「アイツ足太くね?」容姿を罵られ傷ついた女性がリアルサイズモデルを経てたどり着いた境地

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2021年08月05日 08:40  ORICON NEWS

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写真北原弥佳さん
北原弥佳さん
 2019年に『ピーチ・ジョン』のリアルサイズモデルに起用された北原弥佳さん。7月に放送された『ザ!世界仰天ニュース』(日本テレビ系)に出演し、「リアルサイズモデルの方が一般人は服の感じが分かりやすい」「自分も今のままでいいんだと思えた」と、大きな反響を呼んだ。ありのままの自分の体形を愛する、“ボディポジティブ”のムーブメントが広がりつつある今。リアルでいることの難しさと大切さ、そしてそこに辿り着くまでの葛藤を北原さんに聞いた。

【写真】リアルサイズモデルの“美ワキ”あらわなノースリーブ姿、「体型コンプレックスだった」子ども時代のカットも

■水着姿のSNS投稿に「よくこんなのアップできるよね」やせてない自分は価値がないと思い込む

――北原さんがご出演された『ザ!世界仰天ニュース』では、体型にコンプレックスを抱える人から多くの共感があがりました。反響について、北原さん自身はどのように感じていらっしゃいますか?

【北原弥佳】体型に悩んでいる方から、「自分を好きになっていいところを見つけようと思った」と言っていただいたり、たくさんの前向きな言葉をいただけてすごく嬉しかったですね。ひと昔前だったら、私みたいなモデルが出演すること自体あり得なかったと思いますし、もし出ても批判が多かったと思うんです。でも、いい反響をいただいて、世の中の流れが少しずつ変わっているのかなと感じました。

――北原さんがご自身の体型について気になり始めたのは、いつ頃だったのでしょうか?

【北原弥佳】小学生の頃はそんなに自覚がなくて。中学生になって、周りの子たちが体型を気にし出した時と同じタイミングでした。「太っちゃった!」と言っている子の体重が私より全然軽かったりして、どんどんコンプレックスになっていきました。

――当時は、コンプレックスとどう向き合っていましたか?

【北原弥佳】家族からも「このままだと肥満になって健康じゃなくなるよ」と言われて、バスケ部に入部しました。そうしたらけっこうやせたので、一度気にならなくなって。でも、中3でバスケ部の活動が終わったら、高校に入るまでにまた10kg以上リバウンドしてパンパンに(笑)。その時80kgぐらいあったのですが、高校に入ってまたバスケ部に入ったら、65kgまで落ちて…その繰り返しでした。

――その間も、コンプレックスはずっと続いていた?

【北原弥佳】人と違うのはいけないことだ、やせないといけないとずっと思っていました。周りからも、「アイツ足太くね?」って言われたり、容姿を罵られることもあって、傷つくことも多かったです。

――特につらかった言葉はありますか?

【北原弥佳】友だちと一緒に水着を買いに行って、着た写真をインスタにアップしたことがあったんです。そうしたら、友達の男の子がそれを見て、私に「汚い」って言ったんです。「よくこんなのアップできるよね」って。目の前で言われて、ものすごく傷つきました。やせていない私には価値がないのかなって落ち込んだこともありました。

■「どうして自分を大切にしないの?」多国籍な友だちとの出会いで変わった価値観

――そんな北原さんが、変わるきっかけはなんだったのでしょうか?

【北原弥佳】地元の長野を出て、東京の専門学校に入った時に出会った多国籍な友だちの存在です。当時の私に、「何で他人の目を気にして自分のことを卑下するの? どうして自分のことを大切にしないの?」と本気で怒ってくれたんです。「北原はありのままでいいんだよ」と言ってくれた言葉が、すごく胸に響きました。それと、当時たまたまTwitterで流れてきた「ボディポジティブ」との出会いも大きかったです。

――痩せた体型が美しいという概念ではなく、“ありのままの体を愛そう”という考え方ですよね。

【北原弥佳】ロサンゼルスで活動している藤井美穂さんの存在も知り、自分でもボディポジティブについて調べるうちに、「こんな世界があるんだ!?」と、衝撃を受けました。今まで私はすごくみじめで表舞台には出て行けない存在だったけど、この世界なら自信を持てるかもしれないと思えて。そういった出会いを経て、徐々に自分を受け入れられるようになっていきました。

――『ピーチ・ジョン』のリアルサイズモデルに応募したのも、その時期ですか?

【北原弥佳】2019年の3月に専門学校を卒業して、その年の秋に応募しました。撮影では、自分のことを必要としてくれているのを感じましたし、初めて「私はここにいていいんだ」と、居場所ができたような気持ちで嬉しかったです。応援してくださる声や同じ悩みを持つ方からのメッセージも届き始めて、悩みのない人なんていないんだということにも気づくことができました。

■「太ってもやせてもいけないと考えてしまっていた」“ありのまま”を受け入れることの難しさ

――ありのままの姿や体型を受け入れるのは難しいことでもあると思いますが、大切なのはどんなことでしょうか?

【北原弥佳】1人1人いい部分があるから、ポジティブなものを意識していくことが大事だと思います。自分を責めて嫌いになってしまう人って、すごく真面目な方だと思うんです。自分を許すことが許せない。でも、許せない自分を、許してあげて欲しい。そうすると、だいぶ気持ちが楽になると思います。

――心ない言葉に傷ついている方に、どんなことを伝えたいですか?

【北原弥佳】「あなたの価値は外見だけではない」と、心を込めて伝えたいです。一番大切なのは、どんな姿でも堂々と胸を張って生きることだと思うんです。外見だけにしばられず、自分のいい部分を見つけてあげてほしいです。あとは、さっき言ったことと矛盾するようですが、ありのままに縛られないことも大事かなと。

――その真意を教えていただけますか?

【北原弥佳】私も「ありのままが素敵だな」と思っていたのですが、それに縛られて太ってもやせてもいけないと考えてしまっていた時期があって。それがストレスになってしまったんです。だから、まずはありのままの自分を受け入れて、その上で、どんな状態でも今の自分を受け入れられると、日々の気持ちも変わってくると思います。無理して変わろうとせず、どんな時も自分の100%の声を聞くというか。

――そういう状態になるために、北原さんが心掛けていることはありますか?

【北原弥佳】まずは環境から変えていくのも大事かなと。外見をバカにする人と一緒にいると余計に気になってしまうので、本当に自分の居心地がいいと思える人としか会わないことも大切だと思います。

――今、リアルサイズモデルとして活動する上で大事にしていることはありますか?

【北原弥佳】飾らず、リアルでいることですね。ネガティブな部分も、思ったことは発信する。私自身、思春期にリアルサイズモデルという存在がいたら、そこまで辛くなかっただろうなと思うので。リアルサイズモデルとしてできることを発信していきたいです。

時には「醜いから出てきてほしくない」、「モデルは服をキレイに見せるものだから、こんな太っている人がすることじゃない」など、いろいろな言葉に傷ついたこともあります。でも、アンチコメントに惑わされていてはどうしようもない。傷ついた感情も受け入れていこうと思っています。

――最後に、今後の夢や目標があれば教えてください。

【北原弥佳】今はフリーでモデルをさせていただいているので、いつかは事務所に入って、より幅広い活動ができたらと思っています。ランウェイを歩くのも夢なので、実現できるようこれからも様々な挑戦をしつつ、ボディポジティブを広めていきたいですね。
(取材・文/辻内史佳)

このニュースに関するつぶやき

  • イタリアの話だが、同じモデルの水着を着た鶏ガラvs.フォルモーサ(agg.豊満な)対決で、鶏ガラの勝機はゼロに等しい。鶏ガラが着飾るとフライドチキンに見えるらしい。コーネル・サンダースが憎い。
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  • 「あの男、竿細くて短くね?。」と言い返そうw。
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