BTS JIN、SUGA、RM、J-HOPEの“ヒョンライン” 『P. to. D PROJECT』でも見せる頼もしくも温かな背中

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2021年08月01日 10:01  リアルサウンド

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BTS「Butter」

 BTSが7月25日、公式YouTubeチャンネルにて動画『P. to. D PROJECT』を公開した。「ARMY(ファン)を楽しく踊らせよう」という目的のもと集まったメンバーたちの愛らしいやりとり、そして動画内だけのユニークなパフォーマンスが話題を集めている。


(関連:BTS JUNG KOOK、JIMIN、Vの“マンネライン” キシリトールCMからも見えた絶妙なバランス


 「Permission to Dance」は、もともと心の動くままに自由に踊れる楽曲。“振り付けチーム長“の異名を持つJ-HOPEは、動画内で「いつでもどこでも明るく笑いながら楽しく踊ろう、そういう意味が込められています」 と、この楽曲が持つ“一緒に楽しむ”魅力を強調する。


 またJINが、振り付けにまつわるエピソードを披露。「この曲とダンスの試案を受け取ったとき、すべての人が楽しくできたらと思ったんですけど……すごく難しいので変えてほしいと言ってできた、簡単な振り付けです」と明かしたのだ。


 さらにSUGAも「聴きやすい曲じゃないですか。それに合わせて僕たちが振り付けをしてみましたが、たくさんの方ができる振り付けという気がして、道を歩いていても多くの人たちが踊っていたら面白いと思います」と続けた。


 RMは「いつか明洞通りのど真ん中で一緒に踊ることを夢見ながら」と、新型コロナウイルスのパンデミックが収束した後に、多くのARMYと共に踊る風景を思い描いている様子。それまでは「世界各地で一緒に踊ってくださればいいなと思います」とも。


 そんなヒョン(兄)ラインと呼ばれるJIN、SUGA、RM、J-HOPEの4人が思いを語る横で、マンネ(末っ子)ラインの3人が幻となった高難易度な振り付けを踊ってみたり、ふざけて肩にパンチしてみたり、ニコニコと背に手を回したりとリラックスしている姿もまた微笑ましい。その様子を見ながら、改めてヒョンラインの4人が醸し出す空気感が、BTSの平和な雰囲気を作り出していることを実感する。


 カリスマ性と親近感、活動と休息、成長意欲と自己承認……。物事をうまく進めていくためには、アクセルとブレーキの両方が必要だ。自分を追い詰めるように努力を続ける時期があるなら、そんな自分をいたわる時間を認めなければ、何かをやり続けていくことは難しい。


 もちろんBTSにもアクセル全開の日々があった。だが、そこで積み重ねてきた確かなものをベースとして、今は彼ら自身がそのスピードを調整しながら進んでいるように見える。そんな緩急のあるパフォーマンスにおける現段階での集大成が「Permission to Dance」なのかもしれない。


 特に興味深かったのが、動画内で「自分の魅力ポイントを見せられるモーションは?」という問いに、4人がそれぞれ答えた自己分析したシーンだ。J-HOPEは「一生懸命さとキューティラブリーな笑顔」、SUGAは「ボーッとしている姿」、RMは「何でも上手そうに見えるけど少し抜けてる人」、JINも「上手くはないけどかわいさで表現」と、いずれもオンとオフのどちらにも視点が向いているのがわかる。


 対して、マンネラインは「明るく笑いながら」(JUNG KOOK)、「幸せな表情で」(JIMIN)、「各自の感覚でフリーダンス」(V)と“自然体でいい“という結論になっているのが面白い。それはきっと、ヒョンラインが背中で見せてきた“努力を続けながらも自分らしく楽しむことを忘れない“というスタンスを吸収してきたからなのではないだろうか。


 動画では、ヒョンラインによる“上手に踊らない“という不思議なミッションと、マンネラインの“思いつくままに楽しむ“という自由な提案によって、終始笑いが止まらないオリジナルパフォーマンスが誕生した。それは結果として、決してダンスが得意な人でなくても、気兼ねなく踊っていいのだという、私たちへのハードルをぐっと下げてくれるものになったように思う。


 先日、JINが『Weverse Magazine』のインタビュー(※1)で、歌詞を覚えるのが苦手で練習に時間がかかると話していた。しかし、その弱点とも言える部分を「練習を繰り返すことを楽しむのが僕の才能」とポジティブに捉えているのが印象的だった。もしかしたら、自分の限界を許すことから、努力を楽しむことができるのかもしれない。


 最年長であるJINが、率先してその考えを示してくれるからこそ、BTS全体にありのままを受け入れて、前に進んでいく自然体な空気が流れているように感じる。SUGAは長年痛めていた肩の手術という大きな決断をし、無理のない範囲で電子ドラムを楽しんでいるようで、「できない」よりも「できること」に目を向けられて努力を続けるヘルシーな姿を見せている。


 また、RMは『BTS FESTA 2021』で公開したソロ曲「Bicycle」について「誰もやらないなら僕がやらなきゃ」と手を挙げたそうだが、「僕自身やりたいことがあった。自転車について書きたかった」と話していた。一つひとつの物事をやらなければならないことではなく、自分のやりたかったことができるチャンスだと、やはり楽しむ姿勢を忘れない。


 そして、7月27日にはJ-HOPEが突如、真夜中にV LIVEを配信。誰もいない社屋で、個人練習している風景をARMYに披露した。それはまぎれもなく努力を続ける姿ではあるものの、その屈託のない笑顔から彼自身が楽しくてやっていることなのだと伝わってくるものがあった。


 人生は続いていく。そのなかで、当たり前のように努力を続けていくために。ときには肩に入った力を抜いて、現状を楽しむということを体現して見せてくれるヒョンライン。その頼もしくも温かな背中に、これから先もいつだって“今”をスタートラインに、努力を楽しんでいこうと励まされるに違いない。


※1:https://magazine.weverse.io/article/view?lang=ja&num=211(佐藤結衣)


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