新シーズン「海外組」ブレイク候補。A代表未経験もすでに活躍している選手がいる

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2021年08月05日 11:31  webスポルティーバ

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 日本国内で東京オリンピックが注目を浴びる一方で、遠く離れたヨーロッパではサッカーの新シーズンが静かに幕を開けている。

 お馴染みのチャンピオンズリーグ(CL)やヨーロッパリーグの予選をはじめ、今季から新たに始まるヨーロッパカンファレンスリーグの予選もスタート。各国リーグではベルギー、スイスなどで新シーズンが開幕している。フランスやポルトガルも、開幕は目前だ。




 そんななか、日本のサッカーファンにとって気になるのは、やはりヨーロッパでプレーする日本人選手の活躍ぶりだろう。

 昨シーズンは、冨安健洋(ボローニャ)や鎌田大地(フランクフルト)、伊東純也(ヘンク)ら日本代表選手が充実のシーズンを送ったほか、シント・トロイデン(ベルギー)では鈴木優磨がゴールを量産してブレイク。一気に評価を上げたことで、今夏はステップアップ移籍の噂も出ている。

 来たるヨーロッパの2021−22シーズン、目を見張るような成長を遂げ、活躍を見せてくれる日本人選手は誰になりそうなのか。現在の状況とともに、期待の選手たちをピックアップしてみる。

 まず、今夏新たにヨーロッパに旅立った面々は、当然ながら注目の的になる。とりわけ、日本代表選手としての経験を積み、満を持してヨーロッパに新天地を求めた選手たちには、移籍先クラブでも即戦力としての期待をかけられている。

 トゥールーズ(フランス2部)のオナイウ阿道(前・横浜F・マリノス)、グラスホッパー(スイス)の川辺駿(前・サンフレッチェ広島)がそれにあたるが、とくに注目されるのは、前・横浜F・マリノスのアンジェ・ポステコグルーが新監督に就任したセルティック(スコットランド)に移籍した古橋亨梧(前・ヴィッセル神戸)だろう。

 セルティックといえば、かつて中村俊輔(横浜FC)が数々の歴史を刻んだ名門クラブ。昨シーズンはライバルのレンジャーズにリーグ優勝を譲ったが、それまではリーグ9連覇を達成するなど無敵を誇った時代が続いていた。そこで、クラブから覇権奪回を託されたアンジェ・ポステコグルー監督が、そのキーマンのひとりとして獲得を目指した日本人選手が古橋だった。

 ヴィッセル神戸では、アンドレス・イニエスタからの変幻自在のパスをゴールにつなげるプレーを磨き、得点力が劇的に向上。スコットランド独特のフィジカルバトルに慣れる必要はあるが、裏に抜け出すスピードは十分に通用するはず。なにより、中村俊輔の活躍で日本人に対するいいイメージを持つサポーターは、きっと古橋を快く受け入れてくれるだろう。

 残念ながらCLの舞台に立つ古橋を見ることはできないが(2次予選で敗退)、すでに開幕戦では途中出場を果たすなど、国内リーグでの出場機会は増えるはず。そういう意味でも、ブレイクの可能性は十分にあると見ていい。

 一方、東京五輪を戦ったメンバーのなかにも、新シーズンでの活躍が期待される選手は多い。

 五輪前にデュッセルドルフ(ドイツ2部)との契約を済ませた田中碧(前・川崎フロンターレ)はその筆頭株だが、それ以上に期待したいのが、昨シーズンの実績をさらに上積みして飛躍のシーズンとなりそうな気配が漂う遠藤航(シュトゥットガルト)だ。

 ブンデスリーガでは、すでに1対1を意味する"ツヴァイカンプフ"ナンバーワンの座に上り詰めたことは周知のとおり。五輪の舞台でも存在感は別格で、推進力や展開力などボールを奪ったあとのプレーにも一層の磨きがかかっている。

 今月中旬に開幕する新シーズンではチームキャプテン就任が報じられるなど、より責任のある立場としてチームを統率する。そしてその期待に応えることができれば、来シーズンにはヨーロッパ3大リーグへのステップアップ移籍も現実味を帯びてくるはずだ。そういう意味でも、遠藤のセカンド・ブレイクには大きな期待がかかる。

 ほかの五輪代表組では、久保建英(レアル・マドリード)、堂安律(PSV)、板倉滉(マンチェスター・シティ)といった面々の新天地も気になるところ。現状、久保と堂安は所属元からの再レンタルが有力とされているだけに、今大会の活躍ぶりが新天地探しの重要なカギとなりそうだ。

 また、五輪前からプレミアリーグのブライトンへの完全移籍が報じられている三笘薫(川崎フロンターレ)は、新シーズンはロイヤル・ユニオン・サン=ジロワーズ(ベルギー)へのレンタル移籍が濃厚と見られている。

 A代表未経験の選手としてブレイクが期待されるのは、昨年12月にローザンヌ(スイス)に移籍した鈴木冬一(前・湘南ベルマーレ)だ。

 現在21歳の鈴木は、シーズン途中に移籍したにもかかわらず、昨シーズン後半戦はレギュラーの座を掴んで安定したプレーを披露。すでに始まっている2年目の新シーズンも、開幕戦から2試合連続でスタメンフル出場を果たしている。

 これまで年代別代表でプレーし続け、2017年U−17W杯、2019年U−20W杯と、世界の舞台も経験しているレフティにかかる期待は大きい。鈴木が順調に成長を遂げれば、左サイドバックの駒不足問題を抱えるA代表において、"ネクスト長友"の最有力候補にもなり得る。そういう意味でも、鈴木の動向からは目が離せない。

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 その他、今夏に遠藤と同じシュトゥットガルトにレンタル移籍した22歳の伊藤洋輝(前・ジュビロ磐田)も、飛躍のきっかけのシーズンとなるかもしれない。

 もともとはボランチで、現在はセンターバックでプレーするという点では、代表キャプテンの吉田麻也(サンプドリア)と共通したものがある。その身体能力と左足キックがさらに磨きがかかれば、いずれは代表で"吉田の後継者"となれるかもしれない。

 しばらく伊藤はシュトゥットガルトのU−21でプレーする予定とのこと。まずは成長の足がかりとしてトップチーム昇格が目標になる。

 いずれにしても、ここに挙げた日本人ヨーロッパ組はほんのひと握りにすぎない。今シーズンも予想外の活躍を見せる選手が多く出てくることを期待したい。

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