8月6日19時発売! Zen 3採用APU「Ryzen 7 5700G」「Ryzen 5 5600G」の実力を先行レビュー

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2021年08月03日 22:22  ITmedia PC USER

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写真8月6日19時に販売が解禁される「Ryzen 7 5700G」「Ryzen 5 5600G」
8月6日19時に販売が解禁される「Ryzen 7 5700G」「Ryzen 5 5600G」

 AMDは8月6日19時から、デスクトップPC向けのAPU(GPU統合型CPU)「Ryzen 7 5700G」「Ryzen 5 5600G」の市販用パッケージによる販売(いわゆる「ボックス販売」)を開始する。税込みの想定販売価格は、Ryzen 7 5700Gが5万1800円、Ryzen 5 5600Gが3万6800円となっている。



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 いずれのAPUも2021年4月に発表済みで、メーカー製PCに組み込まれる形で既に出回っているが、自作PCなどで利用できる市販品として改めて発売されることになる。この記事では発売に先駆けて、Ryzen 7 5700GとRyzen 5 5600Gの“実力”をチェックしていく。



●CPUアーキテクチャは「Zen 3」に ただしPCIe 4.0は“非対応”



 Ryzen 7 5700GとRyzen 5 5600Gは、CPUコアに最新の「Zen 3アーキテクチャ」、GPUコアに7nmプロセス化された「GCN(Graphics Core Next)アーキテクチャ」を採用している。一部モデルがバルク販売された「Ryzen PRO 4000Gシリーズ」と比べると、CPUコアのみを刷新したような格好となっている。



 CPUソケットは従来通り「Socket AM4」で、「AMD X570」や「AMD B550」といったAMD 500シリーズチップセットを搭載するマザーボードであれば、問題なく装着できる。ただし、マザーボードの出荷時期によってはUEFI(BIOS)のアップデートを事前に行う必要がある。マザーボードを新調する場合は、最新のUEFIが適用済みかどうか店頭で確認しておくといいだろう。



 なお、CPUコアはZen 3アーキテクチャとなったものの、PCI ExpressバスはRevision 3.0(PCI Express 3.0)となる。GPUレスの製品とは異なりPCI Express 4.0には対応しないので注意しよう。



 CPUアーキテクチャが刷新された一方で、スペックそのものは前世代から劇的な変更はない。TDP(熱設計電力)は65Wのまま据え置きだ。



 Ryzen 7 5700GのCPU部分は8コア16スレッドで、「Ryzen 7 PRO 4750G」と比べるとベースクロックとターボクロックが共に200MHz向上している。L3キャッシュは16MBと2倍になった。一方で、GPU部分の最高クロックは100MHzほど落とされている。



 Ryzen 5 5600GのCPU部分も基本/ターボクロックが「Ryzen 5 PRO 4650G」から200MHz向上し、L3キャッシュも16GBに倍増している。



 両APU共に、メインメモリは引き続きDDR4-3200規格のものに対応する。繰り返しだが、先代と比べるとCPUコア部分をアップデートして総合性能を引き上げたモデルと理解するのが正解だろう。



 先代はバルク販売だったためCPUファンが付属しなかったが、今回の市販品にはAMDの純正CPUファン「Wraith Stealth」が付属する。CPUファンを別途用意しなくても良いことは、ユーザー視点ではうれしいポイントといえる。



●Ryzen 7 5700G/Ryzen 5 5600Gの実力をチェック!



 ここからは、Ryzen 7 5700G/Ryzen 5 5600Gのパフォーマンスをベンチマークテストを通して確認していこう。



 マザーボードのUEFIバージョンは、原稿執筆時点で最新とした上で、GPUドライバーも最新の「Adrenalin 21.7.2」とした。CPUに関するベンチマークについては、比較対象として先代のRyzen 7 PRO 4750Gもテストを実施している。



CINEBENCH R23



 まずは、CPUレンダリング性能を計測する定番ベンチマークアプリ「CINEBENCH R23」の結果を見てみよう。



 Zen 3アーキテクチャは、IPC(クロック当たりの実行命令数)が著しく改善している。同アーキテクチャを採用したことは効果てきめんで、マルチコアテストにおいてRyzen 7 5700GはRyzen 7 PRO 4750Gに比べて10%ほど高いスコアを記録した。6コア12スレッドのRyzen 5 5600Gは、さすがにマルチスレッドテストのスコアでは敗北するものの、シングルコアテストではしっかりと勝っている。



 CPUとしての性能は、前世代から確実に向上していることが分かる。



PCMark 10



 続いて、PCの総合的な性能を計測するベンチマークアプリ「PCMark 10」の結果を見てみよう。



 総合スコアがもっとも高かったのはRyzen 7 5700Gだった。CPUコア数の差もあり、次点はRyzen 7 PRO 4750G……と思いきや、コア数が少ないはずのRyzen 5 5600Gの方が総合スコアで上回った。



 テスト別のスコアを確認してみると、Ryzen 7 5700Gは全てのスコアでトップに立っている。これは順当だろう。



 Ryzen 5 5600GがRyzen 7 PRO 4750Gを引き離したのは、アプリ起動やブラウジングでの性能を測る「Essentials」や、オフィススイートなどでの作業性能を測る「Productivity」のスコアだった。これは、CPUコアのスペックアップがもろに影響した結果と見てよい。反面、画像や動画製作などクリエイティブ系の性能を見る「Digital Content Creation」では、コア数の多さとGPU性能が影響したようでRyzen 7 PRO 4750Gの方がスコアは良好である。



 内蔵GPU性能にこだわらないのであれば、Ryzen 5 5600Gはかなり魅力的な選択肢となりそうだ。



3DMark



 3Dグラフィックスの描画パフォーマンスを計測する「3DMark」では、DirectX 12ベースの「Time Spy」と、DirectX 11ベースの「Fire Strike」を実行した。いずれも描画解像度はフルHD(1920×1080ピクセル)となる。



 描画性能がものをいうテストということもあり、Ryzen 7 5700GとRyzen 7 PRO 4750Gのスコアには有意な差は見られない。しかし、Ryzen 5 5600Gは2つの上位APUにやや差を付けられている。



 外部GPUをつながずに軽いPCゲームをプレイする場合、Ryzen 5000GシリーズとRyzen 4000GシリーズのGPU部分にはそれほど大きな差はない。内蔵GPUのパフォーマンスアップを期待して買い換えると“肩透かし”になることは否めないだろう。



FF14ベンチマーク



 もう1つ、先日公開されたばかりの「ファイナルファンタジーXIV:暁月のフィナーレ ベンチマーク(FF14ベンチマーク)」の結果も見てみよう。解像度はフルHDで、フルスクリーン設定でベンチマークスコアを計測した。



 スコアの序列は3DMarkと変わらない。ただしスコア差は縮まっており、最下位のRyzen 5 5600Gと上位APUとの差は5〜7%前後にとどまる。



 FF14のような比較的負荷の軽いゲームをできるだけ滑らかな描画でプレイしたいのであれば、Ryzen 7 5700GやRyzen PRO 7 4750Gを購入する価値はあるとは思う。ただ、画質にこだわりがなければRyzen 5 5600Gでも“十分”事足りるだろう。



 Ryzen 7 5700GとRyzen 5 5600Gの想定販売価格の差は1万5000円。どちらを購入すべきかは、悩み所になりそうだ。



●消費電力はどう?



 最後に、システム全体の消費電力をチェックしてみよう。起動後10分間何もせずに安定させた場合の値を「アイドル時」、CINEBENCH R23を動作させた際の最高値を「高負荷時」としてワットチェッカーで計測した。



 アイドル時の消費電力はいずれも20W台で、高負荷時はRyzen 7 5700GとRyzen 7 PRO 4750Gが120W近くまで増えた。とはいえ、先述の通り、テストのスコアはRyzen 7 5700Gの方が10%ほど高いため、消費電力当たりのパフォーマンスは有利であることは明らかである。アーキテクチャ刷新による改善ぶりを実感できるところだ。



 ちなみに、Ryzen 5 5600Gの消費電力は高負荷時でも100Wを超えなかった。



●Zen 3で向上したCPU性能を生かしたい



 Ryzen 7 5700GとRyzen 5 5600Gは、CPUアーキテクチャの刷新によるパフォーマンスの向上が大きな魅力であり、内蔵GPUを備える利便性を生かすのであれば非常に有用な選択肢といえる。



 ASRockの「DeskMiniシリーズ」のような小型のベアボーンキットに組み込んでローコストPCを組むのもいい。画質調整は必要だが、ちょっとしたPCゲームならプレイできる。在宅ワークには特に適性が高く、手軽かつコストパフォーマンスも良好なPCを組めるだろう。



 ただし、GPU性能が強く求められる場面では、バルク販売されていたRyzen PRO 4000Gシリーズとの性能差がそれほど大きくない。そのことは頭に入れておきたい。



 Zen 3アーキテクチャによるCPUパフォーマンスの向上に期待して、旧世代からの買い換えを検討するのは十分に“アリ”だろう。


このニュースに関するつぶやき

  • 広島の原爆犠牲者に対する配慮が足りませんね。
    • イイネ!1
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  • 新APU遂に登場( ゚∀゚)o彡°AMD!AMD!5700Gが予想より3千円程高いですが直ぐに買うべきか、今の電子部品の製造供給をみると買い逃したら次回のロットが読めないだけに迷いますね�������������ӻ�������
    • イイネ!2
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