汗をかきにくい人ほど汗臭、脇臭はにおいやすい 気になる女性のにおい対策

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2021年07月31日 10:00  AERA dot.

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写真※写真はイメージです
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 夏もいよいよ本番。強い日差しに汗がにじむ季節がやってきました。そうなると気になるのが、においの問題。電車やエレベーターなどの密室空間で脇のにおいが気になって腕が上げられなくなったり、帽子の中のにおいが気になって脱げなかったり……。そんなお悩みはありませんか? 意外と気がつかない自分のにおいや、生活習慣が原因となって発生するにおいなど、知っておきたい「女性のにおい」対策について、内科医の桐村里紗先生にお聞きしました。前編に続き、後編では具体的なにおい対策をご紹介します。(セルフドクターWebより転載)

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(1)「汗臭・脇臭」は、普段、汗をかきにくい人ほどにおいやすい

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<こんな人はご用心>
□運動習慣がなく、普段汗をかかない
□入浴はシャワーが多く、湯船に浸からない
□エアコンの効いた部屋にいることが多い

エアコンが効いている室内にいることが多かったり、入浴時もシャワーで済ませたりするなどの生活習慣は、汗腺の機能を低下させてしまいます。冷え症で、普段汗をかきにくい人は要注意。夏はしっかりと汗をかくことが、におい防止はもちろん、熱中症対策にも有効です。
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「汗をかいてにおう」というのは実は大きな誤解です。汗は99%が水分のため、それ自体がにおいを発するのではないのです。汗は血液に含まれる水分や、ナトリウムなどのミネラルからつくられますが、ミネラルは体に必要なものなので汗腺から血管に再吸収されます。ただし、汗腺の機能が低下すると再吸収されにくくなり、汗の中にミネラルが残ったまま排出され、それが皮膚の常在菌のエサとなって菌が増殖します。これがにおいのモトとなるのです。

 汗腺はまた、「精神性発汗」も促します。ストレスがかかると手のひらや足の裏、脇にかく汗がそれです。驚いた時などにかく「変な汗」もこれに当たります。仕事中デスクに座っているだけなのに足からツーンとするにおいがする人は、精神性発汗が起きている可能性も。仕事の合間に、リラックスする時間を取り入れることが大切です。

 では、汗臭・脇臭はどのように対策をするのがよいのでしょうか?

 汗をかくほど汗腺が鍛えられ、におわない汗に変わります。夏も湯船に浸かり汗を流す習慣をもちましょう。ウォーキングなどの運動は、汗をかくまで行うのがベター。目安は20分以上です。大量に汗をかくホットヨガやサウナもよいでしょう。これらは週1〜2回程度で十分です。

 制汗剤は汗の量を抑え常在菌の繁殖を緩やかにし、においを抑制します。しかし汗は体温調整のために必要なもの。制汗剤は気になる所への部分使いに留めましょう。また、夏でも素足で靴を履くのはNG。汗を吸収する靴下を履くことで足のにおいも改善されます。

(2)「頭皮臭」は、エアコンによる乾燥で起こる場合も

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<こんな人はご用心>
□朝晩2回シャンプーを欠かさない
□エアコンの効いた部屋に長時間いることが多い
□ストレスや疲れを感じることが多い

頭皮のにおいは、汗と皮脂の混合臭。頭皮から汗をかきやすい更年期は注意。また、乾燥も皮脂の分泌を増やす一因。乾いた分、皮膚を守ろうとし、より多くの皮脂を分泌してしまうのです。乾燥したオフィスでの長時間勤務は、頭皮臭が起こりやすい環境です。
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 朝、枕カバーのにおいを嗅いでみると、うっすらと脂っぽいにおいがしてショック……という人もいるのでは? 若い頃はさほど気にならなかった頭皮のベタつきとにおいは、なぜ起きるのでしょうか。

 実は、頭皮は顔のTゾーン以上に皮脂を分泌するため、脂っぽくなりやすい箇所。皮脂自体が頭皮の常在菌のエサとなり、菌の代謝物がにおいの原因となります。そこに汗臭や髪の毛に付着したにおいなどが混じり合って、頭皮臭はつくり出されるのです。

 頭皮の皮脂分泌量は男女共に40代にかけてどんどん増えていく傾向にあります。そして意外なことに、日差しやエアコンによる頭皮の乾燥も皮脂を増やす原因となるのです。ストレスや疲れをためない生活習慣と頭皮環境を整えるヘアケアで、皮脂の分泌を抑えて不快なにおいを撃退しましょう!

 頭皮臭の対策としておすすめしたいのが、頭皮を弱酸性に保つアミノ酸系シャンプーを使用すること。皮脂にはpH(ペーハー)を弱酸性に保つことで常在菌のバランスをとる役割があります。洗い過ぎて皮脂を取り過ぎるとこのバランスが崩れ、より皮脂が分泌されてしまうことに。においが気になる時は、皮脂を取り過ぎず、刺激が少ないアミノ酸系シャンプーを試してみましょう。

 アミノ酸系シャンプーなどで対応しても乾燥を伴う皮脂分泌がおさまらない場合は、2日に1度のお湯シャンプーを試してみましょう。40度以下のぬるま湯で頭皮をマッサージしながら洗い流すと、皮脂の分泌が適正になり、常在菌のバランスも正常化します。

「年齢臭」は、皮脂の酸化が原因。30代から注意が必要

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<こんな人はご用心>
□脂っぽい食べ物が大好き
□果物やスイーツに目がない
□閉経し、女性ホルモンが減ってきた

皮脂分泌を促す働きがある男性ホルモンの代表「テストステロン」は女性でも分泌されています。加齢と共に女性ホルモンが低下すると、相対的にテストステロンが優位になります。女性ホルモンの分泌量が減る更年期以降は、テストステロンの影響で皮脂が増え、脂っぽい年齢臭が発生しやすくなります。30代で起きる年齢臭は生活習慣が原因。過剰な糖質や脂質の摂り過ぎに注意しましょう。
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 酸化した皮脂から発生する脂っぽいにおいの「年齢臭」。中年の男性特有のにおいと思いきや、実は女性も加齢によって年齢臭が起こります。主に体幹部など全身の皮脂腺から分泌される皮脂(脂肪酸)の酸化によって発生するペラルゴン酸やノネナールなどがそのにおいのモトです。

 この皮脂の原料となるのが、中性脂肪。食事から摂った糖質が体内で血糖となった後、中性脂肪へと変化し、皮脂として分泌されているのです。ジュースや果糖、お菓子類など過度な糖分や脂質の摂り過ぎによって中性脂肪は増えてしまいます。においの原因となる上に、動脈硬化などの健康状態も大きく左右する中性脂肪。バランスのよい食事と規則正しい生活を心がけると共に、定期的な検査を受けて中性脂肪の数値を確認することも重要です。

 皮脂の酸化が原因となる年齢臭を抑えるには、酸化を防ぐ抗酸化習慣がおすすめです。食事なら抗酸化作用のあるビタミンEを含むアボカドやナッツ類を取り入れて。運動はハードにやり過ぎないこと。有酸素運動などを続けて行うと、抗酸化力が上昇します。

 また、ストレスや興奮は交感神経を活発にし、皮脂を酸化させる活性酸素を発生させてしまいます。日々のストレスは、入浴やストレッチなどリラックスタイムを設けたりして上手に解消しましょう。十分な睡眠をとることもストレス解消には欠かせません。

 においは年を重ねるごとに変化していくものです。人生のステージが変わったら、においも同様に変化している可能性があります。日本人女性はにおいに敏感といわれていますが、過剰に気にして無臭化を目指すのは個性を消すことになってしまいます。身近な人のアドバイスをもとに、気になる部分だけケアをしながら、自分だけの「におい」を大切にしていきましょう。

<監修者>
監修/桐村里紗先生
愛媛大学医学部医学科卒業。tenrai 株式会社代表取締役医師。治療よりも予防を重視し、「ホンマでっか!?TV」やWebメディアにてヘルスケア情報を発信。新著『腸と森の「土」を育てる〜微生物が健康にする人と自然』(光文社)8月18日発売。

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