◆ 復帰戦2失点「良くはない」
オリックスは15日、ほっともっと神戸で阪神とのウエスタン・リーグ公式戦を開催。試合は序盤の一発攻勢で阪神に軍配が上がったが、右肘痛から復帰した山岡泰輔、「3番・指名打者」で初出場した新外国人選手・ラベロ、左手首の手術から約2カ月ぶりに「2番・一塁」で公式戦出場を果たした中川圭太の3人が注目を集めた。
山岡は6月22日の日本ハム戦(京セラドーム大阪)の初回に右肘の痛みを訴え降板。右肘関節炎と診断され、戦列を離れていた。ファンの前に姿を見せるのは約2か月ぶりで、8回の守りからブルペンで投球練習を始めると、夏休み中の子供たちが席を移動してブルペンの近くに殺到。マウンドへ向かうと大きな声援が沸き起こるなど、ファンのリアクションが復活への期待の高さを物語っていた。
一軍首脳陣は安定しない救援陣の立て直し策として、山岡を救援に転向させる意向を持っているとみられ、復帰初戦のマウンドは点差に関係なく9回からの登板となった。
山岡は1イニング、打者6人に22球を投じ、1安打2失点、2四球1三振。先頭打者は2球で中飛に打ち取り、代打・片山雄哉に四球。井上広大は縦のスライダーで空振り三振に退けたが、陽川尚将にストレートの四球を与え、続く小野寺暖に初球の143キロを中堅後方へ弾き返され2点を失った。
降板後の山岡は「良くはない。収穫は投げられたことだけ」と言葉少な。救援転向については「意気に感じて投げたい」と、チームが必要とする役割を果たす所存だ。
一方、新助っ人のラベロは2打数無安打2四死球。快音こそなかったが、脚を大きく広げて腰を落とす構えでボールをよく見極める姿が光り、外角へ低く逃げるボール球にも手は出さず、空振りはゼロ。「約2か月ぶりの実戦はすごく良かった」とこちらは笑顔で、入団会見で「バットの芯でとらえられるボールを常に待つ」と話した通り、穴の少ない打者のようだ。
また、6月30日に左手有鈎骨鈎骨片摘出手術を受けた中川圭は、復帰初打席に二塁打を放つなど2打数1安打で復帰初戦を飾った。
完全復調が待たれる山岡を始め、終盤の激戦を前に新戦力の台頭は好材料。活躍が期待される男たちが、一軍合流へ一歩前進した。
取材・文・写真=北野正樹(きたの・まさき)
【動画】山岡復帰『関西決戦!』のハイライト
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オリックス VS 阪神の試合は3対8で阪神の勝利!
阪神・小野寺暖が満塁弾を含む3安打6打点の大活躍🔥
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