米女子体操シモーネ・バイルズ「心と体が一致していないと上下の区別がつかない」ひねり技への苦悩語る

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2021年07月31日 17:31  Techinsight Japan

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現在の心境を明かしたシモーネ・バイルズ選手(画像は『Simone Biles 2021年7月13日付Instagram』のスクリーンショット)
東京オリンピック体操女子団体決勝を途中棄権したアメリカ代表のシモーネ・バイルズ選手(24)が、自身のSNSで今の心境を明かした。SNSでは彼女を応援する声が高まる一方で非難のコメントも相次いでいたが、シモーネ選手は「私は放棄していない」と断言し、今もひねり技に苦労していると告白した。

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シモーネ・バイルズ選手が29日に自身のInstagramを更新し、「皆様から頂いた愛とサポートにより、自分の業績と体操を超えた存在であるということに気付かされました。こんなこと、今までは本当に信じられなかった」と綴った。

シモーネ選手は27日に東京オリンピック体操女子団体決勝を途中棄権し、翌日には29日の個人総合決勝も欠場すると発表。その理由を「メンタルヘルスを優先したい」と述べていた。

彼女の決断に対し多くの著名人や体操選手らがSNSでサポートの意を示したが、一方で競技を放棄したと批判する人も少なからずいた。

これに対しシモーネ選手は30日、自身のInstagramストーリーで東京での練習風景を撮影した動画を公開、「私が放棄したと思っている人達へ。私は放棄なんてしていない」と反論した。動画はシモーネ選手が段違い平行棒の練習でミスをしている場面だ。

「ここで見てわかるように、私は心と体が一致していないのです。皆さんはこのことが競技場の硬い床の上でどれほど危険であるか、分かっていない。体の健康は心の健康なのです。」

「悪い演技をしてやめたわけではない。これまでのキャリアの中でも悪い演技を経験して競技を終えたこともある。今回私は単純に自分自身を見失ってしまったため、チームのメダルだけでなく安全面でもリスクがあったから。」


同日シモーネ選手は、自身のInstagramストーリーでファンからの質問に答えるセッションを行った。

ひねり技について質問されると「時々どうやってひねるのか、とにかく本当に理解できなくなるの」と答え、今もひねりの技で苦労していることを明かした。そして体操選手が空中で自分の位置が分からなくなり、着地する際に怪我をしてしまう“twisties”と呼ばれる現象について説明した。

「マジで上と下の区別がつかないの。これまでで最もクレイジーな感覚。自分の体を少しもコントロールできないのだから。さらに怖いのは、自分が空中のどこにいるのか分からず、どうやって着地するのか、何に着地するのかも分からないということよ。」

別のファンが「これまでに“twisties”を経験したことがある?」と聞くと、「経験したわ。楽しいことじゃないし、心身が同化していないと、石のように硬くなる」と答え、この問題を解決するために2週間以上かかることもあるとコメントしている。

31日には米体操連盟(USA Gymnastics)が声明を発表し、シモーネ選手が8月1日に出場予定だった跳馬と段違い平行棒の決勝を辞退すると伝えた。医療スタッフと相談した結果の決断であり、2日の床運動と3日の平均台の決勝への出場についても引き続き検討中だという。

画像は『Simone Biles 2021年7月13日付Instagram、2021年7月30日付Instagram「forever thankful to have such an amazing support system by my side」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 寺前郁美)

このニュースに関するつぶやき

  • そりゃあれだけ危険な技をやるのだもの、心身が同化していないと命に関わるだろう。試合を放棄したと非難する連中は万一の時に責任を取るのか。バイルズ、外野は気にせずお大事にね。
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