投手との“コミュニケーション”を大切にするロッテ・加藤匠馬

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2021年08月10日 14:22  ベースボールキング

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ロッテの加藤匠馬[提供=千葉ロッテマリーンズ]
◆ コミュニケーションを大事に

 「入団した時よりも、だいぶ慣れてきました」。

 こう話すのは、6月15日に加藤翔平とのトレードでロッテに加入した加藤匠馬捕手だ。

 「最初はビックリしたというのがありましたが、僕にとったらチャンス」と、トレードが決まった時の心境を振り返る。

 加藤はトレード発表から3日後の6月18日には一軍登録され、翌19日の西武戦で2−6の8回の守備から移籍後初出場を果たした。

 観客席からブルペンを見渡せるメットライフドームでの試合だったこともあり、試合中に加藤がブルペンで投手陣の球を受けたり、会話している場面を見たファンも多かったのではないだろうか。

 ブルペンでは「まずは持ち球を聞いたり、どのボールが一番自信があるか、“左にはこう投げる”、“右にはこう投げる”など左右によっては違うと思うので、大まかに聞いています」と投手の特徴を聞いた。

 「ゲームで組んだあとに“ここはこうだった”、“あそこはよかった”など、コミュニケーションをとるように意識しています」。

 そう話すように、投手陣との関係性を築く上でコミュニケーションの重要性を口にする。

 現在も「試合中もブルペンで中継ぎの方の球を捕りにいったりとか、先発ピッチャーのピッチングをとらせてもらったりとか、毎日コミュニケーションをとって覚えているところです」とマリーンズ投手陣の特徴をつかむため、球を受け続けている。


◆ 正捕手・田村に質問

 移籍後、エキシビションマッチで4試合スタメンマスクを被ったが、公式戦で出場した8試合は全て途中出場だ。

 出場するときは、試合の勝利に直結する大事な場面。たとえ、大量リードしていても、最後のアウトを奪うまで何が起こるかわからない。非常に重要な役割だ。「野球で大事なのは後半の7、8、9回。もちろんマリーンズも良いピッチャーが出てくる。プレッシャーはかかりますね」と、試合終盤で出場するときの難しさについて語る。

 また試合中はブルペンで投手陣の球を受けるだけでなく、ベンチで試合を見つめる時間も長い。「どういう風にリードしているのか、田村はロッテのピッチャーを知っているので、そういうのを聞きにいったりしますね」と、自身が試合中にベンチで感じたこと、考えたことを確認するために正捕手・田村龍弘に質問するという。

 もちろん自身が試合に出場したときは、「相手バッターのタイミングがあっているかなどを、スローにして見たりしています」と映像で入念にチェックし、初めてプレーするパ・リーグの打者たちの傾向を学んでいるところだ。

 13日からはいよいよ後半戦がスタートする。ロッテは首位・オリックスと2.5ゲーム差の3位で、優勝を狙える位置につけている。「1試合でも多く、チームの勝利に貢献できるようなプレーをやっていきたいと思います」。柿沼友哉が故障で離脱し、田村に続く存在が不在のなかで、出場した試合でアピールし、1試合でも多くチームの勝利に貢献していきたいところだ。

取材・文=岩下雄太

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