天気予報で「大気の状態が不安定」と言っていたらカミナリに注意! 気象予報士・蓬莱大介の【お天気ライブ ほうらい屋】【28】

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2021年08月06日 12:31  TVerプラス

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まだまだ夏休みが続きますが、天気の急変には注意が必要です。天気予報で「きょうは大気の状態が不安定で・・」と言っていたら、雷雲ができやすいという意味です。夏の場合は、晴れて気温がグングン上がるが、空の高い所にはいつもより冷たい空気が流れ込んでいる日。気温が上がる午後になると、湯気のように暖かい空気が空に持ち上がり、もくもくと雲ができやすくなります。さらに、上空にいつもより冷たい空気があると、冷たい空気が暖かい空気の下に潜りこみ、暖かい空気をさらに空高い所へ押し上げてしまいます。そうしてできた背の高い雲は、入道雲(積乱雲)といいます。入道雲は、水蒸気から変わった水滴や氷の粒をたくさん含んでいます。雨が降る時は、どしゃ降りになります。雲の中で氷の粒などがぶつかったり、こすれたりして静電気が生まれると、それが雷になります。入道雲は雷雨の原因です。山の近くでは上昇気流が起きやすく、平地よりも先に入道雲ができやすい特徴があります。昔の人は、山の方にできた入道雲がくるかこないかで自分で天気予報をしていました。それぞれの地域でこの入道雲に名前をつけて注意をしていました。例えば、関東だと坂東太郎。これは東京から見て利根川上流方面(北の方角)からくる入道雲。四国では石見太郎。北陸では越前太郎。九州では筑紫太郎など全国各地に様々です。京都には入道雲三兄弟がいます。京都から見て丹波山地の方からくる丹波太郎。山城地方からくる山城次郎。比叡山方面からくる比叡三郎。自分の地域にも名前がついた雲があるか調べてみるのも面白いかもしれませんね。空を眺めるのが楽しくなり、空の変化に敏感になると自分で天気を予想することも!プロフィール蓬莱大介(ほうらい・だいすけ)気象予報士・防災士。1982年兵庫県明石市生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。2011年読売テレビ気象キャスター就任。 現在、読売テレビ「情報ライブ ミヤネ屋」「かんさい情報ネットten.」「ウエークアップ」「a-yan」にレギュラー出演中。読売新聞(全国版)で連載記事「空を見上げて」を執筆。著書 「クレヨン天気ずかん」(2016年主婦と生活社)「空がおしえてくれること」(2019年 幻冬舎)
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