auケータイを振り返る 「音楽のau」や「au design project」などで印象的なモデルが多数

1

2021年07月30日 11:42  ITmedia Mobile

  • 限定公開( 1 )

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

ITmedia Mobile

写真au design project第1弾の「INFOBAR」。数多くの派生モデルを出した
au design project第1弾の「INFOBAR」。数多くの派生モデルを出した

 2021年で創刊20周年を迎えた「ITmedia Mobile」。今回、ITmedia Mobileの20年を振り返る企画として、国内キャリアが2001年から2020年に発売した主要な「ケータイ」「スマートフォン」をピックアップしてまとめた。第2回はauのケータイだ。



【その他の画像】



●cdmaOneを採用した2社でauへ



 KDDIの前身には、1985年の通信自由化で携帯電話事業に新規参入したDDIセルラーグループやIDO(日本移動通信)、1994年に参入したツーカーグループなどがある。



 DDIセルラーは当初、無線通信方式に、NTT方式(ハイキャップ)とは異なる米国モトローラ社の「TACS方式」を採用。モトローラが開発した“ポケットに入る”「マイクロタック」を導入し、1989年のサービス開始当初から小型端末にこだわった。IDOはさらに軽量の端末を独自開発。1990年に当時、世界最小・最軽量の「ハンディフォン ミニモ」(重量298g)を発売した。関東・中部地域で展開していたIDOと、それ以外の地域で展開していたDDIセルラー両社は、1992年12月に全国ローミング(相互接続)を実現した。



 1997年、DDIセルラーとIDOは、Qualcommが開発したCDMA方式の採用を決定。ブランド名を「cdmaOne」として1998年からサービスを開始した。直前までNTTドコモのCMに出演していた織田裕二さんをcdmaOneのCMに起用したことも大きな話題になった。



 cdmaOneは、当時ドコモなどが採用していた2G通信方式のPDCよりも通信速度が速かったため、2.5Gとも呼ばれた。回線交換(時間単位の従量課金)でインターネット接続サービスのEZwebに対応した日立製の「C201H」(1999年)、「C303CA」(2000年)から始まる防水、耐衝撃性能を備えたカシオ製G'zOneシリーズ、音楽再生機能付きのソニー製「C404S DIVA」(2000年)などのcdmaOne端末がリリースされた。



 2000年に、DDIセルラーグループとIDOが携帯電話サービスのブランド名称をauに統一。同年にDDI、KDD、IDOの3社が合併し、ITmedia Mobileがスタートした2001年にはセルラーグループ各社も統合してKDDIが発足した。その翌年には3GサービスのCDMA 1X(CDMA2000 1x規格)が始まっている。



 CDMA 1X端末には、A1000シリーズとA3000シリーズ、A5000シリーズがある。A1000シリーズは、メールを端末本体に保存可能なEZweb@mail対応のシンプルな端末だが、A3000シリーズはJavaアプリ(EZアプリ)やGPSナビ(EZナビ)に対応し「GPSケータイ」と呼ばれた。A5000シリーズはさらに動画再生が行える。



 2002年春モデルとして登場したカシオ製「A3012CA」はauケータイで初のカメラ内蔵端末で、カメラは35万画素だった。また、ディスプレイ部分が回転しながら開く「リボルバースタイル」を採用した京セラ製の「A5305K」(2003年)といったユニークな機構を持った端末もあった。



●多数の個性的モデルを送り出した「au design project」



 2002年12月にはauがいち早く「着うた」を始める。MP3やAACなどの音源をケータイの着信音として設定できるもので、音楽をダウンロードできるサービスも提供された。着うたは他キャリアでも提供され、後に1曲丸ごと配信される「着うたフル」に進化していく。



 この頃からauは端末のデザインに注力した「au design project」を展開しており、いくつかのコンセプトデザインも発表していた。2003年にはau design project第1弾として、プロダクトデザイナーの深澤直人氏がデザインした「INFOBAR」を製品化して高い人気を集める。ディスプレイは2型液晶、カメラは31万画素CCDだった。



 au design projectの第2弾は2003年12月発売の「W11K」。「W11H」とともに、CDMA 1Xを高度化してデータ通信速度が上がったCDMA 1X WIN(CDMA2000 1x EV-DO規格)に対応した端末だ。W11KもINFOBARと同じく深澤直人氏がデザインしており、多面的な形状により一部では“ガンダムケータイ”と呼ばれた。



 これ以降、au design projectのケータイは「talby」(マーク・ニューソン氏デザイン、2004年)、「PENCK」(サイトウマコト氏デザイン、2005年)、「neon」(深澤直人氏デザイン、2006年)、「MEDIA SKIN」(吉岡徳仁氏デザイン、2007年)、「NFOBAR 2」(深澤直人氏デザイン、2007年)と第7弾まで続き、ニューヨーク近代美術館収蔵品に選ばれたモデルもあった。au design projectはその後、2009年に立ち上がった「iida」へと変化していく。



 iidaの端末には「G9」(岩崎一郎氏デザイン、2009年)、「iida Art Editions YAYOI KUSAMA」の3機種(草間彌生氏デザイン、2009年)、「X-RAY」(吉岡徳仁氏デザイン、2010年)などがある。なお、2018年11月に「INFOBER xv」を再びau Design projectのケータイとして発売している。



●ユニークな機構を採用したモデル、カメラケータイが続々登場



 2000年代半ば以降、携帯電話の機能がハイレベルで安定するようになると、au design project以外の製品でも、形状や機構、デザインに特徴のある端末も登場した。



 三洋電機製「W21SA」(2004年)は、au初の回転2軸ヒンジを採用したモデルで、録音機能付きのFMラジオ、写真や動画をテレビで再生できるテレビ出力機能を搭載していた。日立製「W22H」(2004年)はau初のスライド式モデルだ。2005年には耐水・耐衝撃性能を備えるG'zOne初の2つ折りケータイ「G'zOne TYPE-R」(カシオ製)が登場。背面の丸いサブ液晶が印象的だった。



 初のワンセグケータイ「W33SA」(2005年)も回転2軸スタイル。2006年発売のソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ(現ソニー)製の「W44S」は、縦にも横にも開ける「モバイルシアタースタイル」、シャープ製の「AQUOSケータイ W51SH」(2007年)はディスプレイ側を横向きに倒せる「サイクロイド機構」を採用し、ワンセグを快適に見られるようにした。また、カシオ製「W41CA」(2006年)は内蔵コンテンツのアデリーペンギンが好評で、後継機にも引き継がれた。



 カメラやディスプレイ、音楽機能が進化し、カメラやテレビのブランドを冠したケータイも登場し始めた。auはいち早く着うたを始めた他、音楽配信サービスの「LISMO」を展開していたこともあり“音楽のau”と呼ばれ、ソニー・エリクソン製の「ウォークマンケータイ W42S」(2006年)や「ウォークマンケータイ W52S」(2007年)、2008年には超小型ケータイ「Walkman Phone, Xmini」が登場した。また、東芝製の「MUSIC-HDD W41T」(2006年)は4GBのHDDを搭載し、2000曲を持ち歩けるとアピールした。



 カメラブランドを冠したモデルには、ソニー・エリクソン製の「Cyber-shot ケータイ」、カシオ製の「EXILIMケータイ」、日立製の「Mobile Hi-Vision CAM Wooo」(2009年)がある。また、テレビのブランドを冠したモデルには前述のAQUOSケータイの他、日立製の「Woooケータイ」、ソニー・エリクソン製の「BRAVIA Phone」、東芝製の「REGZA Phone」があった。



 なお、2009年春モデルからauケータイの型番ルールが変更された。CDMA 1X WIN対応端末に付けられていた「W」がなくなり「xx000」(xxはメーカー名)といった形に。「000」はメーカーごとの単純な通し番号となった。



●4G、Androidを使ったシンプルなケータイへ



 カメラやディスプレイを進化させたケータイだが、2010年からスマートフォンのISシリーズ、2011年からiPhoneを扱うようになると、ケータイは通話メインのシンプルなものが多くなり、発売されるモデル数も格段に少なくなっていった。



 2012年にauでも第4世代通信サービス「au 4G LTE」が開始。2014年にLTE対応の音声サービス「au VoLTE」が始まると、VoLTE対応機種では3Gをサポートしなくなり、CDMA 1X WIN端末はほとんど発売されなくなった。2018年にはCDMA 1X WINの新規契約を終了し、2022年3月末にサービスを完全に終了する予定だ。



 ただ、通話主体の折りたたみケータイには根強い人気があり、シャープ製の「AQUOS K」シリーズ、京セラ製の「MARVERA」「GRATINA」「かんたんケータイ」など、au 4G LTEで通信し、OSにAndroidを使ってケータイのUIを再現した端末が現在でも登場し続けている。


    ランキングIT・インターネット

    前日のランキングへ

    ニュース設定