがとうございます! いろんな現場やこうした取材で「大豆田とわ子、見てたよ」と言っていただくんですけど、友達には見ている子が少なかったです。

――確かに中学生はターゲットじゃないかもしれませんね(苦笑)。

豊嶋:でも4月のクールで「一番面白かった」と言ってくださる方がたくさんいて、自信につながりました。現場では先輩方が、私を一人の俳優として扱ってくれたので、すごく楽しかったですし、感謝しかないです。

――先輩たちとの仕事で学んだり、「すごい!」と思った瞬間はありましたか?

豊嶋:最終話で風吹ジュンさんのご自宅に、あ、風吹ジュンさんのじゃない! 風吹さんが演じた真さんのご自宅に、親子で一緒に行く場面があったんです。そこで、とわ子が自分の母親の真意を聞くんですけど、テストに続いて本番になって、隣をふっと見たら、松さんが信じられないくらい泣いてたんです! テストのあとすぐに本番で、気持ちを作るような時間はなかったし、泣く演技のときって、だいたい現場の雰囲気で分かるんですけど、そういうのもなかったんです。

――すごくいいシーンでした。

豊嶋:放送ではあまり映っていなかったんですが、本当に静かに、目からポロポロポロって涙が出ていて! 私、本番中なのに声が出そうなくらいビックリしちゃったんです。そのとき、松さんと私の顔を同時に撮っていたんですけど、放送後に「ツイッターのつぶやきで、『とわ子が泣いているのを見て、唄の口角がひきつった演技がすごい』っていう感想があったよ」と、母が教えてくれたんですけど、「…素だ…。私、演技じゃなくて素で驚いてたんだよね」と思ってました(苦笑)。

■5歳の時の映画デビューの記憶は鮮明

――1歳の頃から芸能活動をされている豊嶋さんですが、お芝居の初仕事は映画『外事警察 その男に騙されるな』(2012)ですね。

豊嶋:そのときのことはよく覚えてます。

――5歳でしたよね。

豊嶋:そこから後の記憶は途切れ途切れですけど、『外事警察』は韓国での撮影で、初海外でしたし、最初のお芝居だったのですごく鮮明です。失語症の琴美ちゃんという役だったのですが、母が「琴美ちゃんはね、こんなことがあって、今こうなっちゃってるのよ」と分かりやすくスケッチブックに描いてくれて。絵本を読んでいるような感覚だったんだと思います。子どもの頃から母が『シンデレラ』とか『白雪姫』とか、童話を読み聞かせしてくれていました。それがすごく感情がこもっていたので、最初の頃は、そのまねっこだったのかなと思います。

――小さな頃は、お稽古事の感覚だったと聞きましたが、意識は変わってきましたか?

豊嶋:お芝居に対して、仕事っていう感覚はずっとなくて、習い事のような感じだったんですけど、中学校に入ってからは意識が大きく変わりました。事務所も移籍して、中学生になってからは、現場にも母がついて来なくなりましたし、マネージャーさんとのやりとりも自分でするようになって。小学生の頃から少しずつ意識は変化していたんですけど、そうやって状況が変わったことで、「仕事なんだ」という自覚が生まれたんだと思います。

――これからも楽しみにしています。

豊嶋:ありがとうございます。前より責任感も増しましたが、逆に以前は演技という意識でやっていたものが、自然体でできるようになってきている気がします。そのナチュラルさは強みにしながら、自分とは全然違う役もすごくやりたいです。今すぐにでも。殺人鬼の役とかすごくやりたいです(笑)。(取材・文:望月ふみ 写真:松林満美)

 映画『都会(まち)のトム&ソーヤ』は7月30日より全国公開。
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